ミッシングのレビュー・感想・評価
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そのプリズムの先に。
石原さとみはもちろんのこと、青木崇高、森優作が本当に素晴らしい。それぞれが抱える互いへの不信感、そして自分自身に対する後悔を繊細に体現していて、もう途中からずっと涙が止まらなかったです。
ある日突然失踪した6才の娘。毎日ビラを配り、マスコミの取材を受け、心も体も疲弊しながら、最前線に立ち続ける夫婦。壊れてゆく妻をなんとか支える夫。ギリギリの状態が続く中、更に2人をネットの書き込みが容赦なく叩きのめす。
やり場のない怒りと絶望。そして捨て切れない、捨てるわけにはいかない僅かな希望。これからも生きてゆく為に必要なそれぞれの着地点を探しながら、道程は遠いけれど、確実に時間は過ぎてゆく。子供達におばさんと言われ「お姉さんね」と言い返すふとしたやり取りが物語の中でようやく1つ前に進んだような感じがしてとても印象的なシーンだった。
難しいテーマに挑み続ける吉田恵輔監督。これからも期待しています。
忘れられない
なぜにこれだけ…
号泣を越えて嗚咽です
号泣を越えて嗚咽です。
人のために何かをする…それがすぐには結果に現れなくてもそれは人間らしく生きた証として自分史に残ると思いました。
ハッピーエンドではないけれど未来に希望が持てる映画でした。
ほんとに途中は苦しくて切なくて目をそむけたくなる描写が続きましたが人間の汚さも美しさも清濁併せ呑む事が人として生きることなんだなあ…と思いました。
匿名で誹謗中傷する人達へ、この映画が猛省のきっかけになればと思います。
喪失の物語
最高の映画
吉田監督作品を初めて観ました。衝撃が走りました。監督は決して人を決めつけたりせず、白か黒、善か悪かで判断しない、実に人を良く見ている方だと思いました。今ネットの誹謗中傷で苦しんでいる人、マスコミの偏った報道で傷ついている人がたくさんいると思います。人は人によって傷つけられ、人によって助けられる。傷は癒えないかもしれないけどそうやって生きていくんだと思いました。
私には息子がいます。正直沙織里のような経験はしたことがありません。だから気持ちを想像することしかできません。だからこそ相手の思いをわかろうとする努力が大切なのかなと感じました。
石原さとみさん、青木さん、中村さん、森さん、全ての方の演技が素晴らしかったです。この作品に脇役は一人もいないと思いました。見終わったあと、どうしてもパンフレットで答え合わせがしたくなりました。ワークショップのお一人お一人のコメントに感動しました。貴重な脚本を読ませていただき、映画を2回観た気持ちになりました。
ひたすらに
辛すぎた。途中何度も何度も胸が締め付けられた。
映画を観てて感情移入することは普段、殆どないが今回は辛すぎた。
自分自身子供はいないが、同じ立場に立ったらこの母親のように手当たり次第に周りに当たり散らすだろうと思った。母親はだいたいこういう風になるのではないか。
夫との温度差に悲しみ、怒り、自分と価値観が違うと頭が狂いそうになるだろう。
父親は父親でもちろん子供のことは母親と同じくらい心配だが、今ある家族を守らなくてはと、それでも自我を保たなくてはと。それが、妻からすると冷静に見えてしまうのだろう。
事件を追う記者も自分の取材のせいで家族が壊れていくのを側でみるのはひたすらにキツかったと思う。
部下の方が手柄を上げて昇進していく中、それでも自分の信念を貫くことを辞めなかった姿勢は本当に賞賛したい。
出てくる人全員にストーリーがあって、どの立場からみても今回の失踪事件は辛い出来事でしかない。
乗り越えられない悲しみを背負ってでも人は何年も何年もずっと生きていかなければならない。
精神状態が不安な時は観ないことをお勧めします。
真実を面白がっているのは、誰?
たたかう君の唄を
たたかわない奴らが嗤うだろう
ファイト!
冷たい水の中を 震えながら遡ってゆけ
中島みゆき「ファイト!」
私達は、報道から何を求めようとしているのかな。有難いことに、このクニの憲法は、知る権利を保証しています。一方で、何が、起きたかを知るのに忙しくて、何故、起きたのかを知ろうとしない。報道機関も、消費者に合わせないと数字にならない。結果、深層も、真相も、藪の中。後は、時が忘却を暮れるのを待つだけ…。ヒトに寄り添う報道がしたければ、数字に寄り添うことが、大前提の世界と、私達はどう付き合う?。
私が映画を観ている間に、家族が行方不明になったら、世間はどんなコメントするのかしら。
私にとって一番大切なものは、世間にとって何番目に、大切なものなのかしら。
大切な人を、喪うかも知れない焦りと恐怖の前に、私達ができることって、何?。どうやって、たたかえば、いい?。自分にとって大切な思い出の品。捜査の役にも立たないと思っても、提供したくなる衝動を、嗤うことは簡単です。でも、それって…。
この映画は、あくまでもエンタメコンテンツです。ただ、このお話が、完全な作り話ではないことは、ニュースを見ていれば分かること。しかも、世界中、私の関心領域の外で、このような苦しみとたたかう方の数は、計り知れない。本作を通じて、世界中の痛みの、たった1つにでも、関心を持つことができるなら…。
例えそれが、指からこぼれ落ちる、儚い虹のような幻であっても、それを希望と思わせてほしい…。
少なくとも、たたかうヒトを嗤うヒトにだけは、ならないでほしい…。
とにかく辛くて引きずる
ずっと苦しい
ドキュメンタリー映画のよう
タイトルなし
そこまで良いかなあ。駄作ではないけど、踏み込みが足りないような。石原さとみも通して芝居内容が変わらないので、彼女が悪いわけではないけど難しかったか。テーマに踏み込めなかった(テーマ自体浅い?)ので言うことが途中でなくなってしまい、中村倫也も合わせて消えていった、という印象。新たに誘拐された女児の母親とすぐに会って支え励まさなかった(協力はしたけど)事が「あ、石原さとみは変わらなかった」という心象に繋がってしまった。
付け加えると、キャメラマンと音楽担当とは離れたほうがいい。こんなんがベストです、という担当者とやっていくのは……。画も音も作品を蔑んでいた。
男と女は違う生き物だ
青木崇高さんがすんばらしかった。
タバコ吸ってるシーン、
そして全てのシーンにおいての包容力に長けていた。
森優作さんも素敵だった、、。
じわっと滲み出る人間味は
そこに圭吾が居たことを証明してる。
この二人を中心に脇から固めていった感じ。
脇も皆んな素晴らしかった。
その場で起こることをとても大事にしているのが伝わった。
紗織里と豊のシーン
特に紗織里がぶわっと感情的になって
いちいち心情や行動を口にしない男性像とそれに対して熱量が違うと不満をぶつける女性像がリアルでめちゃくちゃ共感した。
どちらの気持ちもわかるけど、言葉で言わないと分からないと思っちゃうのでいやっぱり伝えて欲しいと思う。
男女の対比がめちゃめちゃリアルに分かりやすく描かれていたなあと思う。
見終わった後はとても疲れたしどんよりした。
けれど見てよかった
良い映画だと思う。
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