「長いと覚悟してたけど、長さを感じさせず、物語は行ったり来たりはした...」夜の外側 イタリアを震撼させた55日間 えみりさんの映画レビュー(感想・評価)
長いと覚悟してたけど、長さを感じさせず、物語は行ったり来たりはした...
長いと覚悟してたけど、長さを感じさせず、物語は行ったり来たりはしたけど、複層的な展開がドラマ性を増すので、よかった。俳優が皆すごい。歴史的な事件だけに惹かれるし、当時のイタリアの社会が描かれていて、今池まで見たどのイタリア映画よりもイタリアに深く触れた気がした。特にカトリックとキリスト教民主主義同盟の存在、さらに教皇。モーラ夫人はすでに夫との仲は破綻していたけれど、夫を救うために立ち上がりテキパキと行動する姿は凛々しかった。また、死刑の前の告解のシーンが印象的だった。これも実にキリスト教文化っぽい。ファシストの生き残りの軍部たちの愚かさ、アメリカ人のコンサルタントのそれっぽさ、もともとパラノイアっぽい内務大臣の傍受中毒など、人間の描き方か良かった。
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