「高齢者にとって希望の映画です!」花腐し comeyさんの映画レビュー(感想・評価)
高齢者にとって希望の映画です!
人間、いろんなことを諦めながら生きています。しかしこの作品の監督は、映画の撮影にとって欠かせない照明や美術、画角のセンスがいっさいないまま年を取って、それでも挑戦を続けている。
もちろん脚本は昭和のゴミの残骸に過ぎませんし、女を道具としか見ていないからセックスシーンは壊滅的に退屈です。しかしあらゆる不利な条件のもとでも、この監督は諦めない。エロいつもりで笑えるだけのショットが連発されても、くじけない。これは本当に素敵です!
セリフがいちいちビンボーたらしくても、それが何でしょうか。作り手は自分の暮らしが貧相で想像力がみみっちいことを、隠そうとはしません。作品の質など気にせず、残り少ない余生を走りきることだけを考えている。失笑するしかない作品、映画学校の卒業制作以下のレベルで作品ができあがってしまっても、立ち上がる。
この心意気に比べれば、10年に1本の超絶駄作をわずか4年で2本も撮ってしまったことなど些事にすぎません。これは、すべての挫折した高齢者に夢と希望を与えてくれる映画です! 毎日エゴサしてネットの評判を気にする監督に(広告会社にも)心からのエールを送ります!
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