ソフト/クワイエットのレビュー・感想・評価
全27件中、1~20件目を表示
タイトルなし(ネタバレ)
現実でもありそうな…リアルさが良かった
他責な感じで、途中なんやこいつらと思う部分もあり
巻き込まれた子達を最後は応援してた
感想メモ
おもしろい!!
カメラが1発撮り?!ずーっと登場人物と同じ時間軸で物語が進んでいて、彼女たちの雰囲気に飲まれる
どこがソフト、クワイエットやねん
後半怒鳴りまくってた
アーリア人団結を目指す娘たち、白人至上主義
多文化主義に対して物申す気持ちがあるのは分からんでもない、多様性とかいう言葉で都合よく誤魔化してる感じ
トランプ大統領の支持者ってこういう人たちなのかな
口論でブチギレて、悪ふざけで不法侵入して、ピーナツアレルギーのやつにピーナツ食わせて殺して、誰も悪くない!!だってアレルギーだなんて知らなかった!
最早笑えるレベルで自分を正当化してる
個人の問題なのに、民族がー、って主語を大きくして味方を増やそうとするのはやめて下さい、彼女たちも被害者だが、加害者でもある、みんな被害者ぶるから問題
自分の考えを常に客観的に監視することが大事ですねー
この映画をこの時代に、有色人種の監督が撮るということに意味があると思う
怖いしめっちゃ腹立つけど面白かった
白人至上主義女等がアジア人の家を襲撃し、落ちていく様を描いてる。
なかなかテーマ強烈。
長回し90分で撮られてるのもすごい。
そして気づく。
映画に出てきた主人公等は、個人至上主義やなと。
白人同士でも認め合ってるフリしながら見下し合ってる。
そしてマイノリティが集まれば結局マジョリティに。
そしてとんでもないことをして落ちていく。
でも制裁までは描かないのもいいね。
すごい映画見てしまった。
好き嫌い&損・得の価値観だけで生きる時代に向けて!!
人々が差別や嫌悪を剥き出しにする様になったのは、
SNSで匿名で発言する時代のせいもあるだろう。
この映画は前半はたるい。
女たちが白人以外の移民や黒人、アジア系への恨みを
面々と述べて自己紹介して行く。
白人なのになぜに自分らは報われないのか?
面々と愚痴は続く。
愚痴はダラダラと長い。しかし、
後半からラストはメチャ面白くなる。
《白人至上主義者のサークルの暴走》
というキャッチコピーがついているが、
むしろフィルム・ノワールの傑作。
「レザボアドッグス」も「死刑台のエレベーター」も
「気狂いピエロ」も、
計画とは全く正反対のチカラで雪だるま式に
状況は悪化して坂道を転げるように、破滅に向かう。
例に挙げた3作品とは完成度や新しさでは
見劣りするけれど、
悪い方へ悪い方へと向かう引力には争いようが無い、
そこの所が面白い。
スーパーで口論になったアジア系の姉妹の家は、
高台の湖を見下ろす美邸。
そこで汚したり飲み食いしたり、挙句はパスポートを焼こうとする
女たち。
そこへ姉妹が帰ってきて、パニックになる白人至上主義女たち。
チームの中にはかなりの悪(ワル)もいて、アジア系の女性の口に、
バナナや酒を押し込み、ピーナッツ・アレルギーを起こして、
泡を吹いて
死んでしまう。
そして証拠隠滅と死体処理。
真っ暗闇の中、カンテラを額に点灯して、ボートに死体を乗せて
捨てにゆく。
(悲喜劇の有り様が残酷でユーモラス)
この映画は全編ワンカット・ワンシチュエーションで、
カメラを回したら
そのまま止まらず90分突っ走る手法。
カメラが安物だし、ライトは暗いしで、画像は悪い。
だからこそ、そこにただならぬ臨場感が、生まれたのだ。
監督の談話を読むと、
ブラジル系の女性監督の差別への怒りが凄まじい。
それが原動力だったのだろうけれど、
今回はたまたま全てがうまく行ったようだけれど、
次回作で本当の実力が分かる、
次作に期待したくなる。
おお化けするのが楽しみです。
過敏な矛盾劇。冷静な男と狂気の女が1.5時間で昇華する
・これから合うまだ未登場の女性の名前が『キム』って絶対に話を盛っている。
・『白ワイン?赤ワイン?』
『ロゼが良い』
この会話アイロニーなんだろうね。
でも、ワインって殆ど本物が無いって最近知った。標記に『果樹酒』って書いてある物はワインに果汁が必ず添加されている。つまり、そうであるなら、日本のワインが一番美味い。
・この映画での1番の矛盾は差別する側と差別される側の区別が付かないって事だと思う。
・見た目で言えば登場する女性達のアーリア系と言った証明がなされていない。日本人に例えれば理解は容易だと思う。
・闇が深まり、白人至上主義は立ちいかなくなる。
・分かりやすいコメディだ
・真っ白な母犬の『息子犬の尻尾の色』ダネ。でも、父親が白いとは限らないから、生まれてくワンちゃんの尻尾の色はわからないかネ♥️
もう一つ邦題に矛盾を感じた。
『Soft & Quiet』が原題
つまり
『穏やかに、そして冷静にね』って事だと思う。
でも&を/に変えてしまうと全くの意味が違ってくる。
正に邦題の矛盾ダネ。
何もかも他人のせい
自分がうまくいかないのは白人以外の人種のせい、なんて超短絡的な思考の人間は一定量いるし、地続きの大陸に住んで大昔から縄張り争いをしてきた人達の中には多いんだろうな。
それにしても、常識や倫理感が欠落しすぎてない?
不妊治療がうまくいってなくてトイレで泣いちゃう情緒不安定感シーンから始まって、
幼稚園の先生なのに、移民清掃員さんへの嫌味を白人の子供を使って伝えに行かせるのを「強さを教えるの」と謎の正当化。子供のお母さんの怪訝な顔もおかまいなし。すげえメンタル。
集会一回目から不穏&陰口が発生し(6人しかいないのに!)
借りた教会の神父さまには追い出され、
キムの店での行動もただのヤンキー。
主人公の兄がレイプした子の告発のせいで兄が刑務所にいるって時点でもう苦しい。
なにもされてないし、むしろ威嚇した側なのに脅迫されたと騒ぎ、家に行ってパスポート盗んで困らせようぜ!ってキャッキャしてるあたり痛すぎる。
主人公の夫はまともかと思いきや、妊娠できない妻に罪の意識があるのかやろうとしてることは犯罪だぞ、と冷静に伝えるも結局手助けしちゃってるじゃん。もっと心を強く持てよ、夫よ…。優しいんだろうけど、優しすぎるのかな。
最後、棚に閉まった犬をちゃんと外に出したとこだけ人間の心を感じた。
昔は白人でいることに罪の意識があった、ってところからここまで堕ちるってどういう経緯なんだろ。
ワンカット作品は毎回リハが大変そうだな、って思っちゃう
最後の最後に殺したと思ってたアジア系のお姉さんが生きててよかった…!
負の連鎖
冒頭で子供に注意させに行かせるところでなんかこいつおかしいと思い、エミリーとレスリーが出会うところでもう違和感全開。で、教会での会話で完全にOUT!な感じでした。ただ、被害者姉妹にも感情移入は全く出来ず。ナッツアレルギーならナッツ家に置いてたらダメでしょう。それが一番腑に落ちなかった。
ラストどうやって脱出できたん?
最後までいく
まさかの一日5作品鑑賞、その②
白人至上主義の女性たちによる、胸糞映画。
正直、不法侵入からの流れはちょっと不自然と言わざるを得ない。
「閉店だ」と言われてゴネた姉妹もよくはないが、そこまで無礼な物言いをしていたわけじゃない。
そこに暴言を浴びせ、代金をボッタクってまだ足りないか。
エミリーとの私怨もあるが、不法侵入に窃盗、器物損壊などまで平気で行う心理は理解できない。
(逆に、それすら問題にならないと考えるくらい下に見ているのか)
人が集まれば必ず上下や派閥ができる。
主人公サイドでも、アリスやマージョリーに対する発言で顕著に出ているし、マウント発言も多く見られる。
一方、最近の多様性への流れは、男女や障害、LGBTQに限らず、弱者やマイノリティへのバランスが非情に難しい。
小さな頃、「年上なんだから我慢しなさい」と言われた理不尽さの延長でもある。
…が、そんな思索も打ち砕くくらいエミリー達に正当性はなく、非情に分かり易い。笑
ワンカット進行もウリの作品だが、序盤はかなり冗長なので、酒屋か姉妹宅からでよかった。
まぁ、半端にやるより“全編”にしたくなるのも分かるけど。
ラストは胸糞度が下がるので個人的には余計かな。
ワンカットなら目撃者をチラ見せ、そうでなければマージョリーあたりが裏切って自首なんかだとより好み。
人の醜さ、混乱や緊張の表現はとても良かった。
全部アンタが悪いのよ
ポスター、チラシの画が異様で怖い。
コレ絶対半端なく不穏なやつだ、と思う。
実際見たらおぞましくて不快、酷い話だけど面白い、よくできたノンストップ胸糞映画でした。(誉めてます)
多少の差はあるが基本貧乏で頭の悪い彼女たちの、唯一優位性を自覚できるところが、自分たちが「アーリア人種」であること。
偏見、というより、縋るものがそれしかない感じ。
アタマが悪いから、自分たちの不遇をすべて「非アーリア人種」のせいにして叩いてうっぷんを晴らす。
こういう人たち普通にいそうで、実際に嫌がらせとかしていると思う。
凶行に及んだ4人は一人残らず一片の共感も同情心もわかない不快な女たちなので、転落っぷりがむしろ痛快だったりする。
コミュニティー全体が選民意識で凝り固まっているような田舎町の、理不尽満開なハナシかと身構えていたら、部屋を貸した教会の神父が過激発言を聞いて嫌悪感をあらわに彼女らを叩き出したり、エミリーの掃除人への差別的侮辱発言に一瞬嫌な顔をする園児の母親、犯行を止めきれなかったエミリーの夫にしても、周囲の人々は常識的で、彼女らは世間から冷ややかに距離を置かれている模様。
周囲が結託して4人を庇い、悪行を隠蔽するような理不尽はなさそうで、その点安心感がある。
こういう輩は私的な制裁ではなく、法に則ってしっかり裁かれて厳罰に処せられ社会的にも制裁されたらいい。自分の悪行の報いを受けよ、と思う。
被害者はただただ気の毒。
生き延びた姉の復讐戦が見たい。
続きが見たい
白人保守層の一般女性のグループが、エスカレートしてアジア系の女性を襲う様を、ノンストップで描く。
リーダー格の女性はブロンドのストレートロングヘアで普段は子どもを愛する熱心な幼稚園?の教師。世間体を気にする常識人だが根っからの白人至上主義者でそのためなら息をするように嘘をつく。
彼女は仲間と教会の一室を借りて集会をしていたが教会には疎まれていて追い出され、酒屋を経営する女性と若いメンバー、その日が初日の若い女性の4人でメンバーの酒屋へ行き、お酒を選んでいると中国系の女性2人(姉妹)が入店してくる。「出て行け!」と罵ってケンカになり、客の捨て台詞が彼女達に火をつける。実は昔からの知り合いで相手が湖のほとりの高台に住んでいることもわかっているので、嫌がらせをしようと先回りして家に侵入。4人で証拠が残らないように家中を荒らしふざけていると、立ち去る前に2人が帰宅。口封じのため2人を縛り上げた上、口の中に食べ物を詰め込んだり髪にマヨネーズを塗ったり、服を脱がせたりといった、イジメのような嫌がらせをする。アジア系なので見るのが辛い。すると片方がナッツのアナフィラキシーショックを起こし、注射も間に合わず死んでしまう。残された片方も同じように倒れ込む。
4人は焦って、乗ってきた車にあったデカいバッグに2人を詰め、湖に沈めようと考える。その際、疑いが女性の自分達にかからないように、レイプの擬装をする。
罵り合いつつもなんとか死体を湖に沈めて証拠隠滅に努める4人だったが、アナフィラキシーショックを発症していない方が実は死んでおらず、湖の水面で息を吹き返したのだった。
観ている方も「もう1人は?何が原因で死んだの?」と思っており、また車内でもバッグが映るので、ラストは「やっぱりね」という感じではあるが、被害者にはNetflixの韓国ドラマ「グローリー」のように復讐してほしいと思ってしまう。
しかしまぁ彼女達が話していたように、白人とそれ以外の言い分を公平に聞き判断、捜査してくれなければ、泣き寝入りということにもなりかねないが。
映画館から逃げ出したくなるほどの恐怖
同時期に鑑賞した「聖地には蜘蛛が巣を張る」以上に後味最悪のソフト/クワイエット。
いちばんのトラウマ級映画だった。
多様性が重視される現代社会の中で、白人こそが差別されているという偏見から、有色人種や移民に反感を抱く女性たちが、過激な思想を話し合う密やかな集会から始まって、恐ろしい犯罪へと堕ちていく、ホラー映画といってもいいほど怖い作品。
全編ワンショット&リアルタイムで撮影された聞くに堪えない差別的発言と見るに堪えない暴力行為に、劇場から逃げ出したくなった。どんなスラッシャー映画でもスリラー映画でも感じたことのない恐怖だった。
標的になるマイノリティがアジア系の姉妹であり、あまりにも理不尽で酷い集団リンチを体感させられ、まるで自分がその現場に居るような、卑劣な行為を止められずにリンチに加担しているかのような気持ちにさせられる、過去いちの恐怖映画だったかもしれない。
最後はアッと驚くトリックのようだった。
4日連続で一日中カットなしの連続撮影を行い、90分のリアルタイム映像を完成させた監督も役者も尊敬するし、演じてる役者達はとんでもなく辛かったのではないだろうか。映画を作る人達ってすごいや。
これが現実だと認識せねば
21世紀も20余年過ぎているがいまだにKKKは存在しており、日本では送還すれば殺されるかもしれない難民を送還せよと法案を作り国益は人権より優先と恥ずかしげもなく国会で述べるクソ議員がおり、SDGsはただの金儲けの合言葉。長回しの緊張感は、視覚にも訴えるが聴覚へのインパクトもすごい。ほんとにソフトでクワイエットなつもりなのよ。ヤマトナデシコならぬ白人至上主義者はアーリア人の美しく清いお姫さまであり力強い同種族模範的夫との結婚と家族形成(男女アーリア人の夫婦のもと生まれた子どもがいること)家しなければならず(これもどこかの国と似てますな)、男を立ててナデシコ的フリをしながら、しかし違法行為だからやめろと真っ当なことをいう夫をコテンパンに罵倒チキン呼ばわりで、他人の人権は認めないが自分の権利は声高にハードにラウドに主張、筋肉隆々マッチョな男なんか役立たずのヘナチョコ野郎、自立して戦えるのは私たち女よ、と外国人移民への襲撃に突っ走る。某政権与党が高市とか杉田とかマッチョな差別勢力の威勢の良さも、所詮制度の中で利用されてるということもさもありなんということか。
衝動的であまりにも適当な差別行為、犯罪行為をとにかくノンストップで見せつける。
今、事態はここまで深刻に、ディープにハードに推移しており、ヨーロッパより差別勢力、差別行為、差別者の既得権益にゆるゆるなアメリカだと、こんなふうに鉤十字付きのパイを作ったりヒトラー式敬礼をしてしまったり、でもアメリカでは(日本でも)こんなこと、おふざけで通ってしまう。政権与党が世襲で議員稼業よろしく、KKKも今も家系により継がれ世間体やダイバーシティという風潮のなかより意固地に強固になっているようだ。彼らはプチエリート的な人も混じってる(ので仲間内での差別も)理想的な人生を歩めずそれを移民のせいに移民に富が収奪されていると考え自らを正当化する。そんな彼らはたぶんパスポートなんて持ってない、外国なんて行けない行かないからだ。だから移民女性の家でパスポートを探し出し、ほら移民だからパスポート持ってるんだ!と大はしゃぎする間抜けぶり。間抜けではなくまじで地獄。少しでもおふざけに巻き込まれたら、うっかりハイルしてしまうかもしれないし、いずれは白人アーリア人が数の上でマイノリティとなるかもしれない恐怖、世界の警察でも覇者でもなくな流かもしれないアメリカの焦燥から本作のようなクラブ、サークルが巨大化するかも、いやすでになんとかアノンがアメリカでも日本でも巨大化している。そしてこれらの差別者は仲間内にも外と同じく人の下に人をつくる。ギャーギャーワーワー、ドタンバタン騒音が耳をつんざくなか、ひたひたとソフトにクワイエットに私たちが包囲されていることを思い知る。
なんか、こんな感じかもな
不妊治療に悩んだ奥さんが軽くナチ寄りになって、差別をして、そこに「ここで引いたらナメられる」っていう集団心理が加わって、とんでもないことしてく話なんだよね。
やってることはとんでもないんだけど「なんか、こういう人いそうだな」というのが恐いの。そう思って観てしまっている自分も恐い。
映画だから当たり前なんだけど、主人公をずっと追い掛けてくんだよね。それで差別意識のところ以外はだいたい普通の人たちなの。なので、つい、感情移入をしてしまう。犯罪が見つかりそうになる場面で「ざまあみろ」ではなく「早く逃げて」みたいな心情になった。恐い。
差別から、とんでもないことをしてしまうときって、こんな感じなのかなと思いながら観たよ。
胸糞悪さ一級品
.
開始3分で違和感を感じ
残り約90分、ずっと不快感と嫌悪感に襲われ
珍しく途中退席しようかと思ったほど…。
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最近では珍しくないワンショットですが
ワンショットで撮られていることを思うと
その緊張感が物語のソレと相まってヒリヒリと
観る側に伝わってきます。
歯止めが効かなくなった女たちのヒステリックな感じが
同じ女としてたまらなく気持ち悪くて不快極まりない
(映画としては褒めていますw)
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ラストは想定内の展開になったけれど
終わり方が、これから起きるであろう展開を想像させて
不気味です。
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本作が初監督作品というベス・デ・アラウージョ監督
女性ならではの視点と感性、そして自らも人種差別
される側としの経験が、本作のエミリーを生み出したかと思うと
まだまだ根強い白人至上主義社会の欧米諸国には
本当に行かれん🤣
でもね、アリエルはやりすぎだと思うのよ、Disne…(ry
パイを焼いたら鉤十字になっちゃった、てへ
白人至上主義の女性集団が引き起こすヘイトクライムの一部始終を、ワンショット撮影で切り取った超胸クソ映画。
集まって有色人種や移民に対する悪口で盛り上がっていた集団が、ふとしたキッカケで一線を超えてしまうまでがあまりにスムーズ過ぎて怖い。
この作品、ワンショットというのがミソでカットがかからない一続きの流れの中で、あれよあれよと事態がエスカレートしていく様に圧倒される。
救いのないヒドい話なのだが、最後の最後にちょっとだけホッとさせられ、後味がマイナス100からマイナス80くらいになった。
うむ
多様性とか受容とか
そういう言葉ばかりフィーチャーされるが
内実はどうなの?っていうのを
おそらく監督の経験から作り出した作品
表向きは寛容そうに見えても
裏ではまだまだ差別者が溢れてる
しかも、また時代を戻そうとしている
そんな現実にもありそうな事を
刻々と描いていた。
KKKとか出てきた瞬間、ほんと震えたよ
まだ残ってる……っていう恐ろしさ
あの人らが話してる事って自分を棚にあげた話だし
あの人らが守りたいメンツとかプライドとかで
虐げられている人たちの命が失われてるってことに
気づいているのかな。
外見至上主義、優生思想、被害者意識
その全てに失望した。吐き気した
ただ展開として、個人的には
あの白人集団の中に内通者?密告者?がいて
全部がひっくり返るような展開とか
裏切りとかが見たかったなー。
やっぱり実害が加えられるのは
見ていても苦しいよ
事実あり得る事件なのかもしれないけどさ。
でも鑑賞後、人間を大事にしないと!
っていう単純な感情になったし、
悪い映画では無いのかもしれない…。
卍のパイが素晴らしい擬似ワンカット。
白人至上主義の面々が、会合をひらき、卍のパイのアップにぞっとさせられる。カメラはしばらくパイを撮っていて、これから、何か悍ましいことが起こるという不吉な予感を誘われる。
このパイが、全編を牽引する起爆剤になり、客は一気に引き込まれる。なかなかの好スタート。
神父に追い出された瞬間、表示が凍るエミリー、人格が瞬時に変わってしまったかのような、ギアが入り、ゾッっとさせられる。
舞台は
スーパーにうつり、
ワインを買いなさいよ…とアン達につめたく放つエミリー、また彼女にギアが入る。
その後も取り乱すたびに、冷静になる為にひと息つき、ドンドンとギアアップしていくエミリー。
、人格にヒビが入っていく様子はホラー映画のヒロインとして相応しい。演じた女優さんも素晴らしかった。
最後は白いシャツが血まみれになるのを期待していたのは私だけか…
スーパーでようやく事件の発端が起こる。
嫌な不吉なことが現実に起きようとする
私たちは観客として自己投影し愛着を持ちつつある主人公たちが、どうか事件や事故を起こさず平安であれ、と潜在的に願っている。
だから、何か問題が起きそうで、しかも銃が出てきた瞬間には胃が縮みそうなくらい不安が掻き立てられる
。
しかし、ヒートアップは瞬間的で、これからだ、というところで、二人の有色人種はかえってしまう。いま思えば、不安のマックスでエンタメ、アトラクションのピークはあの場面であった。
あの場面をもっと引っ張って欲しかった。
不安をもっといたずらに煽って欲しかった。
そのために冒頭から、会合で有色人種差別のイデオロギーを高め合ってきたのに。
その後、一行は、また舞台を映す。
(ワンショット映画として、デイからイブニング、ナイターへの移り変わりが素晴らしい。リアルタイムのマジックタイムが美しかった。四日間かけて撮影したらしいが、ところどころ、擬似ワンショットにみせるための、カットの編集点を作って時間を区切って撮影しているのだろうが、陽の光の繋がりが素晴らしかった。)
アンの家での出来事も描写が粗末で、、
痛ぶるまでもなく、アレルギーで死ぬ妹…
拍子抜けだ…。なんだつまらん…それでは白人グループが、魔女に変貌していく様が見れない…。
しかも、すぐにあっけなく死なせてしまう。アンももう少し妹を助ける努力したらいいのに…。
その後、レイプにみせかけるとか言いつつ、あっけなくクッションでアンを窒息死させるが、窒息死には時間が短いし、手足の拘束解けたアンを放置して会議する面々…。
エミリーとの過去のわだかまりも、引き合いに出さずにあっけなく死なせる…。
人種への憎悪より、個人的怨恨も、エミリーたちの復讐の動力源になっていたはずなのにそれも解決されず…
妹を失って、アン自身が精神崩壊する様も見たかった。被害、加害の転換、弱者が被害者になり、急に加害強者になり、主人公たちを追い詰める様を描いてほしかった。
カメラと彼女たちがリアルタイムで出来ることの都合上、描写があまりにも雑で…。そのあたりから興醒めして陳腐なものをみせられてガッカリする気持ちになった。やはり、新人監督には…力不足か…
さいごに
しかし、まあ、エミリーのお片付けがなんと雑なこと…(教会のサロンは誰がどうやって片付けたのかしら、、まあ、お片付けの苦手なエミリーのことだから、パイの食べかすとか、散らかしまくってるんだろうな…)
黒人清掃員のカートをひきづる不快な音しかり、アンの家での家電製品のなる運転音…
まあ、不快な音響効果…ワンショット映画はフレームの外のセリフや効果音の設計が普通の映画以上に効果を発揮することがわかって勉強になりました。
強烈な胸糞悪映画
ワンショット撮影で描かれる、田舎の「優秀なアーリア人女性」を名乗る女たちのやらかし。
恐らくは皆三十代の社会人女性なのに、やってることは頭の悪い10代のヤカラと変わらない。
根っこはもちろん黒人ユダヤ人アジア人といった、自分達とはちがう人種に対する強烈なヘイト。でも、それは動機の部分で映画自体はノンストップ・バカ犯罪です。
理性を持つ男性が2人いるが、ストッパーにはならない。
彼女たちを突き動かすのは、根拠の薄い選民思想。(明らかに彼女らの方がビンボーだし)そこにすがりつくことしかできない、社会や知性に対する憎悪は物凄い。
といったテーマは置いといて、ノンストップ犯罪ドラマとして見るべきかと。
誰にでもおすすめはできないけど、一見の価値アリです
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