「「愛の魔力」とは違うけれど」きっと、それは愛じゃない kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
「愛の魔力」とは違うけれど
日本に住んでいると宗教の違いで結婚に反対されるなんて話はあまり聞かない。でもいろんな映画を観ていると、逆に日本が特殊なんだと感じさせられる。映画.comの説明に書かれている通り、本作は見合い結婚を選択する幼馴染をドキュメンタリー映画として撮影する、それはその通りだが、見合い結婚というよりも、親が勧める相手と結婚するというもの。そこでは結婚するにあたっての宗教観についてガッツリ触れていて、なんならそれがメインテーマと言っていい。ラブコメの割に意外とシリアスなテーマを扱っている。隣に住んでいながら、大陸が違うんだというセリフはとても重かった。
ラブコメとしての展開は王道と言ってもいいくらいのもの。特段意外なことが起きるわけでない。もっと早くに気づけよ!ってことが多いのも仕方ない。それでも泣けてしまうんだから、ラブコメはやめられない。
ちなみに原題はティナ・ターナーのヒット曲のタイトル。放題は「愛の魔力」。昔はよく考えずに聴いていたが、改めて歌詞を見るとそんな意味だったのかと驚かされた。それ(セックス)は愛とは関係ないものよと強がる女性の歌だったが、この映画では宗教が「それ」ってことなんだろう。この曲は最後まで流れなかったけど、少しくらい使ってほしかった。
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