「scare」65 シックスティ・ファイブ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
scare
これアダム・ドライバーじゃなきゃ確実にDVDスルーだっただろうなってポスターを見ても予告の雰囲気からも感じられました。こういうのやってくれたらすぐに観に行っちゃうんですけどね笑
SF映画のくくりですが、パニック映画に近いかなと思います。「クワイエット・プレイス」の脚本家が作っている影響が色濃く出ており、恐竜や虫や気象だったりが登場する際にどデカイ音を立てて登場するので、結構ビビりました。
基本的には恐竜や虫に見つかっては逃げて、たまに休憩して、また見つかったら逃げて、その都度休憩しての繰り返しなので、退屈っちゃ退屈です。
恐竜サイドにもっと魅力があれば良かったんですが、追跡機能があるんじゃないかばりに見つけにくるくらいで、そこまで強さも感じませんでしたし、もう思いっきて火ぐらい吹かしてくれれば良かったのになとは思いました。
予算が無いっぽいんですが、普段からアサイラム系の映画たちを観ていると全然予算潤沢じゃないかという感覚の麻痺に襲われます。しっかりとしたスリルは味わえましたし、虫のデザインは既存、もしくはそれに影響を受けたものだと思うのでワクワクした自分がいました。
最後の恐竜とのタイマンの決着の付け方が熱々の噴き出した温泉にやられるという呆気なさ、ひどいっちゃひどい終わり方なんですが、そんなに嫌いではなかったです。久々に間抜けな終わり方の劇場作品観れたなぁという訳の分からない感動がそこにはありました。
疑似親子ものとしての展開もそこまで意外性があるわけではないですし、一体いつどのタイミングで仲が深まったのかもあっさりとしか描かれないので、ほんのり泣かせにくるのも首を傾げざるを得ませんでした。
役者はごく少数に限られていますが、アダム・ドライバーもアリアナ・グリーンブラットもクロエ・コールマンもとても良かったです。森の中や地下を駆け回る集中力の要求される中、やり切った役者陣はお見事です。
こういうB級映画を普段から好んで見ているので、抵抗自体はありませんでしたし、最低限は楽しめましたが、映画館でDVDスルー級の作品を観れた以上に感動する部分はありませんでした。
サム・ライミが製作に携わっているところで少し期待をしていたんですが、やはりサム・ライミには監督と脚本もやってもらわないと…。待ってますよ…。
鑑賞日 5/29
鑑賞時間 11:30〜13:15
座席 G-8