「モーガン・フリーマンの意味は?」ブラッド・チェイサー 呪術捜査線 mamemameさんの映画レビュー(感想・評価)
モーガン・フリーマンの意味は?
2022年にWOWOWで放送したときには「ブラッド・チェイサー 沈黙の儀式」というタイトルだったのだけど、2023年になってからDVDが発売され、その時にサブタイトルが「呪術捜査線」になったみたい。
キーパーソンのマックルズ教授をモーガン・フリーマンが演じているのだが、話の完成度を考えるならそんなビッグ・ネームを使わずに無名でこじんまりした方が良かったのでは?
(でもそうすると興行成績が落ちるけど)
ネタ的には小粒なのに、イタリアロケはやけに力が入っていて、アンバランスな出来。
雰囲気的にはセブンとダヴィンチコードを混ぜて中途半端になった感じ。
犯人のランドクはイタリアでマックルズ教授の授業を受けて呪術に開眼し、ヨーロッパでクライアントの為に生贄を確保して「ムーティ」を施していた。
イタリアで足がついたのでクライアントの富豪のファーナーの助けを借りてアメリカに逃亡し、そこでも呪術儀式を繰り返す。
この事件を追っていたボイド刑事は娘が発作で溺死、妻は自殺、転寝すると妻の幻を見るようになっていた。最後はマックルズ教授がランドクを始末し、送られてきたランドクの目玉をボイド刑事は口にして「ムーティ」を実行する。
マックルズ教授が目玉を送ってきたのは、「失礼なことをした部族の者の部分をお詫びに提供する」という習わしをなぞったもの。
相棒のカーシュ刑事も、「ムーティ」で回復したらしい。
さらに、イタリアのラヴァッツイ刑事にも何か送られていた。どこの箇所が送られたのだろう?
奥さんと相棒のカーシュ刑事が似ているので、ぼんやり見ていると混乱する。
ソファで寝ているボイド警部に話しかけるソヴァージュの女性(2回登場する)はどちらもカーシュ刑事ではなく、奥さんの幻影。
途中、遺書と思われるカードを眺めているシーンがあるが、「辛すぎる、あなたは強い、愛してるわ」という内容だった。
でもなんで周りは死んだ娘の話ばかりして、自殺した奥さんの話は出さなかったのだろう?
それらの疑問はさておいて、まあまあ面白かったので☆3.5。
Youtubeの予告編を見たら結構面白そうな出来になっていた。しかし実際には物足りない。
もっと呪術やサスペンスのあたりを掘り下げるべきだったのでは。