「カルト宗教の方程式と同じ。」クラブゼロ ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
カルト宗教の方程式と同じ。
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世間でも評価の高い栄養学の教師による「最新の健康法」を学ぶ生徒たち。
その教えは次第にエスカレートしていき、生徒たちは心酔していく。
その行き着く先は?
学校の教室や制服が何ともポップなデザイン。
なんと劇場売店でも買える、ライトグリーンの制服ポロシャツが画面に実に映える。
登場する家はどこも白をベースにしたシンプルなデザイン。
いかにも裕福な家庭ばかり。
そこで現代に語られるのは、昔なら伝統ある名門高校を舞台にした、怪しげな信仰で生徒たちを惑わせる物語と変わらない。
洗脳される生徒たちは、皆、真面目で意識の高い子ばかり、という図式はカルト宗教と全く同じ。
その一人のダンサー志望の生徒は、親が仕事ともう一人の子優先で、彼をほったらかし。
その子と教師がプライベートでオペラ(演劇?)に行ってしまったことが問題になった。
が、それが無ければ、表沙汰にならないままで、そのまま最後まで行っていたかもしれない。
法律や学校の規則に触れないまま、上手く進められていたら止める理由がなくなっていた。
まあ、結局、未成年者が親に無断でクラブゼロに行ってしまえば”違法”になるんだろうが。
自分たちも断食すれば行方が分かるのでは?と言い出す滑稽さ。
エンドクレジットの背景は、最初ストップモーションかと思ったら、少しずつ動いていて、途方に暮れる親たちを映し続けていた。
本作では、ここの長回しのカットが一番面白い。
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