アシスタントのレビュー・感想・評価
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普通やん、と思った自分が怖い
主人公の1日の働きがこと細かに淡々と描写される。見てるうちに、そうそうこんなんやったわあと、思い当たることだらけ。こんな長時間労働ではなかったけど、オバチャンもこんなことしてたで。周りが勝手なことばかり言うし、なんか軽く扱われるし。セクハラもパワハラも日常。
……などと「何が悪いの?」と思ってしまう自分の意識こそヤバイのだと突きつけられる。もっと大人になってスルーして偉くなるにつれて変えてったらええやん?と言いたくなる、その意識がダメなのよね。
ただ映画としては隣の部署を覗いてますくらいの感じで、やや退屈
業界の闇を淡々と静かに。
シリアスに淡々と静かに、映画業界の闇を描きます。
少し違うけど、日本でもジャニーズ事務所の問題が暴かれたりしてますが、
芸能界って汚いですね…やっぱり…
淡々と静かに進んでいくので、けっこう眠かった(笑)
面白いか?面白くないか?で分けると、あんま面白くないです(笑)
再現VTRの映画版みたいな感じかな?
確かに夢が人質か...
淡々と小さなハラスメントが
コツコツと積み重なる一日だった。
超ストレスに耐える主人公。
嫌なら辞めたら良いのに...
長時間労働だけど、帰宅したら
ハードロック聴いて発散してくれてることを
願う。
男女同権思想に関心がある方はぜひ。
今年222本目(合計873本目/今月(2023年7月度)8本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))。
※ 男女同権思想(フェミニズム思想)に関しては色々な考え方がありますが、一般的な解釈によるものとします。
いわゆる男女同権思想を扱った映画…と思いきや、このレベルに達する女性への冷遇さはもはや女性嫌悪思想(ミソジニー)の域に達するのではなかろうか、と思えます。
結局のところ、1つの(超大手でもないだろうと思われる)会社として1人の女性が提起した男女同権問題を「消極的に」黙殺したのではなく「積極的に」そうさせた点、人の(女性の)思想良心にまで踏み込む(謝罪メールの内容をこうしろ等と関与する)等の点があり、これらの点は結局、「男女同権思想のなさ」を超えて、もはや「女性嫌悪思想」の域に達しそうなレベルです。
ところで、あらゆる仕事においても男性が優位なところもあれば逆なところ、あるいはほぼほぼ男女同権思想が達成できうる職場というのがありますが、この映画で描かれている映画業界(エンターテイメント業界)において、「積極的に」男女同権思想を阻害する思想は成立しえないことはわかります(いわゆる「男性向け」映画等を作っている、といった特殊なものは除いて)。つまり、職業の性質上、積極的に男女同権思想を達成するべきと解釈できる業種において、映画内で描かれている企業がそうなっていないのは、「この業界」全体で「多少の」ひずみがありうるとは言えても、「この業界」全体として極端にそうだとはどう考えても理解できず、映画内で描かれる「この会社」だけが極端に変なのだろう、ということになります。そして、(日本とは違うので一概に比較はできないものの)いわゆる終身雇用が当たり前な世の中はとっくの昔であり、こんな無茶苦茶な会社とはさようならの世界であり、何がどうあれマスコミ等に暴かれれば、合理性のない差別ないし女性嫌悪が過ぎるものであり袋叩きにされるものでしょう(ただし、それも私人制裁に当たる行為であり、積極的に褒められる行為とは言えない)。
換言すれば映画内で描かれている「この映画」で描かれている一つの会社は、程度の差はあれどこにでも存在するようなものであり、それが現在(2022~2023)の人権感覚でまかり通っている、というある意味「極端な状態」になっているという点が論点であり、その点は映画内では直接的な言及はないものの(映画自体、発言が少なく各個人とも淡々と話すだけで比較的字幕量は少ない映画です)、「ほぼ直接的」ないし「間接的」にこのような業界ないし会社に対する人権喚起の映画なのだ、と解釈するなら(通常はその解釈)、今日の人権感覚ではおよそ通らない(まだ平等な男女同権思想が達成できていない、ならともかく、意味もなく女性嫌悪思想を取ることの意義がおよそ見出しにくい)理論であり、それはここ日本においても、少なからずコンプライアンス意識が低い一部の中小企業においてみられることは容易に想定できることまで考えると(すべての中小企業がそうだ、というのではない)、この「男女同権思想のなさを超える、女性嫌悪思想の意味のなさ」をよく考えてほしいという点を述べている点はかなり評価可能です。
採点にあたっては特に減点対象まで見出しにくいのでフルスコアにしています。
2023年年の下半期ではベスト10には入りそうな良い映画なので、ぜひ多くの方に見ていただければというところです。
静かな語り口が良かった
淡々と描くね。
映画会社会長秘書の日常業務を描き出す話なのかと思った。
そしてその中で「そういうことだったのか」という事件が起きる。
主人公はそれを内部告発しようとするんだよね。
でもお約束の「君の将来を考えろ」で握りつぶされて。
ここから怖かったのが、主人公が内部告発したことを、会社の全員が知ってるっぽいんだよね。加害者本人も含めて。しかも極めて短時間で。
この現状を変えていかないと。でも急には変わらない。それでも変えていかないと。そこが静かに確実に伝わる作品だったよ。
すごく惜しい作品。ただしすごく良いなと思う台詞もあった。
MeToo運動が本格化するきっかけを作ったハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの性的暴行事件にヒントを得て作られたんだと思いますが、日本の芸能界も某大手事務所創業者のしでかした性犯罪がようやく社会問題化したし、園子温や榊英雄や木下ほうかなど映画業界の枕強要問題もあったので、芸能界における性的暴力問題は題材がすごくタイムリーで良いなぁと思いました。
ところが、作りがとてもドキュメンタリーチックといいますが、セリフも少なくて画や編集が良くも悪くもルーズなんですよね。音楽もほとんどない。
これを良いと思う人はたくさんいると思いますが、私は逆で、もっとドラマチックに描いて欲しかったと思います。
ドキュメンタリーチックが良いなら、それはワインスタイン問題を取材したドキュメンタリーを見ればいいだけなんで。
せっかく映画にしたのにドキュメンタリーらしさを最優先する必要はあったんですかね?
だから、映画にエンターテインメントを求めている自分にはすごく惜しい作品になってしまいました。
取材で得た事実でも映画にまとめて俳優に演じさせた時点でもうフィクションなんで、中途半端にリアリティーを求めるよりもドキドキハラハラするサスペンス映画にでもしてもらったほうが良かったですね。
ただ、ラスト付近にすごく良いなと思う台詞もありまして。
それが、女性キャラクターが主人公に言った「大丈夫。彼女は賢いから彼を利用するわよ」みたいな台詞です。
これが芸能界における性的暴行事件問題の本質なんですよね。
メリットの方が大きいから性交渉を受け入れる人も少なからずいるんです。
被害者は必ずしも利用されたんじゃなくて、利用したパターンもあるんです。
監督さんもこの本質に気付いているなら、ここをもっと掘り下げてくれれば格段に面白い映画になれたんだと思います。
ただ、フェミニストからはボロカスに叩かれますけどね。
女性はいつだって被害者じゃなきゃいけないから。
淡と淡々と
映画業界の闇を描く…みたいな宣伝文句を頼りに観に行きましたが、主人公が所属している会社のブラックさをまじまじと見せられる作品でした。それが故に主人公と主人公周りの様子を淡々と見せられるだけなので、映画としてどうかと聞かれると面白くはなかったです。
序盤の会話で、「休日はどうだった?」の返答に「出社してました」という開始早々ブラックを匂わせる強烈な出だしにおっ!と思いましたが、そこがピークだったかもしれません。
同じ部屋にいる同僚の奥さんの文句を電話越しに聞かされますし、会長からこれまた電話越しにいびられますし、知識はないけれど体と顔で良い役職に採用された若い女の子がきますしで、主人公にとって悪環境でしかないんですが、声を上げずらい状況はとても辛そうでした。
主人公が偉い人に意見をぶつけますが、それを見事にはぐらかして、その上悪意のないセクハラ(君は偉い人の好みの顔ではないなどなど)をぶつけられたりと、かなり胸糞でした。しかもまた会長からいびり電話が
かかってきたりと、もう主人公辞めても良いんじゃない?と思ってしまいました。
淡々と見せすぎているせいか、大きなアクションが無かったのが残念でした。フェイクドキュメンタリー的な楽しみ方は出来るかもしれませんが、会社の闇を暴いていくものを期待していただけに肩透かしでした。上映時間の割にかなり長く感じてしまいました。なんだか惜しい作品でした。
鑑賞日 6/27
鑑賞時間 17:20〜18:55
座席 F-9
職場あるあるですましちゃいけない
客観的に観察している限り、こいつらクソだとか思うけれど
実際に主役以外の職員の立場に自分もなったら同じ事をしちゃうかなー、、
とも思わせるなかなか怖いお話でした。
うん、そうならないように気をつけよう。
傑作でした。
アンナ・デルヴェイの
見たかったのは、
「ozark」のルースの、
アンナ・デルヴェイの、
ソローキンの怒りや哀しみの、
芝居の別パターン、
と、
映画界の描かれ方。
プロミシング・ヤング・ウーマン的に、
抵抗の表現文脈には踏み込まない、
無形力のような、
【有形力の行使】の作品とは、
解釈できなかった。
積極的客観性、
静かな抵抗、
とも解釈できなかった、
と言えばいいか。
【非暴力不服従】
【沈黙の抗議】
から、
不服従と抗議を引くと、
残念ながら、
見て見ぬ振り、
が成立する。
(見て見ぬ振りの、
鬱積がmetooにつながっている、
という意識があるなら、
こんな描き方をする?
イメージを技術に昇華できないのは、
しかたないにしても、、、)
その根拠、
映画界の描かれ方の1例。
OPシーンで、
早朝に家の前に、
車が停まっている、
玄関から出てくる、
右後部座席のドアを開ける、
荷物を入れる、
ドアを閉める、
反対側のドアから乗り込む、
ドアを閉める、
出発。
ここで全体を推量できる。
冗長性の高さというのは、
良い意味でも、
悪い意味でも、
使用される。
意味のない無駄なシーン、
意味のある無駄なシーン、
意味は無いが味わいのあるシーン、
意味はあるが無味乾燥なシーン、
解釈のしかたはそれぞれ。
意味が無くはない無味乾燥のシーンの連続は、
作品のテーマと、
絵作りが乖離しているように感じる、
が、
姿なき遠くの会長よりも、
デスクを並べる人たちの配慮の無さや気持ちの見えなさは、
より際立った。
だがそれだけ。
【沈黙】が素晴らしいなら、
誰でもできる。
【沈黙の抗議】をみせて観客を唸らせる、
または、
社会に問う、
のが、
沈黙を続けてきた事こそが問題、
を扱う、
映画なのではないだろうか。
ルース、
ではなく、
ジェーン、
ジュリア・ガーナーの
たった1カットの笑顔は良かった。
更なる別パターンを見たい。
さて、どうする?
多くの問題がありすぎて
我々が常態化させてきた事が多過ぎて
もはやどこから手をつけて良いのか
どこから正していけばいいのか分からないような社会。
組織の中で、一人の人間として
どう生きるべきかを刻々と描こうとした一作。
でも、抜け出し方が分からない
上手くこなす方法が分からない
(おそらくあの会社では上司のお気に入りとなった
女性社員しか優遇されないのであろう)
そして、そこから出て良いのかも分からない
夢の追いかけ方が、分からない
今まで信じてきた業界だからこそ
余計にきつく感じる部分もありそう。
本作では女性社員も含めて、
主人公を易々と裏切ってくるからね。
簡単に味方なんて見つからないからね
それが現実だからね、って言うのを
容赦なく描いていた。
ジュリア・ガーナーの演技が
もうそれは素晴らしくて。
あの何か我慢している時の表情とか
あ、いま確実に魂削れたって瞬間とか
周囲を異常に気にしてる感じとか
色んなことへの諦めによる間とか
無理に笑顔にするから余計疲れる感じとか。
本作って特に表情とかもよく見えるから
微々たるところまで注目できて良かった。
今後も追いかけたい俳優。
昔の常識、今の非常識
昔だったら、主人公の行動後に左遷されて、「倍返し」の様なドラマも生まれたんでしょうが、今の時代では、87分間淡々と出来事が映像になっているだけで、特に昔の人間である私には、全く響く場面がありませんでした!
「ozark」のルースの満面の笑顔を見たい。
見たかったのは、
「ozark」のルースの、
アンナ・デルヴェイの、
ソローキンの、
怒りに満ちていない、
芝居の別パターン、
と、
映画界の描かれ方。
映画界の描かれ方は、
OPシーンで、
早朝に家の前に、
車が停まっている、
玄関から出てくる、
右後部座席のドアを開ける、
荷物を入れる、
ドアを閉める、
反対側のドアから乗り込む、
ドアを閉める、
出発。
ここで全体を推量できる。
冗長性の高さというのは、
良い意味でも、
悪い意味でも、
使用される。
意味のない無駄なシーン、
意味のある無駄なシーン、
意味は無いが味わいのあるシーン、
意味はあるが無味乾燥なシーン、
解釈のしかたはそれぞれ。
意味が無くはない無味乾燥のシーンの連続は、
作品のテーマと、
絵作りが乖離しているように感じる、
が、
姿なき遠くの会長よりも、
デスクを並べる人たちの配慮の無さや気持ちの見えなさは、
より際立った。
ルース、
ではなく、
ジェーン、
ジュリア・ガーナーの
たった1カットの笑顔は良かった。
更なる別パターンを見たい。
完璧な構成、演出、そしてシーン。スキがない!
自分は、残念ながら
アメリカのオフィス内を、観客視点で見ているだけ(ある種の羨望)の時間が、過ぎていた。
(アメリカは、その多くが憧れです)
それほどに、リアルで、
オフィス内の設定、作業、仕事、出来事
そして、
主人公ジェーン(ジュリアン・ガーナーさん)の対処、仕草に
釘付け状態でした。
作品の中で
会長にメールで謝罪、反省文を送り、返信を受けるシーンがあります。
「あっ!同じだ!」(うちの会社と)
文面(送信文、返信内容)まで・・・⤵️
このあたりから、やっと
監督(キティ・グリーンさん)の
意図、メッセージに
気づきました。
胸が痛過ぎます!
カリスマ経営者が多い
マスコミ、芸能、エンタメ界に勤める
夢多き若者を
都合よく飼い慣らし
働き蟻にしておく
蟻地獄!(ヤクザ世界)
いかにして
これを打破、打解するのか?
ではなく
この組織を若者に、知らせて
こういった組織に
加担しない(入社しない)!
でも、思うに
アメリカ以上に
この国(日本)は、日本人は
華やか、お金が飛び交う業界で、平然と
横行し、
虐げられ、こき使われることに
耐えてしまう。
だから
この映画は、価値があります。
日本のTVで
この映画を紹介できる局?
あるのでしょうか?
憶測です。
映画製作会社で会長のアシスタントとして働く女性がハラスメントを告発しようとする話。
休日返上で出勤し、日々忙しく会長のスケジュールやアポイントメントの管理を熟す主人公。
更にはボスの嫁さんからの電話や訳のわからないクレーム電話?の対応に社員の皿洗いまでという状況下で、見えてくるボスによるハラスメントと思しき行いを告発しようとするけれど…。
そんなこともさせられるの?というか仕事内容ではあるけれど、主人公そのものは直接何かをされる訳ではなくて、あくまでも周辺で起きているであろうハラスメントを訴えようと人事部に告発する展開。
エンドロール以外BGMも無く淡々とみせていくし、ボスも一切出てこないし、事実はどうあれ明確な被害者はいないし、ある意味ユニークなつくりの作品ではあるけれど映画としての面白味はなかった。
見ようか迷ったけど、見て正解だった なんかすっごく感情移入できたし...
見ようか迷ったけど、見て正解だった
なんかすっごく感情移入できたし、
主人公の台詞がここまで少ないのも
なんか新鮮だった
業界の理不尽さや腐った慣習に"自分"をかき消されていく。
映画プロデューサーを志す女性が、業界の理不尽さや腐った慣習に"自分"をかき消されていく。
まさに顔が無いこの映画のポスターのように…
セリフが最低限なことでよりリアリティが増して苦しい…
これは映画業界以外にも置き換えられるのでは?
ドラマシリーズ「オザークへようこそ」で3度エミー賞助演女優賞を受賞したジュリア・ガーナーが主演ということで、大注目していましたが流石。本当に適役。
セリフが限られた役ながら、視線や押し殺したような表情から心境が伝わってきます…💭
徹底的に酷い目に遭い続けるというよりも(ひどいものもあるけど)、日々のストレスの積み重ねによって確実に心を折られていく様子がとてもリアリティがあります。。
オフィスワークの方は、全く同じではなくても思い当たる経験があるのでは。
今年は「SHE SAID/シー・セッドその名を暴け」が1月に公開。
6/2「ウーマン・トーキング私たちの選択」そして、本作が6/16に公開。
力強く訴えかける作品が続きますね。
監督は、ドキュメンタリー映画「ジョン・ベネ殺害事件の謎」を手がけたキティ・グリーン。今作が長編劇映画デビュー🎞️
なるほど…たしかにドキュメンタリーぽくて、凄くリアル。。
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