SAND LANDのレビュー・感想・評価
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意外にも結構マジメな良作
予告編を見る限り、かつてのDr.スランプの頃から輝いていた鳥山明のギャグテイスト満載なのかと思いきや、テーマは水と自然の大切さ、偏見で人を見下さない信頼関係、等々のマジメなテーマに即した筋の通った、加えて、初見でも判りやすい物語の進行。非常に丁寧な映画だと思いました。「これだから人間って奴は」みたいな台詞が染みる。やっぱり人間って悪魔よりよっぽど悪党ですよね。
世界観は独特のようで西部劇テイストもあり、なんとなく「砂の惑星」を連想。デヴィット・リンチ監督のハルコンネン男爵も浮いてたし、あれからインスパイヤされたのかな。あれも水不足の世界で最後は豪雨エンドでしたね。
もっとドラゴンボールテイストなバトルをするかと思ったけど、王子の強さはサイヤ人のようなチート級ほどではなく、そこそこ現実的。パパのサタンの参戦するかと思ったけど予想が外れた。登場はあそこだけですか。大塚明夫さん、ゲスト出演お疲れ様です。
お色気は意外にも少なかったですね。女優の奥さん可愛かったな。亡くなられたままとは残念。写真だけの出演とは渋い。そんな訳で派手さを抑えて丁寧に組み立てられた、実にバランスのとられたマジメな良作というのが感想です。
ベルゼが可愛い!
テレビ編成版を視聴。思っていた以上に面白くて、劇場でやっていたときに都合がつかず見れなかったのは悔しい。テレビでやってくれただけありがたいです。なんといっても愛されキャラのベルゼが可愛くて大好き。言動も行動も良い子過ぎてただただ楽しくて笑ってしまう。イケオジ保安官のラオと仲間のシーフと共に水探しの旅にでるロードムービーは、こちらも何が起きるか分からないので新鮮な気持ちで愉しめました。逆に人間側(特に王室側)が胸糞案件過ぎてベルゼたちとともに憤慨する。あの王様がそのまま罰を受けないのはちょっとモヤモヤが残ります。アレ将軍との戦車同士の戦いが見応えありました。頭脳を駆使した決着に興奮してしまう。ああいうアクションもいいですね。CG絵の動きに始めは違和感ありましたが、次第に慣れて気にしなくなりました。
ドラゴンボールを彷彿されるキャラクターがたくさんいて、鳥山明先生の素晴らしさを再認識する思いです。映画のその後が見れる今後のテレビシリーズ、ちょっと不安ではあるけれど期待したい。
戦車vs戦車のバトルに興奮
鳥山明先生の原点がここに全て詰まっているような作品でした。
レッドリボン軍やアラレちゃん?と思わせるような設定も垣間見え、子供から大人まで楽しめるストーリー。
個人的には戦車vs戦車の対決が、勝利に導く必要な判断力やセンスと経験の戦略バトルになっており、お〜と思わず声を出すほど興奮していました。
ラオが人だけでなく魔物も同等に思いやる人格者でイケオジ最高でしたし、CV山路和弘さんはズルイ惚れます。
ベルゼも人間より良心のある悪魔で動きがキビキビしてて可愛いのなんの、やる時はやるシーフも含めてこのトリオが大好きになりました。
ラスボスに正直魅力は無かったものの、総じて映像クオリティ+プロット=傑作となっていたと思います。
古き良きジュブナイル冒険物語
原作は20世紀最大のマンガ家の一人、鳥山明の同名マンガ。
【ストーリー】
水不足に悩まされている砂漠の国。
50年前、人間たちのおろかな行動と天変地異がかさなり、国の唯一の水源が干上がってしまっていた。
国王は苦しむ国民から金をしぼり上げることしか考えず、国土は荒廃していた。
「なんでこんな世界になっちゃったかな〜」
砂と岩だらけの世界を見おろしながら、悪魔の王子ベルゼブブがグチる。
人間も水不足に苦しんでいたが、悪魔もまたおなじ状況だった。
そこに、老いてなおかくしゃくとした保安官がたずねてくる。
「『幻の泉』を探す旅を、手伝ってほしい」
男はラオと名のり、ベルゼブブにそんな依頼をしてくる。
ベルゼブブは魔王にゆるしをもらい、仲間のひとりシーフをお供に選んで、ラオに手を貸す。
鳥山明の全1巻のマンガを、CGアニメシリーズとして広げたもの。
ストーリーはほぼほぼ原作準拠ですが、ラスボスのゼウ大将軍と虫人間は、数と火力ともに大幅に強化されてクライマックスをおおきく盛りあげてくれます。
主人公のベルゼブブはゲーム好きの気のいい悪魔で、ラオからプレステ6とドラクエ13もらってウキウキで依頼をうけます。
ゲーム好きで知られる、鳥山明らしいガジェットの盛りこみ方ですね。
ドラクエのデザインもしている鳥山明らしいサービスとも言えます。
原作は2000年発売。
このころの鳥山明は、あんまり人を殺さないのできもちよく読めます。
絵も線が太くハッキリした造形で、じぶんにとってすごく好きな時期の作品ですね。
見ているだけで楽しくなってくる絵柄。
その後絵がリアルになるにつれてちょっと心が離れてしまっていたので、昔の作品を昔の絵でやってくれるこんな機会は見逃せません。あ、テレビ放映で見ましたごめんなさい。
テレビ(ディズニープラス)バージョンでは、かわいい女の子が登場する『天使の勇者編』というオリジナル続編もあるようです。
やったぜ٩( 'ω' )و
「ワクワクする」
最高すぎる。さすが鳥山明
もう一度上映希望!
すべてのキャラに愛嬌があって
(一人を除いて)素敵な心を持っている。
観た後は優しい気持ちになれる作品。
鳥山明先生の創る世界観とキャラは唯一無二。
再上映の時にすべりこみで観ることができたが
もう一度じっくりリピートしたい!
評判高いのになぜか上映回数少なくて勿体なかった。
鳥山明がこんな作品を描いていたとは知らなかった。 人間よりも人間ら...
こどもたちと見に行くなら「サンドランド」!!
T34レジェンドオブウォー
「T34レジェンドオブウォー」というロシア産の最強戦車映画がある。メチャクチャ面白いのである。
その「T34〜」と同じようなシーンがいくつかあって、きっと参考にしたんだろうな。
さすがに実写ほどの迫力はないけれど、高揚感という意味では「T34〜」に匹敵する。(まあ真似てるのだから当たり前だけど)
つまり、この作品は最高の戦車映画の一本と言える。
アニメーション作品のいいところは、実写では難しい構図や表現を簡単にできるところと、現実では少々リアリティを欠いてしまって描けない非現実的なことをある程度説得力をもって描けるところだ。
例えば戦車アニメである「ガールズ&パンツァー」は到底不可能な戦車バトルを展開してしまうから面白いのだ。
そういった点においても本作は攻めたアクションアドベンチャーで好感が持てる。
物語のほうは典型的なアンチヒーローものを少年漫画のレベルに落とし込んだ秀逸なもので、万人に届くシンプルな普遍性が素晴らしい。
奇を衒わず娯楽性だけを追求する。エンターテイメントはこれでいいんだ。
非常に面白い作品であるが、興行的にはコケたようで、メインターゲットであろう小さい子たちに対する訴求力が弱かったのかな。
私は当然ターゲット外だろうし、実際、興味もなく観るつもりもなかった。(何度かある付き合いでの鑑賞)
しかし、アクション系とかアドベンチャー作品が好きな人なら大人でも楽しめる良作だ。
追悼鳥山明
僕は漫画家の端くれで、
小学生の頃ドラゴンボールに出会ってなければ
漫画家という夢は描けなかったと思います。
僕にとっては、いやもしかしたら僕ら世代にとって、
世界で最も偉大で影響力のある方が亡くなられた。
今そんな喪失感を抱いてます。
だけども、この「SANDLAND」を観たら
鳥山明さんの大好きな事が詰まった作品を
意図せず最後にはなってしまったけど、
作られたんだなと、なんだか嬉しくなりました。
作画も演出も動きもハイクオリティで
全画面ワクワクしました。
ベルゼブブの覚醒シーンはもっと派手でも良かった
のかなとは思ったけど、とても素晴らしかった。
鳥山明と言えばドラゴンボールだけど、
後々また評価が高まってくる作品だろうと思います。
子供と一緒に童心に戻って楽しめるとても良い映画
でした。
最後に、
今は蛇の道を抜け界王様とゆっくりされてる事と
思います。
夢を持たせてくれてありがとうございます。
イラスト、漫画、全ての仕事に於いて
ワクワクと想像、明日を生きる活力を与えてくれて
ありがとうございました!
実質遺作。forever鳥山明先生!!鳥山イズムに溢れつつも先生のファンで無い人でも推せます。
先ごろ残念ながら逝去された鳥山明先生の偉業を知らないものは、ここ日本においてはほぼ存在しない。
しかし、鳥山先生の作品に対する真の理解者となるとどうであろうか?
ここ日本においても1%も存在しないのではないかと個人的には思っている。
私の知っている鳥山先生とは以下のようである。
基本的に情熱はマンガには向いていない。
プラモいじりの方が遥かに楽しい人だ。
特に世間的に鳥山先生の代表作と目されているドラゴンボールに関しては、本人にとってはほぼ愛情の対象ではない。
以上は私の長年の考察から引き出される手前勝手なシン・鳥山明論の一端にすぎないことをお断りしておく。
ただし、本作「SANDLAND」に関しては先生が自ら
連載企画を練った作品であるし相応に
鳥山先生の愛情を感じる作品である。
当作品はどちらかというと小品であるが、鳥山イズムがビンビンにほとばしる傑作である。
ちなみに同様に鳥山先生の愛情を感じる作品は「カジカ」「COWA!」などあるが、
いずれはこちらも映像化してほしいものである。
映画の内容はほぼ原作に忠実なので
コミックス既読の私にとってはよく知っている話。
よって映画のカタルシスが減じられており評価は☆ー1せざるを得ない。
しかしさすが令和バージョンの鳥山明作品である、よく出来ている。
映画としての完成度は高く文句のつけようが無い。
はっきりいって原作未体験者でも、鳥山先生の作品のファンではなくても推せる内容である。
実は鳥山作品の真の持ち味は、「主張とか何もないから後にナーン
も残らない」ことなので、実際に去年見たけど、このシーンが良かったとか
細部を全然思い出せない。ただし、なかなか爽快で楽しかった作品であることだけは脳内メモリにしっかりと書込みされており、それは書き換え不可の領域に保存されている。
さながら、鳥山先生の敬愛していたジャッキーチェン映画のような爽快な視聴体験だ。
今このレビューを書いている最中に、ふと、鳥山先生のガスマスク越しの笑顔が空に浮かんだ気がして、空を見上げたが目の前で急に雨が止まらなくなったのでハッキリとは見えなかった。
ご冥福をお祈り申し上げます。
大人が本気で遊びたおしてたらお上品になっちゃったの好き✨
鳥山明ワールド
鳥山明らしくて、楽しい!
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