「終わりなき苦しみ」ミッシング ふわりさんの映画レビュー(感想・評価)
終わりなき苦しみ
一人娘が行方不明になり、懸命に娘を探す母親の話。
missingは現実に起きている。
これが自分の身に起こったら…と考えてしまった、つらい物語だった。
夫婦も温度差があったり、協力してくれる人もいれば、誹謗中傷をする人たちもいる。
当事者だけでなく、報道側も事実の報道、視聴率、出世、しがらみが入り交じって携わる人々にも苦しい思いがある。
2年半経っても娘は帰ってこない。ハッピーエンドにはならない。ぶっ壊れた母が最後の方のシーンでは少し落ち着いたようにも見えたのだが、捜索の日々が日常になってしまったのかと思う。それがつらい。
そして常に後悔がつきまとう、ずっと苦しい話である。
疲弊しきった姿、イライラしたり、死んだような目、失禁のシーン。
そんな石原さとみの演技がすごかったと思う。今、ドラマの「Destiny 」も見てるが、これまで彼女の主演作をあまり見てこなかったので、結構魅了されている。
小野さんは「52ヘルツのクジラたち」でも思ったが、よい意味で普通の感じの子の配役がとても良かった。森君はチョイ役でしか見たことないので、今作は良かった。
共感とコメントありがとうございます。
自分は石原さんの演技を見るのは初めてだったのですが、まるで劇中の母親が憑依したかのような迫真の演技で、女優の凄みみたいなものを感じました。彼女もお子さんがいらっしゃるので、余計に演技にリアリティが生まれたのかもしれませんね。
それと正気を失った母が最後に少し落ち着いたようにも見えたあのシーンが、自分もずっと引っかかっていてマモヤモヤしてるんですよね。あれはやはり日常になってしまったってことなんですかね。そう思うとなんだか切ないですね。
コメントありがとうございます!
これが自分だったら、とどうしても考えてしまいます。
仰る通り「ずっと苦しい話」です。
石原さとみ、すごかったですね
鬼気迫るものがありました。
終わりなき…でしたね。
親としては、もういてもたってもなのでしょうけど、それのエンドレスは辛い。
ただ、後半に夫妻の雰囲気が少しずつ変わっていく。
それが救いでした。
コメントありがとうございます。
本作を見ていて、紗織里のがむしゃらさと豊の冷静さ、両方必要なのかな、とも思いました。
だからこそ、豊は紗織里に「お前はすごい」と言ったのかも。
自分を冷たい人間に感じるのは変わりませんが、少しだけ肯定的になれた気がします。