「三島有紀子監督がサンプリングしたコロナ禍」東京組曲2020 エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
三島有紀子監督がサンプリングしたコロナ禍
「幼な子われらに生まれ」「ビブリア古書堂の事件手帖」「Red」の三島有紀子監督の新作はドキュメンタリーと言って良いのでしょうか。
上映後、監督と6人の役者さんたちによる興味深い舞台挨拶があった。裏話をたくさん聞くことができた。
コロナ禍で初の緊急事態宣言が発令された2020年4月、三島監督はコロナウイルス感染の第一波における日常を記録しようと、約100人の役者さんたちに各々のありのままの生活を撮影するよう依頼した。
膨大な映像が集まったそうで、その中から20人に絞り込み、ある人には再撮影を依頼し、ブラッシュアップを図ったとのこと。
役者さんたちがセルフ・プロデュースした映像がサンプリングされ、再構築されて、紛れもない三島作品になった。
そう、ここには第一波の中でまったく先が見えず迷う人がいた。今となっては可笑しいほどウイルスに過剰反応する人がいた。あの時の空気がよみがえった。
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