「実話を素直に再現した、奇跡の物語。」石岡タロー itodenさんの映画レビュー(感想・評価)
実話を素直に再現した、奇跡の物語。
幼い頃から電車を見るのが好きで、良く石岡駅まで観に行ってました。
改札の傍でワンちゃんがお行儀よく見守っていたのを憶えています。
それがタローだと知ったのは、改札脇の鴨居の高さに生写真の額と「愛犬タロー」(忠犬タローです)とだけ書かれていたのを見てからでした。
元々知っていた情報は僅かでしたが、何故はぐれてしまったのか、幼い飼い主の心情や大人の対応と「誰も悪く無い」理由が、時代背景と共に無理な演出や再構成することなく素直に表現されていると思います。
そして、タローが17年に及ぶ亡くなる直前まで駅に通った想いは、その分だけ飼い主が愛情を注いでいたからに他ならず、叶わなかった再会は45年の時を超えて・・・。
演じた3頭が役者でなく、保護犬だった経験からか身を持って行動したタローそのものの様にすんなり心に入り、最後の場面で堪えていた涙が「どーっ」と溢れてしまいました。
ネタバレ要素が高いコメントですが、個人的にはある意味予備知識を持ってから観た方が、この映画の伝えたいことが前半から良く伝わってくるように感じます。
複数回鑑賞していますが、鑑賞するほど飼い主とタローの絆だけでなく、まわりの人達や学校との関わりなどの見過ごしていた部分も視えてきて、新たな感動でした。
一度観ただけで終わりにするには、勿体ない映画だと思います。
2023年11月5日
補足させて頂きたいと思います。
原作となっただろう資料の一部が、WordPressの「美術情報2017-2020」ー「コロ(タロー)を見失う」に掲載されています。
もし、気になる方がいらっしゃったら、読んで頂けると幸いです。
映画では触れてませんが、再会するチャンスが一度だけあったらしいのです。
石岡駅で待ち人らしき犬が居る事を突き止め、駅で写真を見せて貰ったが画質が悪く(映画で登場した写真のよう?)幼少期のコロだと断言出来る面影には見えなかったのでしょう。
タローは、当時写真に写るのに抵抗があり(フラッシュを炊かないと映せなかった?)家庭用ビデオカメラすら無い時代ですから、唯一撮れた写真だったとか。
諦めるきっかけとなったならば、無念で心が痛みます。
人は、思い詰め過ぎると、社会生活が出来なくなってしまいます。
忘れるというより、考えない時間は必要です。
飼い主が卒園してから数年経ってからの、タローの駅通い・・・。
このすれ違いにも、涙せずにはいられません。
かの有名な物語と違い、リアタイで関わった地元の方が今も大勢います。
事実を曲げず、無暗に美化しなかった本物の物語だからこそ、私にとってはストレートに心に入り込み、感動しました。
なお、演じた3頭のうち、2頭が保護犬とのこと。
訂正します。
おはようございます!
共感&コメントありがとうございます。
お~、石岡駅でタローに知らず知らず電車を見に行ってた頃出会ってたんですね。
個人的にはストーリーよりも出演されてる俳優さんの棒読み感が気になっちゃって…。
また、腕のいい監督が撮ってたらもっと仕上がって感動できたんでしょうね。と、個人的に思いました。
ちなみに右上の方にある編集から修正できますよ!