「 年末に一本「面白いものを紹介して」と言われたらこれを推します。 ...」はたらく細胞 akdtmhtm2(64967さんの映画レビュー(感想・評価)
年末に一本「面白いものを紹介して」と言われたらこれを推します。 ...
年末に一本「面白いものを紹介して」と言われたらこれを推します。
もちろん「すごい作品」はいっぱいありますよ。
ファミリー層なら「ムファサ」を選べば問題なく楽しめると思います。「モアナ」でもいいかも知れません。他の層でもそれぞれをターゲットにしたものにもっと適したものはあります。
でもわたしはこの年末に見るべき一本としてこれを勧めたいですね。
なぜならこの作品は娯楽作品だからです。
娯楽作品なのになぜかご大層な社会性に富んだメッセージとかジェンダー論的な自立とかを含めた作品が主流になってしまった現代に、そんなの関係ねぇ!とばかりに下ネタから始めてラストでは「ぶっ殺す!」連発で叫ばせてるのほんと好き。
それでいて本作品を見て深く思うところがある人は思えるだろうし、見る側の解釈の余地を豊富に残してるのは監督の経歴にある通り、ベテランの上手さです。
ディザスター作品や黙示録作品として論じることもできるほどに頑張った白組のVFXも高く評価されるべきものだと思いますし、普通に撮影したら学芸会になってしまう細胞たちのデザインをコントロールしきったデザイナーたちも賞賛されるべきでしょう。
プロデューサーが最後まで反対してたけど結局は押し切られてしまった70万円のとうもろこしの粒のように、こだわりを押し切って作られた作品はなんとも妙に迫力のあるオーラを宿しているものですが、本作品はまさにそういう「怪作」です。
さて、皆さんも笑って泣いて感動して、面白おかしい年末年始をお過ごしください。
では来年も良いお年を!