片思い世界のレビュー・感想・評価
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神は時に神風を吹かせます
「花束みたいな恋をした」の脚本坂元裕二と監督土井裕泰さんの再タッグ作品とあらば、期待しかありません。何やら出演者も賑やかそうだとはやる気持ちをなだめて映画館へ🫡
人気テレビドラマ「クジャクのダンス、誰が見た?」では、広瀬すずちゃんのお母さん役だった、西田尚美さんが今作では杉咲花ちゃんのお母さん役でした。ウッチャンが主催するNHK人気コント番組「LIFE!」常連の女優さんでバラエティ系なのかと思っていたら、最近はあちこちで引っ張りだこです。思うにLIFE!出演の役者、歌手、芸人さんはみんな出世されていくイメージがあります。星野源さんはじめ、ムロツヨシさん、シソンヌじろうさん、遅れて長谷川さん、そして西田尚美さんと。ウッチャンのあったかい雰囲気がみんなを後押ししてるんかなぁなんて勝手に思っています。話脱線しましたね…🙄
今作では幼い子どもを3人も殺害した元殺害犯が出所し、日常生活を送り結婚までしようとしてるストーリー展開になっています。たとえ当時未成年だとしても、これほど早く出所されたら、大切な子たちを失った親は誰だって心中穏やかではいられないと思います。殺害犯はそれらしい風貌ではなく、どこにでもいる目立たない真面目そうな青年だという設定にも坂元脚本らしい拘りが感じられます。感情のよく見えない狂気さを秘めている元殺人犯を伊島空さんが見事に演じていました。一方自分が殺したわけでもないのに、その殺害現場に自分だけいなかったという理由だけで、罪悪感をずっと抱きながら生きている陰のある青年を横浜流星さんが好演。殺害犯との対比が見事に描かれていました。
死んでも違うレイヤーで生きているという話は面白いし、ない話ではないのかしらなんて思いたい気もしました。ラストあそこで元の世界に戻れなくて大正解👍
違う話にならずに済みました🤫
それぞれの片思いの相手に想いが届いたその時
神様は神風を吹かせます。
トラックも急に突っ込むし、紙束もふいに風に舞いあがります。
反省なきものには、天罰を
心優しき者には、赦しを
やっぱり悪いことは出来ないな🧐
今をときめく広瀬すずちゃん、杉咲花ちゃん、清原加耶ちゃんと朝ドラ主演人気女優が夢の共演!!
2時間ずっと眼に嬉しい☺️至福の時
誰かの強い想いはきっと、その先にいる誰かに届くと信じたい。死んだ世界が別レイヤーのこんな神世界なら、死後の世界も怖くなくなるかもな〜♪
立ち読みしたキネ旬
イオンシネマで
1stキス同様当初全くノーマーク
本屋で立ち読みしたキネ旬に
脚本の坂元裕二の特集が載っていて
あ これもそうなのか ならば観てみるべ と
で 傑作だった 2時間超 一瞬も飽きなかった
普通の姉妹のルームシェアものかとのスタートから
少しずつ感じる違和感 今思い出しても絶妙
かなり緻密に練り上げられた構成だと
3人の片思いがバラバラなベクトルなのがいい
でまんまと泣きポイントと伏線回収にやられた
・三日月クッキー
・肉まん
・創作ノート
・合唱
灯台の絶叫シーンの後
ひょっとして…と思ってからの展開
見事だった
広瀬すずは少し前の前の映画で
横浜流星からDVされていた記憶があるが
今回はよかったよかった
松坂桃李は別の映画の予告編に登場
花束みたいな 怪物 1stキスと
天間荘の3姉妹にも似たテイスト
この間観たゴーストキラーとも微妙に重なった
レイヤーの概念は1stキスの時間の輪切りだっけか…
に通じるような
あとカミオカンデとかニュートリノだか
科学的な話は理解はできないが興味深く嫌いではない
ただそれにしては整合がとれていないような箇所が
現実の世界に触れることができないのに
書類をめくったり雑誌を持ち帰ったりしているとか
彼女らが暮らす素敵な一軒家は現実にはあばら屋だが
オフィスや学校 水族館は現実そのままとか
あとは 実行犯の元少年の処理がちと残念
外形的には罪の報いを受けて刑務所に入って更生した
加害者を遺族が刺激したとも見える
その行為はムスメがあの世から念を送ったことが
引き起こしたと解釈できるので後味がちょっと
前半の緻密さと比較すると粗いような
以上がマイナスポイントだが0.5もなくて
目盛の関係で4.5としたが正確には4.75くらい
エンドロールで 松田龍平 ん? 出てたか あの犯人?
いや違う あラジオの妄想野郎かと納得 スッキリ
帰りは大好きなファミレス ジョイフルで晩酌
金麦2本 幸せな金曜日だった
今どこにいても、誰といても 誰かのことを大切におもう心があるその世界は優しい
重なる違和感から迎えるあるシーンでそれらが腑に落ちた時、タイトルのロゴにみえてくるものがある。
その鏡文字や線の途切れ、つかみどころのない空気や泡みたいな彼女たちの存在だ。
泣いたり笑ったり怒ったり喜んだりしながら繰り返していく〝この世界と変わらずそこにもあった〝日常〟。
そして〝この世界以上のもどかしい切なさ〟を広瀬すず・杉咲花・清原果耶がそれぞれのキャラクターの個性で表現する。
彼女たちが置かれた立場に向き合っていく姿を見届けた後、ほのかな安堵感に触れる。
それは自分自身をも救うための時間だったことがわかるからなのだろう。
横浜流星さんがようやく前を向く姿が、美しい合唱曲と重なるシーンにもぐっとくるものがあった。
別の映画を観ればよかった
広瀬すず、杉咲花、清原果耶の3人が出演する映画だったため、このキャストなら間違いないだろうと思って観に行った。
結論、私には全く合わず、途中離席はしない主義の自分としては久々に映画の2時間が苦痛だった。どうしても腹が立つのでレビューを書くことで怒りを昇華したい。
ポスターを見てピュアなシスターフッド系のヒューマンストーリーだろうなと誤認した私が悪いのだが、御涙頂戴の粗末なゆるふわSF設定映画だったとは。
勘づいていればそもそも観なかったのに。
片思異世界ってタイトルにしておいてほしかったくらい。
これに尽きるのだが、設定があまりにもチグハグなため、美咲・優花・さくらの誰1人に対しても共感できない。それがゆえに、上映時間中ずっと薄っすらと不快で、「早く終わってくれないかな」と願っていた。
3人ともの行動心理が終始読めず、読めない理由が「12年間小学生が外部とのコミュニケーションを取らずに精神が未熟なまま見た目だけ成長したから」なのであれば、故人の冥福を祈る遺族の目線も併せ持つ鑑賞者側としては残酷な描写すぎて気持ちが悪いし、
単に「脚本の作り込みの甘さ」なのだとしたら、宣伝を見て楽しみに来場した鑑賞者に失礼だと思った。
・3人の進路選択が解せない
どうせどの職業でも認識されなくて役にも立てず給与も貰えないのであれば、まず、「家庭環境が複雑で現世には戻りたくない、3人で慎ましく幸せに暮らせたらそれでいい」という考え方の美咲がOLなのが解せなかった。
美咲が『優花、さくらに喜んでもらいたい、役に立ちたい』という理由で、①おいしいごはんを作るために調理系、②もしくは唯一2人に触れられる人間であるという縛りの設定を活かした美容師やネイリスト他、ケア系、③はたまた不遇な幼少期の反動で食欲/服やアクセサリーなどの物欲/といった欲求直結系の職業を選択していたのならまだ理解はできた。
紙の資料データを手入力する仕事が割り振りも決められず誰もやらない、という解像度の低すぎる仕事像はとても見られたものではなかったし、
飲み会のシーンではこの映画のこだわりポイントのひとつでありそうな衣装の世界観が仇となり、広瀬すずが子どもっぽさの象徴のサスペンダーを着けているのがミスマッチでキモかった。
おままごとじゃないんだから…。
優花は大学に通っているので不問とするが、花屋で働く母親を見つけた日、なぜその場で営業車に乗り込んだり追いかけたりしなかったのか、花屋の名前を覚えてその日のうちにお店を訪ねたりしなかったのかが謎。
どうせ履修登録すらできていなくて出席点なぞないのだから、本当に未練があるならボヤっとせずに即行動するだろと思ってしまった。
あとなぜ母親の再婚を知らなかったのかも謎。死後3人で暮らしているとはいえ、12年もあれば折に触れて実家を見に行くことくらいできたはず。
小学生でも自分の家の住所くらいわかるでしょうよ…。
あと、立派に153cmになった大学生だよ!でも異父妹は受け入れ難いよ!っていう演技を見るのが苦痛だった。共感して憐れんであげるには、優花は歳を重ねすぎていると感じた。典真の幸せを祈ることのできる美咲とのギャップもあって、キツかった。
果てはさくら。人物像がスカスカすぎる。
終始キレ芸みたいな役に見えてしまい、せっかくの清原果耶が可哀想だと思った。
「通行人をあえてギリギリで躱すように避ける、自身のお誕生日サプライズに乗らない、人に認識されていないとはいえピアノコンサートで傍若無人な振る舞いをする」という厭世的で刹那的な20歳のさくらの生き方と、
「信号は守る、お菓子を食べすぎない、犬を飼うことを楽しみにしていた」という無垢な生前の姿が結びつかない。
物心ついてからは犯人への復讐を望んでいました、もしくは現世の人に干渉できないせいでグレました、と言ってくれた方が理解できた。
動機が伝わってこなかった以上、水族館で働いている描写の時間は全て無駄だったと感じた。時間を返してほしい。
仕事描写なし、もしくはニートの設定でもよかったんじゃないかと思う。
3人とも総じて未熟なアダルトチルドレンであり、これを「死んだ人も別の世界線でそれなりに幸せに過ごしているよ〜」と解釈することは私にはできなかった。なんて残酷な描写なんだろうと思った。冒涜にすら感じられた。
こんなの今は良くてもいずれもっと歳をとってから虚しくて精神が狂って貞子になるまでがセットじゃないかと。早く成仏して次の人生に転生してほしいと思わずにはいられなかった。
最後に。
事件直前の合唱クラブの集合写真を家に飾ってるのキモすぎ。胸糞悪い、おぞましすぎる。
新居に持って行くんじゃなくて捨てていけばよかったじゃん…。ほんとうに成仏してクレメンス…。
演技すご
『ファーストキス 1ST KISS』のその後を描いたような内容。
「亡くなった人は決してかわいそうなではない」みたいな、『大豆田とわ子』で出てきたセリフを映画化したような理不尽さを覚えながらも温かくさせるファンタジー。
脚本もそうだが、杉咲花の“椅子を眺めるシーン”の演技は圧巻。あそこまで表情にギャップを作れるのはすごすぎる。
また、3人を殺した男性の演技も驚き。決して有名な役者ではないけど、ここまですごい演技を見せられると今後の作品にも期待したくなる。
小野花梨と坂元雄二の噛み合わせがめちゃくちゃ良さそうだと思っていただけに、思っていた以上に出番が少なくて残念だった。
元気でね 元気でいてね じゃあね またね
日比谷へ映画を観に行ったので、家内に「注文してないから今日発売の山下達郎のCD買って来て」と言われたのだが、日比谷・銀座方面にはCDショップが無い!
ビックカメラ有楽町店はゲームソフトのみでCD,DVDは無し、山野楽器は昨年7月でCD売場を閉めて楽器のみに。銀座松屋にも有楽町ルミネ、阪急にもCD売り場は無い。HMVも新宿や渋谷にはあっても銀座には無い。スマホでググッたらシヤンテの隣のビルにCD売場があるので行ってみたら宝塚専門店でした。あ〜あガッカリ。
閑話休題
4月23日(水)
「片思い世界」をTOHOシネマズ日比谷で。
そろそろ本作のネタバレも漏れ聞こえる頃だが、あえてネタバレしない範囲でレビューを。
見始めて、やや違和感を感じる。
もしかして、そういう事?
あ、やはりそういう事か。
広瀬すず、杉咲花、清原果耶、横浜流星とそれぞれが主演を張れる当代の若手トップを集めての贅沢な配役だ。
3人が同じ画面に映るだけでも幸せな気分になるが、その設定がやるせない。
そして、その事に責任を感じてピアノを辞めてしまった典真(12年後が横浜流星)。優しさで肉まん買いに行ってただけなのにね。
ある理由からピアノに復帰し、ラストの合唱コンサートで伴奏を務める(ちゃんとピアノは横浜流星本人が弾いていた。メイキングでも確認出来る)。
違和感ありありの部分もあったが、こうした設定では仕方がない。
灯台の下で声をかけられた時に一瞬あれ?と思ったが、演出だった。
亀やカミオカンデまで出して何かあるのかと思わせて何も無かったのが肩すかし。
松田龍平どこに出てたと思ったらラジオの声か。あのラジオが、また昔のワールドボーイじやないか。50年以上前か?
そして、杉咲花の母親役に西田尚美。彼女のせいではないが、最近母親役なら西田尚美のキャスティングが定着した(「言えない秘密」「アイミタガイ」「正体」「大きな玉ねぎの下で」)のはマイナスだ(彼女が下手だと言う事ではない)。
ラスト、合唱コンサートに3人の思いを落とし込んでの合唱の演出は良かった。
合唱曲「声は風」の作詞は、明井千暁名義の坂元裕二。
「声は風」
端切れの空から花びら降り積もり
未来はいつでも君を待っている
歩き続けよう 歌い続けよう 胸躍る方に
離ればなれでも 目に見えなくても
君に呼びかける
声は風 風は夢 飛んでけ
高く飛んでゆけ
永遠 最果て 約束
君が好き 背筋伸ばして
元気でね 元気でいてね
じゃあね またね
悲しみのない世界ってあるのかな
涙流したら優しくなれるのかな
初めての道 初めての人と お別れしながら
花が忘れても 種は覚えてる 生きる喜びを
声は風 風は夢 飛んでけ
高く飛んでゆけ
永遠 最果て 約束
君が好き 背筋伸ばして
元気でね 元気でいてね
じゃあね
屋上の夜 煙突の月
明日を夢見て 手を繋いでみた
私は今も ここにいるよ
声は風 風は夢 飛んでけ
高く飛んでゆけ
永遠 最果て 約束
君が好き 背筋伸ばして
声は風 風は夢 飛んでけ
高く飛んでゆけ
永遠 最果て 約束
君が好き 背筋伸ばして
元気でね 元気でいてね
じゃあね またね
おまけ
NHKEテレのスイッチインタビューに坂元裕二が出演した時に、Eテレが堂々と本作のネタバレをしたらしい。全国放送のEテレでネタバレしちゃダメでしょ。本作未見の友人が視聴して教えてくれた。
予告でも伏せていたのに坂元裕二、良く許したな。
ファンタジーですね!
ここ最近、全く罪のない方が理不尽な事件で犠牲になってしまうこと、ちょくちょく目にします。でもこの映画のようにパラレルワールド(?)で独自の世界を築くことができるとしたらホント嬉しいことですよね!?
今の映画界を代表すると言っても過言ではない3人の若手俳優さんたち。(宇宙人ジョーンズの仲間かと思いましたが杉咲花さんしか被ってませんでした!)やはりいい味出してましたね。最近の広瀬すずさんは若干当たり外れがありますが杉咲花さん、清原果耶さん、存在感そして本当に仲良し感満載で素敵でした。
特に杉咲花さんなんかは『市子』でみせた複雑な想いを含んだ演技とは違ってどちらかというとパン好きなお嬢さんの印象に近く多彩な役どころを演じ分けられる素晴らしい役者さんだと思います。
清原果耶さんも「宇宙でいちばんあかるい屋根」での桃井かおりさんにも負けない演技でびっくりして「望み」では多感な妹をうまく演じ、「花束みたいな恋をした」「まともじゃないのは君も一緒」「護られなかった者たちへ」と着々と演技の幅を拡げています。
今回尺の関係か広瀬さん、清原さんの生い立ちにはあまり触れられていませんがその辺りも描写されてるともっと彼女たちの素晴らしさが引き立つのでは、って思いました。杉咲さんのお母さん西田尚美さん、合唱団の田口トモロヲさんも脇を固め万全の布陣でした。
また何気にアホ毛のお兄さん横浜流星さんも過去を重く抱えすぎる青年が少し吹っ切れて合唱団の演奏ができるようになったくだり、表情でうまく演じてました。でも誘惑感丸出しの小野花梨さん、ウザかったのでさっさとプロミスインして帰って欲しかったです。
坂元裕二さんの脚本、外しませんよね。この前観た映画「このおばさんあんたとこと好きなんだよ!」のセリフは秀逸すぎました。坂元裕二さん脚本と聞いただけでハードル上げてしまいますが余裕で飛び越していらっしゃいますね、今回も。
いい音楽聴かせてくれたストリートミュージシャンたち、鈴木慶一とムーンライダースの皆さんだったんですね。ご健在で何よりです、ってこの作品自体の音楽監修、鈴木慶一さんなんですね。エンドロールで知りました。
観終わったあと彼女たちはどんなおばさん、おばあちゃんたちになるのか興味津々です。次のいいすみか、田舎への移住計画がうまく行くことお祈りしたいと思います。
追伸
スーパーカミオカンデにはよく知ってる企業が参画されているし岐阜県なので親近感ありありでした。聖地巡礼してみたいものですが彼女たちとは違って簡単には入れないでしょうね。
眼福の作品
広瀬すず、清原果邪、杉咲花のトリプル主演を堪能できる映画。演技派若手トップ女優が揃い踏みということで、見応えは十分。それに、単純に3人とも可愛い。この3人のトリプル主演ありきの映画だったと聞き良くも悪くも納得。
この3人でなければおそらく映画としての評価は下がるだろう。ポジティブな言い方をすれば、この3人の共演を観れるだけでもこの映画を観る価値がある。
元の世界に戻ることはできなかったけれど、合唱の場面は感動的で、家を出ていくラストも、本来は寂しい場面なのだが不思議とワクワクさせる演出でした。
序盤の仕掛けも、観客の好奇心を掴みつつ人によって気づくタイミングが異なるであろう微妙な違和感を残す演出が楽しいですね。物語の本質ではなく、あくまで物語の1側面でしかないので、種明かしを序盤のうちにするのも好印象です。
もっと早く気づけよ、俺!
序盤からいくつか違和感のある場面があり、音楽会の場面であまりの傍若無人ぶりに「どういう脚本?」と頭の中が疑問符だらけになったけど、清原果耶が舞台上に上がったところでさすがにその意味に気が付いて納得しました。本当ならバスの乗車ができず、なぜか後から来た北村匠が入れてもらえた場面で気が付いてもよかったけど、まったく頭が働いていませんでした(笑) 勘のいいひとなら、20未満の女性3人が共同生活をしているという現実にはなさそうな設定で気が付いているのかも・・・
しかし、それでも会社などでの他人との絡みの場面に違和感があったのが、そのからくりも見せてくれて完全に納得しました。後半は実在の人に気が付いてもらえない状況でどう話が進むのか楽しみにしていましたが、唯一残念だったのが、他の人も指摘しているように母親と殺人犯との絡みの場面です。サイコパス相手に1対1で対峙しようとするのは流石に無理があり過ぎです。その犯人が事故で死ぬのもあまりにもご都合主義すぎて、すっきりするどころか、モヤモヤしか残りませんでした。
母親の場面を除けば、とてもよかったです。ラストで広瀬すずと横浜流星が(エアーで)ハグする場面もよかったし、最後の合唱では歌詞も相まって涙が止まりませんでした。
映画のタイトルも、内容とぴったり合ういいタイトルだと思いました。
女優の無駄遣い
坂元裕二脚本と今をときめく若手女優3人が出演というだけの知識で見ました。
坂元裕二には「花束みたいな恋をした」のイメージがあり、タイトルに「片思い」とあるんだから恋愛ものと思い込んで見たら、まるっきり裏切られました(笑)
とにかく、設定が奇天烈です。
そんな奇天烈な設定の時ほど、その世界観を視聴者がすんなり受け入れるためにはディテイルのリアルさが必要だと思うのですが、そのあたりが非常に甘い。
たとえば、幽霊で他の人には見えないし触れないはずなのに、雑踏で他の人に突き飛ばされて転んだりしてるのはおかしいですよね?
本来なら彼女たちのからだををすり抜けて歩いていくはずです。
また、誰の目にも見えないし存在すら分からない彼女たちが、仕事をしたり学校に行っているという設定も納得感に乏しかったです。
途中で挟まれるエピソードにしても、亀の話もよく分からず、ラジオ放送の話もわざわざ灯台まで行ったのに何も起こらず、では何のことやら。
唯一、西田さんの演技は素晴らしかったけど、それも加害者があんなことで死んじゃうってあまりにも安易です。
結局、加害者は大して反省もしておらず、西田さん演じる被害者の母親に詰め寄られたら逆上するというのでは、そこになんの救いもありません。
更に、横浜流星演じる同級生が過去をずっと引きずって生きているというのが、ストーリーのひとつの柱になっているのですが、これに関しても、この映画の説明だけでは必然性に乏しくてあまり共感できません。
結局、ラストに至るまで、西田さんも横浜流星も誰も彼女達の存在には一切気づくことなく、何も奇跡は起こることなくエンディングを迎えます。
確かに、ラストで横浜流星が広瀬すずの存在に気付くようなストーリー展開だとあまりにもベタかも知れませんが、そもそもがそんなに大した話でも無いので、いっその事ベタにまとめてくれた方がスッキリしたような。
総じて、この内容なら実写ではなくアニメで良かったのではないでしょうか?
少なくともこの若手女優3人も使ってこれでは勿体ないと言わざるを得ません。
同じく横浜流星も勿体ないですし。
無論恋愛映画ではなく、かと言ってファンタジーにもなり切れておらず、非常に中途半端な映画というのが感想です。
ファンタジーだけどリアル
ただ仲良し3人組がわちゃわちゃしてるわけじゃあない。
届かない想いを抱えながら世界を生きている。
ネタバレを観てなくて良かった。
はじめのやりすぎには理由があってそこから明らかになっていく。
坂元裕二の脚本は自分にはすごく合う。
悲しいだけでは終わらない、むしろ優しさのあるお話。
優しい人が多い世界でよかった。
映像がつくとさらにこんなに美しくなるのか。
映像も大げさすぎず、ツボだった。
主演3人には安定して良かったし、うるさくない演技にグッときた。
ファンタジーだけど、心があって共感できることがたくさん。
願いが叶わなくても想いは届いただろう。
死者と生者が繋がる瞬間。
私が生きるこの世界にもまた別の世界があるのかな。
残酷なことが起こってしまうこの世界だけれど、素敵な作品を作れる方々がいる世界がここにあることと、作品を観ることができて私は幸せ者である。
そんな気持ちにさせられた。
成長する事が、生きている「証」。
仲の良い三人娘のほのぼのとした青春物語かという始まり方である。違和感のある展開が続いた後に突然知らされる、「この子たちは死んでいる」という事実に驚かされる。人が死んでも別の世界で生きていてほしいという願いは、人類が始まってから続く普遍的なテーマである。しかしこの映画は一味違う。生きている者と同じ日常生活を送っている所が実にユニークである。普通にお腹もすくし、仕事をしたり勉強したりしている。家に帰れば三人でおしゃべりしたりテレビを見たりして規則正しい生活をしている。そして何よりも、成長していることが「生きている」証である(死んでいるけど)。初めは楽しそうな共同生活だなと思って見ているが、物語が進むにつれて段々切なくなってくる。
通り魔による集団殺人という設定は普通だが、これしかないという効果を生んでいる。幼くして命を絶たれた子供は、果たせなかった自分の人生への心残りと、親や親しかった人との突然の別れの悲しみは、想像を絶するものがあるだろう。三人一緒だったから力を合わせて、今の(幽霊としての)充実した生活が成り立っているというのは納得できる描き方だと思った。
三人からは現実の世界が見えており、その場に存在することもできるが、現実世界からは見えないし存在しないことになっている。この一方通行が「片思い世界」であり、映画の全体を通すテーマになっている。三人は現実世界に残したそれぞれの「片思い」を果たすべく奮闘するが、最後まで一方通行のままである。下手に現実世界と通じたりしないことがこの映画の潔い所であるとも言える。通じなくても相手もこちらを「片思い」していることが分かり、救いを感じることができる。
最後の「合唱」は記憶に残る名シーンになった。昔から聞いてきたような良い曲である。
大切な人を亡くしたら、死後の世界でこんな風にいてほしいという願望を実現した作品でした。
この世界は分からなくて残酷で美しい
今をときめく3人の女優が主演を務めるということで、どんな奇跡が観られるかなとワクワクしておりました。
前情報は何も入れず、出演者のみで臨みました。
3人で過ごす空間が、どれだけの思いと過程で作られていったのか。。3人にはある残酷な事件で結びついた絆があるのですが、こんなにも残酷なこと、それが起きた理由も、また「分からない」のだな、と。
それでも、この世界は希望に溢れてる。じんわりと胸に鈴が鳴るような、物語でした。
予告からは想像できなかった片思い世界
いつも予告からこういう話かなと内容や展開を予想するが、今回は大ハズレ。片思い世界ってそういうことかぁ。そりゃあ、一方通行だよね。序盤の所々に散りばめられた(ん?)という違和感の理由が、ホールのシーンで見事に回収された。
普通こういう類のお話は、設定に無理があって好き嫌いが分かれる。だけど、今作は「触ったものは動いてるの?」という疑問には納得の説明が入っていたし、扉とかエレベーターは開いてないと入れない徹底ぶり。そのおかげで世界に入り込めた。
それぞれの(恋愛だけじゃない)片思いが切なくて、思いが届いてほしくて涙が出てきた。特に美咲と典真の音楽劇朗読シーン。すずちゃんの息づかいが上手すぎる。美咲が典真にどれだけ救われていたか、そしてそれを読んだ典真がどれだけ背中を押されたか。涙が止まらなくなった。土井監督の作品で泣かなかったことないなぁ。
最後にエンドロールで松田龍平の名前。どこで!?と思ったけど、津永か!聞き覚えあるなと思ってたからスッキリ!
変わらないものへの肯定的挑戦
この作品の賛否別れるところで、最大のポイントはやはり3人が「幽霊」であるという点だと思います。難しい理屈はともかくその点は受け入れられたが、どうしてもあの殺人犯のくだりだけは受け入れられませんでした。
ああいう話し方・態度で会話がまともに成立しない。更生をしたとしても根の部分は変わっていなかったという人物像はわかるのですが、あの逃走シーンと死に方はないかなあと。清原果耶が怒りのやりどころを失い叫ぶシーンがありましたが本当にその通りで、それが意図的なのだとしても映像的に車で犯人が撥ねられた末、あのお母さんが助かるという結実はコントのようでした。
まあでも物語の全体像として「変わらないもの」というテーマ性を感じられ、それは死者が生者に決して影響を与えられない。横浜流星は最後、避けていたピアノを弾くことになりますがその行動に根付くのは過去の反省と償いに由来する行動であり、そういった「不変」というテーマを徹底的に、そして大胆且つ肯定的に描こうする坂本さんらしい【マイナスをプラスにはならずともせめてゼロにする】というような言葉の実践には魅了されました。
第一線の女優御三方には目を引くものがありました。貞子のくだりなどあの辺のセリフ使いは坂元裕二さんらしく上手いなあと感心。
声は風
始まって直ぐに不思議な違和感を頂きつつ
どんな状況とイメージしながら観る映像の世界。
徐々に散りばめられたパズルが繋がっていく。
片思いの世界の意味がじわじわ伝わり
タイトルが府に落ちる。
儚くて切ない世界だけど仲良く3人で
暮らして笑う姿が見れて良かった。
『声は風』の曲と横浜流星さんのピアノ
演奏。みんなで歌う姿に気持ちが溢れ出した。
タイトルの印象とは異なる映画なのにタイトルが染みる映画
かわいい3人に片思い世界というタイトル
そんな映画だと思っていたのに
理不尽に命を奪われていた3人
その親の気持ちになってしまって
こんな形でも幸せに暮らしているのかも
と思うと泣かずにはいられなかった
成長してるし楽しそうだし
いくつかのエピソードのなかでも
新しい家庭を作り幸せそうな母の姿に複雑な思い である様子が描かれていたとき
母親とはそういうものではない という気持ちで見ていたら
やはりそうであった
犯人に会いにいく母
お月様クッキー やっぱり我が子のことはいつも思っているよね
「逃げて!!」の階段のシーン
無力と知りながら母親に覆いかぶさる3人
またアイツに刺されてしまう その恐怖を思うと
大号泣してしまった
犯人のアイツ こんな事件を起こすようなヤツは
ほんとうに刑期を終えてもこんな感じだったら
なんて思うとやるせない
なので、映画の中だけであって欲しい
この世界に帰ってきてほしいけど
きっと帰れないというか、そんな事になったら
興醒め ある意味よかった
SFなんですよね
いついつまでも3人で幸せに暮らしていて欲しい
こちらの世界に対しての
片思い世界
というタイトルが染みて染みて大号泣
今どきのアニメ原作だったかと思うようなお話
逆にアニメ化されてもいいと思う
美しくかわいく実績のあるアニメ会社さんに是非お願いしたい マッパキョウアニ トカ
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