「大事な作品」アウシュヴィッツの生還者 ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)
大事な作品
ナチス映画ながら、カナダ・ハンガリー・アメリカ合作。
そのせいかどうかは不明ながら、ナチの将校のセリフにリベラルな歴史評価の結果らしい内容がかなり反映されている気がする。
曰く、ユダヤ人を殺すのは「自分ではない、組織だ」。曰く、脱走したユダヤ人を殺すのは「責務だ」。殺人を遂行しながら、自分が望んで殺人しているのではないと考えるための詭弁。これが最もナチを象徴していると、それが分かった。防衛を謳いながら侵略し、護るといいながら国民を犬死にさせた大日本帝国同様に。
しかしそうやって人間性を捨て去ることが出来たナチがどれ程人非人になれたのかは本当に驚くほど。これが歴史からの学び。これはいじめと同じで、中にいると分からんやつなんだよな…
これ、実話ベースだからショッキングだが、じゃなかったら「いくらなんでもそんなことあるわけない」とか言われかねない案件。事実は事実と、ちゃんと記録しよう。そういう意味でも大事な作品。
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ぱんちょさんのコメント
2023年8月20日
英語とドイツ語の切り替えが変な感じ、思ってたが多分アレって、普段使う言葉としてのドイツ語と(現代パートの)英語は英語で表現して、切り替えられてたのはイディッシュ語なのかなと思った。
しかしダニー・デビートは久しぶりに観たな…