「何回観たら解るようになるのだろう」関心領域 ランタイガさんの映画レビュー(感想・評価)
何回観たら解るようになるのだろう
ナチス親衛隊の社会に居るヘスの家族にしてみれば夫は組織の中枢へと出世すべく無理をしてでもチャンスを掴もうとするだろうし、妻は自らが作って来た夢に描いた暮らしを既得権として守ろうとするだろう。
アウシュビッツ強制収容所群
「The Zone of Interest(関心領域)」
は、彼らにしてみれば職場に過ぎず、そこでの生産性をより求めるし、効果を上げ、成果を残そうとする。
だから連続して大量に焼却出来る施設をも計画する。単身赴任もいとまず、吐くほどのストレスとプレッシャーに苛まれようとも組織を登りつめていく。
母親がこんな所には居られないと黙って帰ってしまっても妻はそんな事は覚悟の上で暮らしている。子供達はナチスの思想で育って行く。
世界が違えば当たり前な事とも言えるのではないだろうか。
音響賞受賞は納得です。こんな音響効果の方法があるとは驚きました。なにしろ映画を観ているのに音だけが流れてスクリーンに何も映らないのだから。そうして映画の世界に誘われるのです。
さて全編においてヘス一家の暮らしが描かれて行く訳だけども
「そのシーンが何をしているのか?」
が解らない。妻の行動、思い、子供達の行い、遊び、川で起きたこと。
「何? 解らない 何?」
何回観たら解るようになるのだろうか?
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