幸せのイタリアーノのレビュー・感想・評価
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社長でいい車に乗ってスポーツマンで女にモテて
自分がどれだけモテたのかをゲス仲間達と語らうオープニングシーンを見たら、この感情移入できないキャラが嫌いになった。
更に勘違いとはいえ、車椅子に乗ったバイオリニストと付き合う為に自分も障害者のフリをして車椅子に乗るという、字面だけでも最低と分かる男がどれだけバイオリニストにお熱になろうが、ハッピーエンドになろうが、どうせすぐ飽きるんだろうなと思う。
オリジナルのフランス版は見てないけど、この最低な設定はそのままだったのでしょうか。これはどうやって楽しめばいいのでしょうか?見どころは室内がプールになるシーンでしょうか。それとも、ルルドの泉で障害者じゃないとバレるシーン?
自分自身も五体満足な身体ではないのもあってか、最低な設定に終始疑問符でした。憐れみと愛情はイコールじゃないと思うんだよな。
これを見て、いい気分になれるのは健常者なんだろうな?LGBTにはあれだけ配慮してんのに、車椅子はこの扱いかと思うと複雑な気分です。不具者を舐めんなよ?
いかにもイタリアな雰囲気のプレイボーイが真剣な恋に落ちてしまうお話です。自分を偽って始まったこの恋、果たして散るのか実るのか。
作品紹介を読んでみたら、良さそうな感じ。
リメイク作品です。リメイク元作品タイトルは知ってました。
チェックしたけれど見そびれた「パリ嘘つきの恋」。 ・_・;
バリの仇をイタリアで(?)。 というわけで鑑賞です。
鑑賞開始。
主人公はジャンニ。シューズメーカーの社長(49才)。
若々しくありたいと、ジョギングに女性のナンパにと忙しい。
母が亡くなったと連絡が入る。
葬儀に参列するため、実家のある田舎街までやってきた。
喪主を務めているのは双子の兄。
この兄弟、外見も性格も全く違う。二卵性…に納得 ・_・;
#弟:有名企業の社長
#兄:普通の勤め人(たぶん)
#弟:ワンマン。我が儘。派手好き。女好き。
#兄:性格温厚。慎重。 穏健。(たぶん)
#弟:髪ふさふさ
#兄:スキンヘッド(確実に)
その兄が、母の家に立ち寄っていけと言う。
特にそんな予定も無かったのだが、兄のきつめの視線を浴び
しぶしぶその通りに。母とは疎遠だったようだ。
母の家。アパートの一室に入る。車椅子がある。
何するともなく腰を下ろし、しもしの時をすごす。…もういいか。
帰ろうとした時、一人の若い女性が入ってきた。
思わず椅子に座り直してしまうジャンニ。
訪ねてきたのは隣に越してきたという美しい女性。
介護の仕事をしているらしい。
車椅子のジャンニに、手伝うことがあれば声をかけてね と
言葉をかけて戻っていく。燃えるジャンニ。
早速コンタクトをしてデート(?)
何回か逢っている内に、彼女の実家へ誘われる。
思いもよらぬ早い展開。
だが願ってもないチャンス。燃えるジャンニ。
彼女の実家を訪ねたら、もう一人の女性が遅れてやってきた。
車から降りてきたその女性はキアラ。車椅子を操っている。
自分を招待した女性の実の姉だった。
どうやら招かれた理由は、キアラとの見合いだったらしい。
そう気がつくジャンニだったが、キアラもとても美しい。わぉ
数年前に事故で車椅子生活となった彼女だが、バイオリンの
演奏者としてコンサートで飛び回り、車椅子テニスの有力な
選手でもあるのだ。
これまで、仕事の上でも恋愛の対象としても、健常者しか対象
としてこなかったジャンニ。キアラと出会った当初
「車椅子の女性をどうやってモノにするか」
で始まった彼の意識に、少しずつ変化が起き始める。
自分も車椅子利用の障害者であると、相手を騙す形で始まった仮初め
の恋であり・交際だった。
そうだったハズなのだが…
◇
主人公のジャンニ。
いかにもイタリア人男性という顔だちと雰囲気で、そこはとても○。
しかし性格が…× です。
冒頭から色々な女性をターゲットに、偽名を使い経歴を詐称しては
ベッドインを目指すという、人間としてはクズ男です。
自分が経営する会社の商品(シューズ)の客は健常者のみ、と言い放ち
障害者はユーザーではない と切り捨てる、傲慢な経営者でした。
障害者向けの企画をプレゼンしようとした契約社員を、会議の席上で
クビを切って追い出したりと、傍若無人な振る舞いが日常。 …うー。
そのジャンニが、変わっていきます。
ウソをついている状態が苦痛になってきて、何度も自分は歩けると
伝えなければと懊悩するのですが、白状する勇気が出てきません。
「奇跡を起こす泉」がある巡礼地へとバスツアーで向かった二人。
帰路、キアラが車に撥ねられそうになるのを目の当たりにしたとき
思わず車椅子から立ち上がり、駆け寄ってしまうジャンニ。
キアラから「ウソをつく人は嫌い」と言われていたのに…。
その後、キアラは会ってくれなくなります。
ジャンニのこの後の行動は、はたして。
…というお話です。
基本的には、とてもハートフルなお話で、満足しました。
※前半のクズっぷりは、イタリア制作だからなのか?
それともリメイク元もそうなのでしょうか? …・_・; はて
◇あれこれ
■キアラの妹
ジャンニにキアラを引き合わせた張本人。
初対面の(たぶん)段階で ジャンニに
” おっぱい見てたでしょ ”
” おっぱいバンザイ ” ← 確かこんな感じのセリフ
と、ややぶっ飛んだ発言をしていた綺麗なお姉ちゃん。
またあるときは ” ウソが嫌いなグーパンチ姉ちゃん ”。
この方も独身のようで、他人の縁結びに力を入れすぎて
自分のことまで手がまわらないから 等の自己分析発言もありましたが
うーん。 なんとなく自身の性格にも問題ありそうです。・_・;
最後には主人公の双子の兄とカップリングしたような気が。
めでたしめでたし (…なのか?)
■何気なくついたウソ
誤解を否定しそびれてついた軽い嘘が、次第に重い嘘になってしまう…。
この「言い出すタイミングを逃すと言えなくなる」のって
意外と身の周りに起きている話かもしれません。 ・_・はい
ジャンニの場合、隠しきれない自宅の綻びがご愛嬌。(隠してない?)
車イス用の家に住んでいない事は明らかだし。(障害物だらけ)
彼女の実家をスポーツタイプの車で訪問を重ねるのも
車のエンジン音などから来訪がバレ、実は歩いてる姿を見られた
りしそうなもの。と余計な心配してました。
そういえばキアラが「ウソはきらい」と言った時、彼女はジャンニの
ウソ(=本当は歩ける)に気づいていたのか気になります。
■ルルド巡礼の旅
行きも帰りも、バスの車内は就学旅行みたいでした。
行きは宴会モード。 ・_・; …五月蠅い
帰りは爆睡モード。 ^ _ ^ ; …行きのテンションはどこへやら
ルルドが何処か調べてみたら、フランスとスペインの国境近く。
イタリアからだとかなりの距離がありそうです。
帰りのバスで寝るのも納得。-o-zzz
ルルドには、不治の病をいくつも治したという奇跡の泉があるのだ
そうで、奇跡が起きて歩けるようになったと演出したかったのかも
しれませんが、結局それもウソになると諦めたジャンニ。
そのバスツアーの帰路、図らずも歩けることをキアラに知られてしまう
訳ですが…
※ この巡礼地ルルド。日本からのツアーもある有名な観光地と知りまし
た。へぇ。世の中知らないことが一杯あります。 ・-・;
◇最後に
鑑賞開始数分で、イタリア映画だなぁ と納得してました。
と同時に、「リメイク元」のフランス映画がどんな感じなのかも
とても気になってきました。機会があれば、そちらも鑑賞したい
と思っています。
(あ、Amazonプラでは有料かぁ… もう少し待ってみよう)←ケチ
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
“不自由は 身体ではなく 心だと 気付くクソ男 50にして愛を知る” 期待度○鑑賞後の満足度◎ リピート度:何度でも観たいね シェア度:ラブコメ好きと、美女目当ての映画ファンは是非
①キアラ役のミリアム・レオーネの何と綺麗なこと!眼福、眼福。
昔ほど美女が重宝されないようになったと感じる現代の映画界だが、いらっしゃるところにはいらっしゃるんですね。
美女に逢うことが映画を観る楽しみの一つである私としては彼女の顔を拝めるだけで充分ではあるんですけど…
②予定調和と言えば予定調和な話ではある。
筋書きもだいたい読めるし、ラストも収まるところに収まるだろうと予想できる。
従い、あとは語り口の巧さ、登場人物にどうシンパシーを感じさせるか、ディテールの描き混込み、観客の記憶に残るシーンをどれくらい盛り込めるかで、映画の良さ・楽しさが決まってくる。
男がクズすぎてあの程度の反省で ラストで救われるのが絶対許せない
フランス映画「パリ、嘘つきな恋」(鑑賞済、おしゃれだった、感動した)のイタリア版リメイク。
プレイボーイの男がふとしたきっかけで、車いすの障がい者に間違われ、同じく車いすの女性と恋に落ちる。
男は、健常者であることを隠して光彩を続けるが、果たしてこの恋の行方は?
男がアグレッシブで、女を落としてやることしか考えてないクズ。
冒頭から露骨な表現ででやりまくる。
こんな男が、嘘をついて車いす女性を、仲間との賭けに勝つためだけで落とそうとする。
オリジナル版では、男の下劣な下心というストーリーの欠点を、お洒落な感じとユーモアで上手くかわしていて、最後はマラソン大会で男を追い詰めて、反省したあとに救いがあり、感動的に終わる。
しかし、イタリア版は、いかにもステレオタイプのイタリアの男女。
男は金持ちで派手なプレイボーイ。
女はグラマラスな美女で、金と地位があるプレイボーイが好き。
男女ともにオリジナルより年が若いからより生々しい。
男の母親も父親も激しい恋に生きたらしい。
女の祖母もはっきりしたシビアなキャラクター。
最後も、「いつものジョギング」で激しく動悸息切れしたところに、女が現れる。
最悪の嘘も、それだけで許されてしまう。
国民性の違いだろうか。
昔ながらの男中心の都合の良い話になってしまった。
男がクズすぎてあの程度の反省で、ラストで救われるのが絶対許せない。
イタリア女性はこれでいいのだろうか。
結局、感動したオリジナル・フランス版の、微妙なさじ加減の上手さが際立った。
上映館で予告映像を観なければ観なかったと思う映画
原題は「あなたのもとへ走る」。
主人公がスポーツシューズを販売する企業の実業家でランニングが趣味であることやヒロインが車椅子であることなどからなかなか素敵なタイトルだと思うだけに、邦題の酷さが際立つ。
障害者をものにしようとするために健常者が障害者のフリをすると言うのは日本だと間違いなく色々な雑音が出てくる内容だし、またそれ以上にも結構ブラックなシーンも多々あるかなり攻めたストーリー。
主人公のジャンニは日本人からすると全然カッコよくないが、イタリア人的には典型的はプレイボーイ顔なのだろうか。
反対にヒロインのキアラ役は久しぶりに会った癖のない正統派のイタリア美人。
ミリアム・レオーネという女優さんらしいが、実は結構良いお年の中堅役者さんで、かつてミスイタリアにもなったご経歴をお持ちだそう。
障害者が一番障害者の事をわかってるってそりゃそうだ。
でも自分の家なのにあちこちぶつけながら移動してるのを見ても流石にそりゃないでしょってw
健常者は恋愛が長く続く事を考えるが、障害者はまず恋愛が始まる事が大事というのは凄くリアルだと思ったし、その間だけでも楽しませてって凄く悲しいお願い。
でもあまりにも綺麗な人すぎてちょっと説得力がなかったかも。
お友達の奥さんの件など正直どんなに心を入れ替えても幸せにはなって欲しくないなあとは思ったが、そこはラテンのノリであっけらかん。
カラオケ好きの優秀な秘書さんはいい味でした。
素晴らしいテーマを、笑いと愛でひっくるめた。心に染みて残る気持ちに価値のある傑作。
お気に入りの映画に出会うこと。
そんな瞬間のために映画館に行っている。
2018年 フランスの大ヒット映画「パリ、嘘つきな恋」。イタリア版リメイクの本作は、フランス版の素晴らしいストーリー・オリジナル脚本に最大限のリスペクトを抱いて作られていたようだ。
実は私はフランス版を見たことがなく、つい先ほど急ぎ見たところ。結果的によく比較することができ、にじみ出るお国柄の違いがあり面白かった。
フランスのジョジョが軽やかな女好きであることに対し、イタリアのジャンニはより性的欲求の強そうな伊達男、野獣系女ったらしだ。また、お相手のフランスのアレクサンドラはスポーティ&ヘルシーな大人の女性。イタリアのキアラは眩いほどの美しさを纏った若々しい女性。と、いったところで分かれるお好みも含め、見比べてみても楽しい両作だ。俯瞰すればイタリア版の方がより映画的で見やすい雰囲気に感じたが、どうか。
比較論はさて置き。
良質な恋愛映画には、必ず心に残る名シーンがある。
この映画にも忘れられないような名シーンがいっぱいだ。
例えば、車椅子同士(一方は電動ね)で手を繋ぎ、滑り踊るような夜。見ているこちらも、思わずうっとりしてしまうような恋の始まり。
究極は、ディナーでのサプライズ。プールで結ばれる二人のシーン。足が不自由であろうとなかろうと、水に浮いているだけなら同条件。こんなやり方で恋に落ちない男女がいるのだろうか?と思うほどロマンティックなシーンだった。
そしてラスト、ジャンニの元に戻ってくるキアラ。諦めるの?と問いかけるキアラ。これは「私を諦めるの?」の語彙なのだが、フランス原作では同じセリフに別の意味を持たせていて違ったものになっているのだが、いずれも、何とも面白い。膝の上に乗せてあげるアクションも、今後の二人の関係性を表すようでハートフル。
また、この映画で忘れてはならないのは音楽。
Piernicola di Muro氏の手掛けたサウンドトラックは、何度聴いてもイタリアにトリップさせてくれるような素晴らしさだ。特にタイトルと同名の「Corro da te」が醸し出す、郷愁を帯びた大人の愛のメロディは珠玉の出来。
シンプルに、ラブコメディとして見て充分に面白い本作。それでも見た後で心に残るのは、健常者でもハンディキャップでも生きる喜びをもつ、それが人生だという前向きなメッセージだ。
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