SAND LANDのレビュー・感想・評価
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世代間で鳥山明への思いは異なるが
ドラゴンボールZ以降の世代、アラレちゃん世代、それこそワンダーアイランド世代で見方は変わるかも知れないが。鳥山明(劇場版)最高傑作だと思う。T-34(ロシア映画)を髣髴とさせる戦車アクション。随所に鳥山明氏のメカ・メカ・メカ。モンスターなどなど。幼少期に憧れた、単行本の表紙で見た様なクオリティのまま縦横無尽に動く。抜群のカメラアングル。セリフ回しもどこか鳥山明らしく思えて楽しい。流れるような操縦シーンや貫通弾?のリアルな発射音と貫通音。脚本家に森ハヤシを選んだのは大抜擢で大成功だと思う。飽きさせない。会話や内容にストーリー性もあるし、どこかコメディ。いずれこの映画が出来るまでの詳細は資料が出てくることを期待したい。素晴らしい原画と作画スタッフ、音作りに感謝である。最後はポロリと感動。
鳥山明を堪能。
鳥山明の絵の力をアニメ化してくれていて
やはり鳥山明の絵は魅力的だなぁと改めておもう。
で、今同時期にやってる某大御所アニメと比べて、
なんと分かりやすく、なんと見やすく、な作品。
テーマがあって、キャラがたってて、わかりやすくて
子供にも大人にもわかりやすく、エンタメってこうだろって
私は思った。
めちゃくちゃ楽しかった
鳥山明の絵がぬるぬる動くの新鮮
面白いしジャンプならではの教訓みたいなものもあるしめちゃくちゃ楽しい映画だった〜
ベルゼブブ可愛いし弱そうなミスリード良かった
和洋折衷な魔物たち
日本にはいろんな魔物がいるね
THE 王道!悪魔が人間と一緒に敵をやっつける
久々に王道のアニメ映画を鑑賞しました。
普通の作品なら悪魔は憎い存在なのが、
この作品では逆の存在となります。
話の展開も後半はいい感じに進み、飽きることがなかったです。
出演キャラクターは少ないものの、
各々の個性が作品の面白さを向上してくれました。
あまりアニメ映画を観ない私でも楽しめる作品でした。
ユートピア
サンドランドは国王とゼウス大将軍がグルになり
ダムをせき止めして、国中を水不足にする。
水不足に喘ぐ人々を救う為に保安官ラオが魔物
ベルゼブブとシーフの力を借りて鍵となる泉を
探しに行く物語。
そつない画像と話しでユーモアたっぷり。
天然で生意気な子供だけど力強く正義感があるベルゼブブ。
髭面で逞しくて良いおじさんラオとシーフ。
髭面の悪。国王とゼウス。
間に挟まれるアレ将軍と大人達。
車とか戦車、飛行船を本当に綺麗に描く。
ボタン、スイッチ、レバーも。
まるで操縦している感覚に陥る。
そして上手なのは車から排出される煙と、砂漠を走行する砂煙の作画は卓越してると思う。凄い。
エンジン音も無理なく上手に落とし込んでるなぁ。
何気無い動物や昆虫類も鳴くわけではないのに
さらりと忍ばす癒し。遊び心とイメージで入れるのかも。
ダムも破壊し人々に水を供給。
最後は悪役だったいちみが手伝ってくれたり、車を直して返却してくれたり真の人間らしさも回収。
エンディングにスイマーズや魔王の泳いでいるシーンもあり、綺麗に纏めてくれました‼️
imaseの曲も小刻みにテンポが良く軽やか。
楽しませて頂きました。面白かったです‼️
また鳥山明の虜に
キャラクター、メッセージ性、画力すべてが素晴らしい🥹
アラレちゃんの要素、ドラゴンボールの要素、鳥山先生の世界観満載👍
裏で国と一部の奴がお金儲けし、国民が大変な思いをしている…まさに今の日本…人種性別関係なく手を取り合って生きていけばよりよい世界が待っていると言ってくれているようだ😣
子供と一緒にも観れるし、大人が考えさせられる内容に頭が下がる🙇♂️
20数年前から鳥山先生は予知していたかのよう🙄
前情報なしで夢中になった!!
前情報なしで観ましたが、怒りのデス・ロード×パンツァーフォーという感じで、最後まで夢中になりました。出だしで住民が水が無くて困っていて涙が出ました。グローバリスト全盛の現在の情勢に近く、企画から制作、完成させて世に出すには非常に勇気がいる事だと思います。世の中を良くする力は私にはない為、ラオは男の中の男だと思いました。ラオと奥さんが幸せそうにしているベタな回想シーンをあえて描かなかったのも、もう遠い昔の事だし現実的で良かったです。奥さんが虫人間にされたのかと思いましたが、残虐過ぎて違いました。昔から鳥山明の世界観は、世代関係なく爺さんや子供も仲が良くて、改めて良いと思いました。とても有意義な時間をありがとうございました。
悪魔よりワルなんて許さない
珍しくヒロインのいない冒険活劇で、メインは爺さんと悪魔。
次々に襲い来る敵に、肉弾戦、戦車、銃など様々なアクションが繰り広げられます。
序盤で砂竜に襲われた際、「俺でも倒せない」と言わせることで、無敵性を失わせて緊張感を失わせない。
「荷物が軽くなった」という台詞の直後に“反石”という単語を出すなど、用語も説明的にせず浸透させる。
また、物理的・心理的なリアリティラインを絶妙に保っているのも見逃せない。
時速180キロで転倒したパイクが、しっかり頭を守っていたり。
敵のエイムがガバガバなわけでもなく、状況や人数、心理状態など無理のないつくりにもなっている。
こういったところを軽視して子供騙しになってしまった作品も少なくない中で、素晴らしい細やかさです。
意外性のある仕掛けなどはありませんが、伏線をしっかり回収し、あるべきところに全てが収まる。
鳥山明の魅力的なキャラやメカ造形もそのままに、邪魔しすぎないカメラワークが引き立てる。
声優の声もバッチリはまり、演技は作風に寄り添った重さを保っている。
単純ながら、これらを破綻なくまとめるだけでも物語の強度が跳ね上がるという好例です。
子供でも楽しめるシンプルで童話的なストーリーながら、寓話でもあり、エンタメ性も兼ねる。
当時はこのバランス感覚の凄さに気付けなかったんだなぁ。
クライマックスのアクションがもう少し派手なら、なお良かった。
何で今
かなーり前に原作は読んだと思う。ただ全く覚えてない!w
そんな中観に行きましたが、結論としては観に行ってよかった。
テンポが良く、観ていて飽きないし、シンプルな少年漫画の王道なストーリーなので、分かりやすいし、スッキリできる。
キャラクターも立ち位置がわかりやすく、さらに沿った立ち回りをしてくれる。
イケおじ?がメインなのはいいねw
映画の尺でおさめているので、なんでこうなっているのか、という背景が見えないところがあるのが勿体無いかな。
まぁでもテンポを殺さずに綺麗に終わらせるなら致し方ないかも。
時間があって、スカッとしたい映画を観たいならオススメ。
欲望の水
砂漠の国の中でベルゼブブたちとラオ(人間)の水を求める旅。
ベルゼブブたち悪魔が車や戦車を初めて運転するやり取り、追いかけっこでアクセル全開で走るワクワク感、そして戦車同士のリアルな戦いなど見どころが随所にあり楽しめる。
またベルゼブブの子供の様なお茶目な言動と悪魔たちのもつ純粋さを表すことで人間の愚かさを際立たせてる点も気に入った。
もう一点、キャラクターは原作者の描くものを忠実に再現されてる点もとても親近感を感じた。
今夏、宮崎アニメや洋邦話題作より面白かったなんて許されると思うか?
鳥山明と言ったらやはり『Dr.スランプ』や『ドラゴンボール』が有名。私もド世代。
この2作の他にも短期連載漫画も幾つか手掛けているのだが、これらの知名度はあまり…。『ドラゴンボール』とは雲泥の差。
本作の原作コミックもファンの間では“隠れた名作”と言われているが、恥ずかしながら何となくタイトルは聞いた事あるくらいで、読んだ事もなかった。
“原作・鳥山明”だし、一応見ておくか。そんな程度で見てみたら…!
水が枯渇し、砂漠と化した世界“サンドランド”。
水は国王が独占し、超高値で売られていた。
老保安官のラオは、水不足で困っている国中の人々を助けるべく、砂漠の何処かにあるという“泉”を探そうとする。
しかし、人間一人では不可能。そこでラオが助力を求めたのは…、魔物!
人間と魔物が協力するなんてとんでもない話。が、水不足で困っているのは魔物も同じ。
かくしてラオと、悪魔の王子・ベルゼブブ、お目付け役のシーフの泉探しの冒険が始まる…。
原作漫画読んでなくとも、開始10分程度で分かる話(冒険の目的)、世界観や設定、キャラ個性。
その分かり易さと捌き方は見事で、ポンポンポンとテンポ良く冒険が始まるのも見事で、その後の展開も飽きさせず退屈さとは一切無縁。
これぞ少年漫画! 鳥山明の世界=“トリヤマランド”!
まずはキャラの魅力から語って行こうか。
悪魔の王子、ベルゼブブ。
悪魔よりワルだなんて許されると思うか? ワル中のワル。昨日も悪い事してやったぜ。歯みがきしないで寝てやったぜ!
…え?
はっきり言って小生意気な子供って感じ。本人は悪ぶってるけど、意外やいい奴。人間に悪戯はするけど、殺しはしない。
悪魔なだけあって身体能力は人の比じゃない。メチャクチャ強いし、ジャンプ力もあるし、耳や目もいい。お陰で冒険がどれほど助かったか。
好奇心旺盛で、陽気な性格。悪魔ヒーローはまるで少年悟空…?
でも、パパサタンには頭が上がらない。(このパパサタン、『ドラゴンボール』のダーブラそっくり!)
そのベルゼブブに嫌々冒険に連れて来られたお目付け役のシーフ。老人風だが、歳はベルゼブブよりちょっと上くらい。ベルゼブブは2500歳で、シーフは3000歳くらい…?
性格はベルゼブブとは正反対。ネガティブ思考で心配性で、あれこれあれこれ口うるさい。ベルゼブブにいつも悩まされるが、盗みの腕は超一流。必要なものは揃える。物知りで助言役。冒険ではドライバーとしての才も開花…?
非人間の悪魔キャラだけじゃない。人間キャラも魅力。保安官のラオ。
真面目で正義感の強い。ベルゼブブらに対しても偏見は持たず、一定の礼儀を保つ。ベルゼブブの呼び方も“ベルゼ”から→シーフに注意されて“王子”→本人から“ベルゼ”と呼んでいいぜと。懐深く優しくもあり、ベルゼブブやシーフに運転させたり。
老体ではあるが、身体能力や銃の扱いは人並み以上。ベルゼブブ曰く、今まで見てきた人間の中では一番か二番の強さ。
彼はただの老保安官…? ある秘められた過去があり…。
性格や描写明確な3キャラのやり取りがとにかく楽しい。
マイペースなベルゼブブ、神経質なシーフ、真面目なラオ。教科書のようなお手本のようなキャラ個性。
人間と悪魔。種族を超えた友情や信頼もしっかりと。
と言うか、話の面白さ楽しさより、実は深いテーマと大切なメッセージに大変魅せられた。
貧困や独裁。水不足のサンドランドは資源が枯渇し始めている現世界そのもの。
人間も悪魔もお互いをよく思っていない。だがいざ知り合えば、それが誤解だったと分かる。
人間は悪魔を恐れている。残虐な行為や人々を苦しめ…。そんな事、一度だってしていない! 盗みや悪戯はしてるけど。
人間は都合の悪い事は全て魔物のせいにする。人間は人間同士で殺し合うが、悪魔は悪魔同士で殺し合ったりしない。人間も殺したりしない。
寧ろ、悪魔以上に悪魔なのが…、言うまでもない。
人間。一部の人間。
欲や金の為に水を独占。
他を支配。“戦争”という偽善を掲げて。
かつてこの国で戦争があった。ピッチ人の恐ろしい計画を軍事力によって滅ぼした。
が、それは真っ赤な嘘であった。国中の為に水を造り出す装置を開発したピッチ人。水独占の為に装置もピッチ人も葬った。これが真相。
悪魔からしても、何と罪深く愚か。
ラオはこれに激しく動揺する。我々人間の愚行だからか…? 否。
その時指揮を執った伝説の将軍、シバ。装置の大爆発で巻き込まれて死んだと思われていたが…、生きていた。
そう。ラオこそシバだったのだ。
この時ラオは多くの部下と妻をも亡くした。以来名を変え、ひっそりと生きてきた。
命令で正義の為にしたと思っていた事が、嵌められた大量虐殺と知る。
自責。
そして命令を下した上官だったゼウ大将軍への怒り…。
バカな国王を操って、今やこの国の実質実権を握っているゼウ大将軍。水の独占や過去の陰謀もコイツが主犯。
泉探しの冒険の先に、まさか昔の因縁。絶対に、奴だけは許せない…!
ゼウ大将軍の配下でラオたちを執拗に追うアレ将軍。
ただの敵キャラかと思いきや、軍人としての誇りや人格もある。ラオたちとの戦車バトルで敗北し、部下の身を案じ投降する。
かつての大戦で軍人だった父を亡くした。亡き父はラオ=シバの部下だった。
ラオから事の真相を聞き…。
ラオたちとアレ将軍部隊の闘いに割って入ろうとする“スイマーズ・ファミリー”。自称“悪党No.1”だが、彼らだって…。
根っからの極悪人は登場しない。皆、一度分かり合えば分かり合う事が出来る。
だからラオもベルゼブブも命を奪ったりしない。一旦闘った後、話し合いで解決を。
ベルゼブブはゼウの科学者集団が造り出した“虫人間”も命までは奪わない。
そういや、『ドラゴンボール』で悟空もそうだった。これ、凄く大事な事だと思う。特に今の世に於いては。
そんな中で悪役を一手に引き受けるゼウ大将軍。
勧善懲悪な娯楽活劇に於いて、悪役も必要。フリーザ並みに憎々しいくらいの。滑稽な面を踏まえつつ。
時として許せない人間の醜悪さを集結。だからこそ思う存分ぶつける事が出来る。
コイツをブッ飛ばせ!
バトル漫画の第一人者故、アクションの見せ場や躍動感はたっぷり。
でもそれ以上に、戦車バトルに興奮。
鳥山氏のメカニック好きは有名。本作でも相当こだわったであろうメカニックのデザインやディテール。
本当にこれが描きたくて本作を書いたんだろうなぁ…と、伝わってきた。
そして素晴らしく童心くすぐる。
虫人間に苦戦するベルゼブブが真の力を覚醒。それはまるで、『ドラゴンボール』のセル編で秘められた力を解放した悟飯そのものではないか!(尚その虫人間は明らかにサイバイマンやセルジュニアだろう)
老人と少年が活躍って所も亀仙人や少年悟空を彷彿。
決着はラオvsゼウの老人バトル。老人老人と言っているが、老いても尚闘志は燃え尽きぬ。この決着シーンは、西部劇なシチュエーション!
判明するラオの正体と過去。
アレ将軍や敵対していた者たちとの和解。
ベルゼブブら恐れていた者たちへの理解。それはベルゼブブたちだって同じ。
信頼を築く。
偏見を捨て去る事。
人間より彼らの方が純粋。
悪いのは一部であって、人間だって捨てたもんじゃない。
これらの過程やメッセージがとっても感動的。所々目頭熱くさせられた。まさかまさか感動させられるとは…!
闘いはあるけども、その果てに非暴力や平和を訴え、鳥山明の心根を見た。
それを余す所なく描き切った横嶋俊久監督の手腕にも。
画のクオリティーも素晴らしい。
声も本職起用。安心して世界に入って行ける。山路ボイスはステイサムでなくともカッチョイイ!
シンプルな分かり易さ、面白さ、楽しさ。
だからこそ響くテーマやメッセージ。
軽い気持ちで見てみたら、予想を遥かに超えてきた。
普通に面白かったじゃない。クオリティーもエンタメ性もメッセージ性も含め、素晴らしかった!
子供にも大人にも自信を持ってオススメ出来る。いや、世界にだってウケるでしょう!
もう夏も終わりに近付いたというのに、今夏の超大穴登場!
宮崎アニメや洋邦話題作より面白かったなんて許されると思うか?
個人的に、本作こそ今夏のNo.1!
ユートピア
鳥山先生の短編という情報以外は予告でしか得ておらず、原作は未読のまま鑑賞。斜めにいたクs…活発な学生が劇中よく喋るので非常に鬱陶しゅうございました。特典はイラストボード&カードでした。とても嬉しいです。
そんな映画以外の事は置いておいて、今作最高に楽しかったです。水が枯渇する国、サンドランドで水を見つけるために町の保安官ラオと悪魔の息子で王子のベルゼブブとそのお供のシーフが繰り広げる冒険活劇といった感じの作品でした。少年漫画の王道をゆくストーリーはとても分かりやすく、それでいてアニメーションの滑らかさも相まって常に楽しいオーラを纏って進んでいきました。
舐めてた爺さんが最強クラスの元軍人で、殺陣でも圧倒的な強さを見せつけてくれますし、砲撃の腕前はもう完璧も完璧で、破壊しない箇所を確実に狙い済まして撃ち抜き、上空に撃てない戦車の欠点をベルゼとシーフの力を借りて上空へと砲弾を誘ったりと、早い段階で共闘を見せてくれるのがとても良かったです。
登場人物は少なめですが、その分キャラを濃いものにしているので、全員の名前と性格が覚えやすくなっていました。意外な戦闘スキルを持つラオ、自称世界一のワルのベルゼブブ、ベルゼブブとお供で面倒くさがり屋のシーフ、正義感あふれるアル将軍、機械を体に纏うゼウ将軍、いかにも胡散臭い国王、やられ役の匂いがプンプンするスイマーズと、個性豊かな面々が顔を揃えていました。
ラオがシヴァと名乗っていた若い頃に命令とはいえ、自身の手で部族を壊滅させてしまっていたのを悔やんでおり、裏の意図を含めてその命令を下したのがゼウ将軍だったという事を知り復讐に向かうという、実は主人公はシヴァだったというのがまた意外でした。
物語の真相が明らかになってからも、物語がダレる事は全くなく、むしろシヴァが主人公になってからこそ物語のテーマが浮き彫りになっていきました。「偏見」というテーマを自然に盛り込んでいて、それに対して登場人物がどう対処するかというのを分かりやすく描いているのがとても好印象でした。ここを深掘りしすぎるとくどくなってしまうので、分かりやすさに焦点を絞ったのはナイス判断だったと思います。
悪魔たちと心を通わせていく描写が戦闘中含め自然なのも良くて、戦いの中でお互いの長所を知って協力していく、そして友情と絆が深まっていくという王道が突き刺さりました。シーフが文句を垂れつつも、全力で物事を運んでいく姿が印象的でした。
最終決戦も3人の協力プレイでケリをつけるというカッコいい締め方でしたし、資源を国民に戻すこともやってのけますし、正義感の強い人物に国を託したりと、シヴァかっこ良すぎるよ…と惚れ惚れする展開の嵐にゾクゾクしました。
アニメーションは3D多め、たまに2Dが入る感じのドラゴンボールの形式と似ていて、とても自然に動くので観ていてワクワクしますし、アクションシーンはダンスの如く激しく動き回りますし、蟲人間はじめ敵の造形もしっかりと仕上がっていて良かったです。
音響がとてもしっかりしていて、砲撃する際の音がとてもリアルでインパクトがあり、実際の戦闘を観ているかの如くの体験をする事ができました。
エンドロールでその後のハッピーな様子が映されていてとても良かったですし、imaseさんの「ユートピア」の童謡的なメロディと前へ進む歌詞がハマっていました。
勧善懲悪ものですが、悪役サイドもどうしようもない悪役なのでやられてもスッキリしますし、観終わった後の爽やかさはまさにサマームービーでした。戦いの後も交流を続けているシーンが映されて嬉しかったですし、これからも彼らの物語は続いていくと思うとワクワクさせられました。原作も読んでみようと思います。悪魔よりワルいことは許されない、これお決まりです。覚えておきましょう。
鑑賞日 8/18
鑑賞時間 15:25〜17:25(IMAXレーザー)
座席 M-11
タイトルなし
途中までほぼほぼ完璧だったのに虫人間からなぜあんな要らぬ追加をしてしまったのか...。あれさえなければ☆5でも良かったのに...。シバとゼウの過去をもっと掘り下げるならまだしも、たったあれだけなら、シバのアクション含め特に必要性を感じられなかった。ゼウの「キラーン」という退場シーンはガッカリで本当に余計だったなと感じた。アポとの戦車のシーンの追加はそれなりにカッコよくて良かったのに惜しいことをしたなー。
しかし、原作が完璧すぎるのは置いておいても、鳥山絵が動く、それだけでこうもワクワクするものなのかと、改めて鳥山明は凄いなと思わされました。勿論監督やスタッフの方々も。
人間、魔物、動物、メカに自然と何処を取ってもイキイキしていて本当に楽しめました。声優さんたちも素晴らしく、特にシーフのチョーさんがご本人含め、とても面白くて最高でした!
欲を言えば、台詞の追加はあっても改変はしてほしくなかったかな。アレの水源の場所を教える無線のとことか、あんなにカッコよくしないで原作のようにめちゃくちゃわざとらしくの方が鳥山明っぽくて良かったかなと。
後半以外はほとんど忠実に再現されていてとても楽しめましたし、子供から大人まで楽しめる非常に良い作品だったと思います。
強すぎる主人公サイド
予告でかなり期待していたのですが、あまりにシンプルなストーリーだったのでイマイチ評価にしました。
期待し過ぎはだめですね。
鳥山明臭プンプンのキャラデザ、メカデザ、作画動画、演出もなかなか良かったと思います。最後まで飽きずに見終えました。
鳥山明ファンとか子供達にはおすすめできるかも?
でもなんて言うかストーリーが昭和によく見た勧善懲悪で単純すぎですね。
冒頭で落ち読めたよ。
それに主人公チームがリーかセガール級に強すぎ。ピンチが全然ピンチじゃない。最初からピンチシーン要らないよ、あれじゃ。
あと戦車バトルはガルパンぽいし、浮遊戦艦はゴリアテかギガントを連想したし、ラスボスの大将軍はあれマシリトだよね?オリジナリティーに乏しいと感じました。マシリトは鳥山ブランドかw
ダム破壊でハッピーエンドも個人的にはどうかな?と苦い気持ちになりました。ロ軍がウのダムを破壊したのを連想してしまいました。破壊ではなく放水にしてほしかったな。
この作品から共感を得られるのは水→ガソリンの高騰。政府が絞り込んで無駄に高くしてんじゃねーの?と勘繰ります。
んーつまらないとは言いたくないけど令和に見る映画としてはやっぱりストーリーセンスが昭和すぎると思いますね。
原作通りの面白さ
基本、原作のコミック通りに話が進み
最後の虫人間との戦いから複数出てきたり
大将軍との戦いの内容が少し異なります
話が変わってくるような改変もなく
原作通り面白かったです
声優の方々も違和感なくイメージ通りでした
欲を言えば、
最初の水を強奪するとこでの鎌鼬たちの活躍と
最後のスイマーズの泳ぐところも欲しかったです
(悪ガキ達が車を直すとこなどの追加は良かっですが)
この調子でカジカやCOWA!も映画やアニメ化して欲しい…
ドラゴンボール的な戦闘シーンを期待してはいけない
ドラゴンボールで有名な鳥山明の原作漫画をアニメ映画化したもの。
原作は未読です。
水不足になっている砂漠の国で
幻の湖を見つけるために
魔界の王子ベルゼブブ、魔族のシーフ、人間のラオが旅をするという話。
ストーリーはわかりやすいし、CG作画もよかった
ただ、ドラゴンボールみたいな戦闘シーンを期待すると
戦車の闘いやベルゼブブの闘いは悪くないが
地味に感じてしまう。
途中でラオが過去の戦争のときの真実をしってしまい
その決着をつけるということがストーリーに入ってくる。
水を王国が独占しているところなど、大人にも考えさせられるところがあったが
基本的に子供でもわかりやすいストーリー
ベルゼブブがいろんなところで有名という部分とか
能力の部分とかあっさりとセリフで説明されただけなので
そこらへんだけちょっと気になった。
全体的にキャラクターはコミカルな感じがする作品。
スイマーズはクセが強くインパクトがあるが、出番が少なく感じた。
基本的にオッサンキャラが多く
イケメンや美女は出てこない映画だと思ったほうがいいです
正直、欠点が見当たらない
漫画原作のアニメ映画化は割と当たり外れがありますが、これは間違いなく当たりの方です。
映画に際して多少の変更点はありますが、原作を台無しにする様な改変は皆無です。原作に忠実なストーリー、原作のイメージと全く変わらず活き活きと画面の中を動くキャラクター達、原作を読んでるかの様な絶妙な間の取り方、わかりやすくかつ盛り上がる様にアレンジされたカメラワークと演出、どれも素晴らしいと思います。
ストーリー自体は元々が単行本一冊にまとめられた物語なこともあり若干雑なところもあると言えばあるのですが、ほぼほぼ原作通りなのでそこは原作の評価であって映画の評価としては考慮外かなと思います。ストーリーの原作との大きな差異はラストのラオとゼウの戦闘ですが原作が凄くあっさり終わった箇所を手厚くして物語を盛り上げる様な改変で違和感なく観れました。
原作を知らなくても、割と単純だけど山谷や緩急のある話なので退屈せず観れると思います。
ここまで絶賛しか思い浮かびませんでしたが、最後に物凄く重要で重大な欠点が1つありました。それはこの映画を観ると劇中の戦車のプラモデルや玩具が欲しくなるわけですが、映画を観終わってもそんなものは市販されていないので買えないことです。ネットを検索するとプラモデルが発売されることがわかり一瞬嬉しくなるのですが、発売日はなんと来年2024年の2月。もう忘れてますよ、その頃。なんで同時に発売しないんですかねー。この映画を観終わって、映画館の売店で売られてたら絶対買うと思うんですけど。
キャッチコピーが人間の本質、圧倒的な鳥山明の力
「ドラゴンボール」や「Dr.スランプアラレちゃん」で世界的に有名な鳥山明氏の全1巻の短期集中連載作。原作は読んでおらず、映画だけ観たのだがそれでも世界観の設定やメカデザイン、キャラクター造形など魅力的で物凄く楽しめた(SNSで水利権を貪る王とそんな暗君を裏で操るゼウ大将軍、水不足に苦しむサンドランドの人間と魔物達の関係性を無粋な例えをする者も一部いたが)。お気に入りのキャラはスイマーズとアレ将軍。前者はパパの人物像と杉田智和氏の名演技が最高に光っていた。というか息子のパイクとシャークの身体能力が半端ない。この家族、先祖が魔物と交わっていたのではなかろうか。アレ将軍は最初こそいけすかない感じではあったものの、ベルゼブブに対する人間側の主人公ラオの正体が救国の英雄シバ将軍であると知った際の「私は"伝説"と戦うのだ…!」と興奮していた辺りでいい人かもと思い、実際そうであった。きっとゼウに代わり立派な大将軍となるだろう。
さて今作のキャッチコピーはベルゼブブのセリフ「悪魔よりワルだなんて許されると思うか?」という文句。これは人間がこの世で最も恐ろしい巨悪であるというデビルマンやゲゲゲの鬼太郎、有栖川有栖氏の作品などなど長きに渡り語られてきたテーマに冷や水をかけるものであり、それを代表するのが冷酷なゼウ大将軍である(飛田展男氏の悪役演技がまた素晴らしい)。61歳のラオ(シバ)に「まだ生きていたのか…!」と言わしめるほど物語の鍵のひとつとなる30年前の事件当時からかなりの高齢であったと伺える。Wikipedia曰くサイボーグらしいが年齢や見た目的に嘗てポリオ患者などに使われた人工呼吸器「鉄の肺」に入っているように見えてしまう。この大将軍が国王の補佐をしていることや宰相らしき存在が確認できないのを見るにサンドランドは傀儡の王を建てた軍事政権なのではないかと考察してしまう(それなら国王が無能なのも納得)。その国王も最初テレビで水を高額で売っておきながらエンドクレジットでしれっと「無料の水」としているのも気になった。ラオは全ての秘密を公表すると言ったがなんやかんやで取引して別のシナリオを用意したのだろうか、命の要である水を王が独占していたとなれば革命が起こって王族が処刑されてもおかしくないはずだ。
こんなに色々考えてしまうのはそれだけ鳥山明氏の世界観構築が優れているということ、とても楽しい作品であった。
最後に「終わるの早〜い!」と言っていた少年。それは君がこの映画をそれくらい楽しんでいたということだ。その感覚を忘れないでほしい。
全43件中、21~40件目を表示