「後悔は男のものと知るばかり。」花腐し 与さんの映画レビュー(感想・評価)
後悔は男のものと知るばかり。
今年一番心に残る映画だった。それは散々の後悔を積もらせた自分の人生と重ねたからか。
感傷を煮詰めたようなモノクロームの色味と、思い出を塗り込んだ極彩色のカラーの色彩が美しかった。
彼女との情事を交互に回想する綾野剛と柄本佑の哀愁が絶品だった。煙草の匂いを纏った重い空気が霧のように重なりスクリーンに積もる。
離れていった女性への愛と後悔と未練に囚われて、なお生きていかなければいけないのは、男にとって地獄なのか、それともそれを幸福と呼ぶのだろうか。
自分に問うた。
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