ミッシングのレビュー・感想・評価
全487件中、381~400件目を表示
最初から、ずっと辛い。 ネットでの誹謗中傷、テレビでの視聴率稼ぎの...
最初から、ずっと辛い。
ネットでの誹謗中傷、テレビでの視聴率稼ぎの偏向報道・・・状況が分からないから、断片的な情報に憶測を重ねて人を平気で傷つける。
自分自身は書き込まないし他人事?ネットの書き込みもテレビも観てる時点でどこか楽しんでいて共犯者になっている。
石原さとみの感情が不安定で感情を抑えきれない母親も青木崇高の感情を抑えていても、納得できていない父親もどちらもリアルだった。
色んな感情が湧いていて、書きたいことがたくさんあるような、言葉では表せないような気持ち。
石原さとみさん
殆どノーメイクで、涙でグチャグチャな顔で、と言う設定だけでど、熱演されていたと思います。最後に良くても悪くても何か進展が見たかったかも。ネット社会の怖さもありますね。最後はその警鐘でしょう。
映画を観てる気がしなかった!
石原さとみ、ほかの渾身の演技
失くしたのは娘か、良心か…
予告から、社会派の骨太の作品であることを期待して、公開2日目に鑑賞してきました。感動に涙するという作品ではなかったですが、重く訴えかけるものを感じる作品でした。
ストーリーは、娘・美羽が行方不明になった母・森下沙織里は、夫・豊と情報提供のビラ配りを続けるものの、有力な情報が得られぬまま虚しく月日が過ぎ、不安と焦りで冷静さを失う沙織は豊とも口論が絶えず、地元テレビ局の記者・砂田の取材と報道だけが頼りとなる中、沙織里は弟・圭吾にも強引に取材を受けさせるが、テレビ局の思惑によって編集された報道番組は世間を煽り、沙織里たちは辛辣な誹謗中傷に晒されていくというもの。
全編にわたって娘を失った両親の苦悩が描かれ続け、二人の息苦しさや不安や苛立ちが痛いほど伝わってきます。沙織里のあまりの苛立ちと周囲にやつあたりする悪態ぶりには共感しにくいものがありますが、現実に我が子がいなくなれば半狂乱になるのも無理からぬことだと思います。一方で、それを支え続ける豊には頭が下がる思いがします。自身も深い悲しみと苦しみを背負っているにもかかわらず、沙織里を気遣い、努めて落ち着いて振る舞うなんてなかなかできることではありません。
そんな二人の姿を、地元テレビ局が取材して報道するのですが、その姿勢には憤りしか感じません。“事実を報道するのが使命だ”などと大義名分を掲げて、まるで自分たちが正義の伝道者だと言わんばかりの傲慢な報道には、はらわたが煮えくり返ります。情報操作による偏向報道が、この国を蝕み続けているように感じます。その中にあって唯一、砂田だけは森下家に寄り添おうとしていたようにも見えますが、それでも組織の中で彼の意見は圧殺されていきます。
そんなマスゴミの流す視聴率ファーストのニュースに踊らされた愚かな国民が、これまた正義ヅラして誹謗中傷をSNSで拡散させていきます。これが今の日本の悲しい現実です。それを日常の中で感じながら、書き込みの矛先が自分ではないからという理由で他人事と捉えていた私もまた、愚かな国民の一人だと突きつけられているようです。他人を攻撃しなくとも、無関心でいることは、消極的な肯定と同義のような気がします。この日本はいつからこんなに冷たくトゲトゲしい国になってしまったのかと、暗く重い気持ちでスクリーンを見つめていました。タイトルの「ミッシング」は、行方不明の娘と奪われた幸せな日常のみならず、私たちが失いかけている優しさや良心をも指し示しているように感じます。
美羽ちゃんが描いた壁の落書きに、窓から差し込む光が虹のようにかかるシーンが印象的な終盤。情報提供ビラを無償で提供してくれた印刷業者、似たような行方不明事件の解決を喜ぶ沙織里、娘の発見に尽力してくれたお礼にと協力を申し出る母親、沙織里に対する誹謗中傷の書き込みをした人物の逮捕など、わずかばかりでありますが、人の温かさが描かれていたことがせめてもの救いです。沙織里たちの悲しみが癒える日はもう訪れないのかもしれませんが、それでも二人で支え合って、世間の悪意に負けず、力強く生きてほしいと思います。
主演は石原さとみさんで、娘を失って気が狂わんばかりの母親を渾身の演技で魅せてくれます。脇を固めるのは、青木崇高さん、中村倫也さん、小野花梨さん、森優作さんら。チョイ役の方も含めてみなさんすばらしい演技だったのですが、音量バランスが悪いのか早口のせいかわかりませんが、わりと聞き取りづらいセリフが多かったのが残念です。
崩れ具合
なんでもないような事が幸せだったと思う
みなさま素晴らしかった
母が壁にかかる手の影で娘の落書きを撫でるシーン、父が煙草を吸いながら子供連れを見かけて目を真っ赤にする表情、記者が報道の方向性についての意見をまともに取り合ってくれない上司を恨めしげに見つめる表情、叔父が姪との動画を見ながら嗚咽する姿。
どれもどれも素晴らしかったです。
石原さとみさん、底力を発揮!
ちょっと観てて苦しい
石原さとみが二十代の頃、CMで観る彼女がとても魅力的で、彼女が出演する映画を期待して何作か観た。ところが残念ながら彼女がスクリーンで輝いていると思ったことは一度も無い。演技がイマイチなのか、作品に恵まれないのか、その両方なのか・・・
ただ、今放送されているTVドラマ“Destiny”を観て、「若い頃より今が一番キレイ」だと思った(ちょっと暗いドラマなのでこれも「輝いている」という感じではないけど)。また、本作の予告編の彼女の演技が迫真だったので、「今度こそいい作品を観られるかも」と期待が膨らんだ。
【物語】
沙織里(石原さとみ)は夫、豊(青木崇高)との間に娘・美羽(有田麗未)を授かり、惜しみない愛情を注いでいた。ところが、ある日突然美羽の行方が分からなくなる。近所の公園で沙織里の弟と遊んだ後わずか300m離れた家に帰る途中に姿を消したのだった。
捜索は全く進展しないまま時が流れ、世間が事件への関心を失っていくことに焦り、沙織里はTV番組の取材を必要以上に積極的に受ける。しかし、有効な情報は得られない一方で、ネット上には沙織里に対する心無い誹謗中傷が溢れる。
日々冷静でいられない沙織里は、平静を保とうとする夫に逆に不満を覚え、夫婦間の諍いも増えていく。
【感想】
んん、どうだろう・・・
力作ではあるのだけど、正直言って楽しめなかった。
救いが無い。 いや、ラストにわずかにあるのかも知れないが、観賞後の気持ちが晴れるには至らなかった。
本作のテーマは複数あると思う。観る人によって刺さる部分が異なるのではないかと思う。
俺的には以下の感じ。
母親の娘へ強い愛情が故の身勝手さ(滑稽にさえ見える)
究極の不幸に追い込まれたときの夫婦がお互いへの接し方(感じ方・考え方の差異をどう埋めて対処する?)
マスコミの身勝手さと個人の良心
ネット社会の世間の非道
いずれも、人間の表面の綺麗ごとではなく、底にある本性から来る心理なので観ていて苦しい。3,4番目は映画・ドラマで繰り返し取り上げられていることなので目新しさは無いので、俺的には最初の2つが本作で刺さった部分。
石原さとみが演じる母親は冷静さを失い、取り乱す様は傍から見れば身勝手にさえ見え、苛立ちさえ感じる。石原さとみは実生活で母親になったからこそ、思いの籠った演技が出来たのではないかと思う。期待通りの迫真の演技は評価したい。
しかしながら、そんな取り乱し、憔悴し切った姿が延々続き、キレイな石原さとみは拝むことができなかった。 そういう作品だから仕方ないのだけど、多少なりともそこに期待していたので、ちょっとガッカリ。
吉田恵輔監督作品は数作観ているが、大体明るい作品はではない。人間の内面をえぐるような、ひりひりするとうな作品が多い。その中で、本作に近いと思う空気の作品は古田新太主演の“空白”。娘の不幸な事故を起点に、それを受け容れられない父親の言動が描かれるが、こちらも観ているのが苦しくなるような人の本性的部分を延々と見せられる。が、ただ最後にもう少し救いがあった。父親も父親に責め続けられる相手の男も、やっと前を向いて歩けそうに思えて、ホッとして観終わることができる。 一方、本作ではこの夫婦に笑顔が戻る日をまだ想像できない。まだまだ主人公の苦しみは続きそうで・・・
大崩壊寸前だった家族の再生の気配が見えるところが唯一の救いではあるが、もう一歩進んだエンディングが欲しかった。
私たちはどこまで寄り添うことが出来るのだろう
劇中のいつからこんな世の中になってしまったのかと言うセリフが心に響きます。
突然いなくなった幼い娘を必死になって捜す両親。
母となって母の役を演じた石原さとみの演技は、もうその枠を越えた本物の叫びのように聞こえ、絶賛に値すると思いました。
夫役の青木崇高さんも沙織里に寄り添いながらも冷静さを保ち、しかしやるせない気持ちを抱えている難しい役を見事に表現していましたね。
報道する側の数字至上主義との葛藤に苦しむ砂田役の中村倫也さんの演技も現実をリアルに表していて良かったです。
それにしても人の不幸とはそんなにも面白いものなのか?
支え合い生きて行くべき人間が、またその人たちによって傷つけられる悲しみは、そのことこそが正に不幸と言えるのでは思います。
そのことを本線に描いていないので仕方ないですが、美羽ちゃんの行方が気になります。
最後の方で、やはり行方不明から無事保護された母娘が沙織里に声をかけるシーンに少しだけ心が安堵しました。夫・豊の涙もまた本物だったのではないでしょうか。
いつの間にか大切な物を失くしてしまった人間の心の内側を揺さぶる、いい映画を見ました
石原さとみの熱演・怪演
沙織里の娘・美羽が弟・圭吾と公園で遊んでもらった後、突然行方不明になった。懸命な捜索も虚しく3カ月が過ぎ、沙織里は世間の関心が薄れていくことに焦りを感じていた。唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼っていた。そんな中、沙織里が娘の失踪時にアイドルグループのライブに行っていたことが知られ、ネット上で育児放棄だと誹謗中傷の標的になってしまった。沙織里の言動は次第に過激になり、夫・豊とのケンカも絶えなくなった。一方、砂田は視聴率獲得を狙う局上層部の意向により、世間の関心を煽るような取材を命じられ、悩んでいた。美羽は無事見つかるのか、という話。
最愛の娘の失踪により心を失くしていく母に感情移入していたが、あまりに周りの見えない言動が続き、ちょっと怖くなった。
母・沙織里役の石原さとみが凄かった。失禁や涙、ヨダレ、とにかく彼女の熱演、怪演が見所。
記者・砂田が上司の求める視聴率と被害者への寄り添いを両立できない事への葛藤を演じた中村倫也も良かった。
沙織里の弟・圭吾役の森優作のなんともいえない存在感も光った。
最後は・・・疲労感と脱力感だった。
事件そのものよりも世間に晒される被害者家族の話
予告、番宣、石原さとみさんのインタビューなど、結構期待させる要素が多かったのですが、多くの絶賛レビューのような感想は持てないままでした。
吉田監督の作品は「ヒメアノール」「空白」「犬猿」など好きな作品が多いのですが、今作に関してはあーやっぱりそういう感じで終わるわけか…と、ちょっと拍子抜けの感あり。
この事件に決着をつけるのは、陳腐か残酷かしか無いわけで、もちろん余韻残しのラストでもそれが功を奏す場合もあるのですが、被害者家族の姿にスポットをあてることが軸だとするなら、終わり方はもう少し観る側に何かしらの道筋がほしかったように思います。
それから、役所、警察署、商店街などで、変な口論をしているモブキャラをやたら登場させていたのが正直うるさいと感じました。特に商店街で揉めている男女はコントでもしているのかとそればかり気になり、主人公の心情に全く入り込めなかったです。
石原さとみさん、「演技するってこういうことなんだと初めてわかった」とインタビューで答えられていて楽しみにしてたんですが、オーバーアクション、早口でまくし立てるなど大袈裟すぎる演技は以前とさほど変わっていない印象でした。ビジュアル的なところではしっかり役作りされていましたし、熱演も伝わってはきましたが、演じ過ぎているところが終始気になりすぎました。
対象的に青木さんと中村さんの静の演技は圧巻。
マスコミ報道の在り方、ネットの行き過ぎた誹謗中傷など、さほど珍しくないテーマだけに、何かこの作品でしか感じられないものが欲しかったなと、わがままな観客の感想です。
いまの世の中こそが狂気
母親になった石原さとみの復帰作品がこちら
監督に直談判してまで演じたかったこの役は、
彼女の今までとは全く違う「役者」としての
新境地開拓、大成功したのではないかと思います。
ほぼスッピンにジャージ姿、半狂乱になって
弟や夫を責めるその姿はちょっとヤンキー臭プンプン。
今までそんな石原さとみは観たことない🫢
夫(青木崇高)が段々不憫に見えてきました。
劇中で誹謗中傷するネット民たち同様の視点で
いつの間にか沙緒里(石原さとみ)を観ており
いい意味で正解なのではと思いますが、
好きにはなれないキャラではありました💦
ネットの書き込みや、報道の在り方など
本当に気持ち悪い現実を叩きつけられます。
なんでも思ったことを「正義」と勘違いして
書き込む神経。
指摘されたら逆ギレする神経、理解に苦しむ。
それが当たり前になっているいまの世の中のどこに
「寄り添う」という言葉があてはまるのか。
「いつからこんな世の中に」
悲しいかな本当にそう思いながら劇場をあとにしました。
石原さとみ熱演!!この映画に出会えたのはDestiny!?
EVERYTHING WILL BE FINE
『空白』の精神的姉妹分的な面も見出だせる、今回も好き嫌いを超えて「すごい…!」と見入ってしまうような吉田恵輔監督フォーマット(キャラクターの掘り下げ方、テーマ題材、マスコミの描き方)!充実のフィルモグラフィーに負けず劣らずのエントリーで、高い期待を裏切られなかった。本当に苦しくて、先が見えなくて、それぞれに抱えているものがあって、善悪で割り切れない共感性で両面性のあるキャラクター達。
"数字"(視聴率)欲しさにスキャンダラスな題材を、当事者への影響などお構い無しに面白おかしく扱おうとする悪しき文化へ疑問・違和感を覚えて、そんな報道マンの良心であろうとするけど、なかなかそれを最後まで貫けない砂田。その事実が面白いんだよ。はい、深呼吸!ブツブツ言っているの、めちゃくちゃ怖かった…(少し前の"イケメン"人気バブルを超えて彼本来のバックグラウンドに立ち返るような)。あと、それは主人公の弟・圭吾もだけど、彼の人生は片鱗が垣間見えるだけでも、すごくつらいものだった。
ボーダーカットソーと英語Tシャツ、あとサイズ大きめの服?長年の念願叶って遂に吉田監督の作品に出られたらしい石原さとみの一世一代何もかもさらけ出すような体当たりの熱演が、作中様々なキャラクターにスポットが当たる時間があっても、やっぱり本作の根幹として引っ張っていた。あと、共演する中村倫也、青木崇高、森優作など他のキャストもそれぞれ力強くて、やはり目が離せなくなるよう。安易に"希望"などと言ったら語弊があるかもしれないけど、微かに光の射すような余韻を残すラストも納得。プルルルルルルッ…!
P.S. 小野花梨が本当にかわいくなっていくし、安定感がすごい。
勝手に関連作品『空白』『スリー・ビルボード』
子供を持つ人全員に見て貰いたい映画
全487件中、381~400件目を表示