「コミカルさとシリアスさの最適バランス&見事な人体細胞表現」はたらく細胞 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
コミカルさとシリアスさの最適バランス&見事な人体細胞表現
阿部サダヲのコミカルさとシリアスさの演技バランスが絶妙で、
まさかこの映画で涙を流すことになろうとは全く予想外でした(笑)
そこはやはり芦田愛菜が娘役であることが実によく効いていたと思います。
彼女がすごくいい子を演じたら右に出る者はいませんね。
体内における永野芽郁の赤血球と佐藤健の白血球を中心とした
体内バトル&戦争映画的なストーリー&演出もお見事でした。
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ここに至るまでに、日胡(芦田愛菜)の体内の細胞は活き活きしている一方、
不摂生極まりない父(阿部サダヲ)の細胞がいる人体環境のギャップを見せたり
体で表出していることと、体内で起こっていることを並行して見せることによって
コミカルで笑いながらも、すごく勉強になるんですよね。
細胞の動き、血液の動きなんかもおそらく忠実に再現していて、とても理解が深まりましたし、
この作品の唯一無二さ、秀逸さが際立っているところだと思いました。
佐藤健の剣心ばりのアクションを堪能できたのもうれしかったですし、
Fukaseの悪役は板についているなあというところも期待通りでした。
ちょっと期待はずれだったのは、山本耕史演じるキラーT細胞は脱がないのかぁと。
肩透かしをくらった観客も大勢いたのではないかと思いました(笑)
一ノ瀬ワタルやDJ KOOなんかも超面白かったですね。
私としてはもうちょっと戦争シーンはコンパクトにまとめて良かったんじゃないかと思いましたが
それでも充分に面白く観ることができましたね。
エンドロールまで楽しめるつくりになっていて、すごく好感が持てる作品でした。
※アクションは、ベイビーわるきゅーれの伊澤彩織さんをアサインしていただくと、
より本気度が増すと思いましたが、まあ、何も本作でやらなくてもいいかなとも思いました(笑)
スタントの伊澤さんも好きですが、もはや1キャラを任せられるほどだと思います。