旅するローマ教皇のレビュー・感想・評価
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教皇の言葉を噛みしめたい
今、ウクライナ紛争、イスラエルガサ紛争の最中にこのドキュメントを観て教皇フランシェスコの言葉の重みを感じた。観て良かった。世界の政治家に聞かせたい言葉でもある。
色んな言語で平和を願うスピーチ
2013年のイタリア・ランペドゥーサ島から2022年のマルタ共和国まで、9年間・37回の旅で53カ国を訪れたローマ教皇に密着したドキュメンタリー。難民問題と紛争に苦しむ中東やアフリカの国々、アメリカ議会、イスラム教を国教とする国々、被爆国である日本、などを訪問してのスピーチ、さらにカトリック教会で起きた性的虐待について謝罪する姿などを映像で記録したもの。 南米初の教皇、アルゼンチン出身のフランシスコ教皇は、世界各国に招かれ、異教徒の指導者との交流なども積極的に行い、平和を望み、多くの言語でスピーチをする。凄く行動的で尊敬できる教皇だと感じた。
宗教の最高指導者の一人としてなすべきこと
確かに観るべき内容なのであるが、同じようなパターンが続くので、度々寝入って観逃してしまった。ロシア正教やイスラム教の指導者とも、それぞれ対談している場面が強く印象に残り、そうした対立を回避しようという気持ちが伝わってきた。
想像以上に面白かったです!
様々な国を旅して、人々と交流する教皇が、とてもチャーミングでした! 教会のセクハラ、パワハラは、何世紀にもわたって行われていたことで、それときちんと向き合う教皇は、誠実な方です。 このドキュメンタリーを観て、教皇しかり、日本の天皇家、イギリスのロイヤルファミリー、世界的な著名人など、毎日大変な重圧を感じてるんだろうなと思わず推測しました。 ヴァチカンでは、毎週水曜日、教皇の謁見があります(事情により中止になることもあるそうですが)。 前回は、クリスチャンでもないしと遠慮しましたが、次回ローマを訪問する時には、多少並ぼうが謁見に参加します! そのくらい、映画の中で皆の喝采に答える教皇は素敵でした♪
今こそ観るべき作品
ローマ教皇が世界中で平和を説く旅に出るドキュメンタリー。貴重な記録映像には教皇の温かく人間味溢れた姿が垣間見え、人間はみな兄弟であるというシンプルな言葉は心に響きました。合間合間に流れる戦地や災害の映像と、訪問先の地で教皇の話に耳を傾ける人々の生きるパワーの対比。今世界中で起こっている紛争など、日本にいると感じられない事実も他人事ではないと改めて考えさせられた。 宇宙ステーションとの対話で宇宙飛行士が言っていた、地球のちっぽけさと人種宗教関係なく尊重し合う姿、これが全てだと思います。 カトリックを知らなくても心に響く言葉ばかりでした。
圧倒されました
ナレーションはなく、教皇フランシスコの言葉だけで繋いでいるドキュメンタリーです。 歴史や世界情勢に明るくなく、理解できないところもありましたが、心に残る言葉がたくさんありました。 「どうしてここにいるかではなく、なんのためにここにいるのか、を考える」 「無関心のグローバル化」が問題だ 「対話」で問題を解決する 「夢」が大切 9年で37回の旅、それも被災地や、紛争の舞台や、歴史的に問題をかかえているようなところばかりの訪問です。 キューバ正教、アルメニア/トルコ、パレスチナ、イスラエル/聖墳墓教会、カナダ先住民/寄宿学校、台風ヨランダ、メキシコ/シウダー・フアレス、日本/広島、性的虐待…どれもこれも大きな問題とその舞台です。 個人的に、教皇の帽子が取れることがないのか気になっていたのですが、帽子が風で飛ばされている映像があり、やはりくっついているわけではないのだと確認できてよかったです。 ところどころで、とてもチャーミングな教皇の笑顔をみることができて、親近感がわきました。
壁というもの
タイミング的にも"今"の映画。失言とそれに対する真摯な謝罪に人となりを知り、自らの信仰も含めた"宗教と権力""宗教と戦争"に対しての願いと祈りに、同意しつつ願いを重ねてしまった。私は「日本的多神教徒(特定の信仰宗教を持たないがボンヤリとした信仰はある)」なので本質までを捉えるのは難しいが、"人としての何か"は魂の底に灯された様な気がする、大事な時間でしたね。
クリスチャンでもないのに、 涙が流れては乾いて流れては乾いて、 そ...
クリスチャンでもないのに、 涙が流れては乾いて流れては乾いて、 そんな時間でした こんなに心に響く映画だとは思わなかった アーカイブ資料をつなげただけだそうですが、 ストーリーもできていて、ちゃんとしてました
世界各地を回られたお姿、 行動力と、一貫性のあるお言葉に、感心して...
世界各地を回られたお姿、 行動力と、一貫性のあるお言葉に、感心して見入ってきました。 当方、クリスチャンではないのですが、温かく包む困れるようなお言葉を授かった感覚になります。 日本にもいらしていたのですね。広島でしょうか、もう少し深堀してみたくなる場面でした。
世界を駆け巡るスター教皇の精神性を見せる
イタリア映画祭の特別上映で見た。かつてのヨハネ・パウロ2世のように世界伝道に熱心なフランシスコ教皇の世界各地の訪問の際の言動のみを、余計な解説や演出なく撮ったピュアなドキュメンタリーである。カメラが教皇の近くにあるので、ブラジルでは左右だけ開いたパパモビルに群衆が国旗やサッカーのユニフォームを投げ込むところなども見られた。コロナ禍の2020年にサン・ピエトロ広場で御付きがいるだけで一人で祈りを捧げる姿もあった。
冒頭は2013年に移民船事故が起きたランペドゥーサ島でのスピーチである。この映画を撮ったジャンフランコ・ロージ監督の前作がランペドゥーサを描いた「海は燃えている」であり、今年の冬には半島南部で移民船事故もあったように、現在も続く移民問題を想起させてくれる。刑務所の訪問や、カトリック聖職者の児童虐待についての反省の弁や、被害者たちのデモの様子も見られる。
これは幸い、秋から全国で上映されるらしい。現代世界の諸問題を考えるためにも、見るべき映画である。
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