片思い世界のレビュー・感想・評価
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ファンタジーだけどリアル
ただ仲良し3人組がわちゃわちゃしてるわけじゃあない。
届かない想いを抱えながら世界を生きている。
ネタバレを観てなくて良かった。
はじめのやりすぎには理由があってそこから明らかになっていく。
坂元裕二の脚本は自分にはすごく合う。
悲しいだけでは終わらない、むしろ優しさのあるお話。
優しい人が多い世界でよかった。
映像がつくとさらにこんなに美しくなるのか。
映像も大げさすぎず、ツボだった。
主演3人には安定して良かったし、うるさくない演技にグッときた。
ファンタジーだけど、心があって共感できることがたくさん。
願いが叶わなくても想いは届いただろう。
死者と生者が繋がる瞬間。
私が生きるこの世界にもまた別の世界があるのかな。
残酷なことが起こってしまうこの世界だけれど、素敵な作品を作れる方々がいる世界がここにあることと、作品を観ることができて私は幸せ者である。
そんな気持ちにさせられた。
成長する事が、生きている「証」。
仲の良い三人娘のほのぼのとした青春物語かという始まり方である。違和感のある展開が続いた後に突然知らされる、「この子たちは死んでいる」という事実に驚かされる。人が死んでも別の世界で生きていてほしいという願いは、人類が始まってから続く普遍的なテーマである。しかしこの映画は一味違う。生きている者と同じ日常生活を送っている所が実にユニークである。普通にお腹もすくし、仕事をしたり勉強したりしている。家に帰れば三人でおしゃべりしたりテレビを見たりして規則正しい生活をしている。そして何よりも、成長していることが「生きている」証である(死んでいるけど)。初めは楽しそうな共同生活だなと思って見ているが、物語が進むにつれて段々切なくなってくる。
通り魔による集団殺人という設定は普通だが、これしかないという効果を生んでいる。幼くして命を絶たれた子供は、果たせなかった自分の人生への心残りと、親や親しかった人との突然の別れの悲しみは、想像を絶するものがあるだろう。三人一緒だったから力を合わせて、今の(幽霊としての)充実した生活が成り立っているというのは納得できる描き方だと思った。
三人からは現実の世界が見えており、その場に存在することもできるが、現実世界からは見えないし存在しないことになっている。この一方通行が「片思い世界」であり、映画の全体を通すテーマになっている。三人は現実世界に残したそれぞれの「片思い」を果たすべく奮闘するが、最後まで一方通行のままである。下手に現実世界と通じたりしないことがこの映画の潔い所であるとも言える。通じなくても相手もこちらを「片思い」していることが分かり、救いを感じることができる。
最後の「合唱」は記憶に残る名シーンになった。昔から聞いてきたような良い曲である。
大切な人を亡くしたら、死後の世界でこんな風にいてほしいという願望を実現した作品でした。
3人が魅力的 ずっと見守っていたい
着こなし
この世界は分からなくて残酷で美しい
今をときめく3人の女優が主演を務めるということで、どんな奇跡が観られるかなとワクワクしておりました。
前情報は何も入れず、出演者のみで臨みました。
3人で過ごす空間が、どれだけの思いと過程で作られていったのか。。3人にはある残酷な事件で結びついた絆があるのですが、こんなにも残酷なこと、それが起きた理由も、また「分からない」のだな、と。
それでも、この世界は希望に溢れてる。じんわりと胸に鈴が鳴るような、物語でした。
1人でも多くの人に観てほしい
せめてそうあって欲しい
予告からは想像できなかった片思い世界
いつも予告からこういう話かなと内容や展開を予想するが、今回は大ハズレ。片思い世界ってそういうことかぁ。そりゃあ、一方通行だよね。序盤の所々に散りばめられた(ん?)という違和感の理由が、ホールのシーンで見事に回収された。
普通こういう類のお話は、設定に無理があって好き嫌いが分かれる。だけど、今作は「触ったものは動いてるの?」という疑問には納得の説明が入っていたし、扉とかエレベーターは開いてないと入れない徹底ぶり。そのおかげで世界に入り込めた。
それぞれの(恋愛だけじゃない)片思いが切なくて、思いが届いてほしくて涙が出てきた。特に美咲と典真の音楽劇朗読シーン。すずちゃんの息づかいが上手すぎる。美咲が典真にどれだけ救われていたか、そしてそれを読んだ典真がどれだけ背中を押されたか。涙が止まらなくなった。土井監督の作品で泣かなかったことないなぁ。
最後にエンドロールで松田龍平の名前。どこで!?と思ったけど、津永か!聞き覚えあるなと思ってたからスッキリ!
公式プログラムの厚さが小説並
よかった
正直な話し、他の方のネタバレを読んで観に行きました。
結果、ネタバレされていてよかったかなって思いました。
そう思ったのは、映画の始まり冒頭部分の3人の主人公たち。
もちろん、物語の中でちゃんと説明はされるのだけれど、
その冒頭15分ぐらいかな、ネタバレを読んでいなければ、ついていけなかった気がします。これは、単に自分の理解力が乏しいだけなのかもしれませんが、
持論として、冒頭15分でその映画の好き嫌いが決まると思っています。
ネタバレを読んでいなければ「?」ってなって好きにはならなかったでしょう。
また「片思い」っていうキーワードも「う~ん」って思いました。
わかりやすいっていえばわかりやすいのかもしれないけれど、そこはむつかしいよねって思う「片思い」だと思います。
何にしても、自分的には嫌いになることもなくちゃんと観ることができて、
広瀬すず、杉咲花、清原果耶、3人の主人公の魅力もしっかり伝わってきてよかったと思います。
変わらないものへの肯定的挑戦
この作品の賛否別れるところで、最大のポイントはやはり3人が「幽霊」であるという点だと思います。難しい理屈はともかくその点は受け入れられたが、どうしてもあの殺人犯のくだりだけは受け入れられませんでした。
ああいう話し方・態度で会話がまともに成立しない。更生をしたとしても根の部分は変わっていなかったという人物像はわかるのですが、あの逃走シーンと死に方はないかなあと。清原果耶が怒りのやりどころを失い叫ぶシーンがありましたが本当にその通りで、それが意図的なのだとしても映像的に車で犯人が撥ねられた末、あのお母さんが助かるという結実はコントのようでした。
まあでも物語の全体像として「変わらないもの」というテーマ性を感じられ、それは死者が生者に決して影響を与えられない。横浜流星は最後、避けていたピアノを弾くことになりますがその行動に根付くのは過去の反省と償いに由来する行動であり、そういった「不変」というテーマを徹底的に、そして大胆且つ肯定的に描こうする坂本さんらしい【マイナスをプラスにはならずともせめてゼロにする】というような言葉の実践には魅了されました。
第一線の女優御三方には目を引くものがありました。貞子のくだりなどあの辺のセリフ使いは坂元裕二さんらしく上手いなあと感心。
声は風
始まって直ぐに不思議な違和感を頂きつつ
どんな状況とイメージしながら観る映像の世界。
徐々に散りばめられたパズルが繋がっていく。
片思いの世界の意味がじわじわ伝わり
タイトルが府に落ちる。
儚くて切ない世界だけど仲良く3人で
暮らして笑う姿が見れて良かった。
『声は風』の曲と横浜流星さんのピアノ
演奏。みんなで歌う姿に気持ちが溢れ出した。
飛べーーー!!
美咲、優花、さくらの3人は、東京の片隅に建つ古い一軒家で一緒に暮らしている。
それぞれ仕事、学校、アルバイトへ毎日出かけていき、
帰ってきたら3人で一緒に晩ごはんを食べる。
リビングでおしゃべりをして、同じ寝室で眠り、朝になったら一緒に歯磨きをする。
家族でも同級生でもない彼女たちだったが、お互いのことを思いあいながら、
楽しく気ままな3人だけの日々を過ごしている。
もう12年、ある理由によって強い絆で結ばれてきた3人には、
それぞれが抱える“片思い”があった……。
といったあらすじ。
どんな話かわからずに見に行ったけど、
途中、あれ?なんでこんなに無視されている??となり、
しばらくして理解。
そういうことなのね。
そして、映画のタイトルの意味合いもそこでわかった。
何を書いてもネタバレになりそうなので、あんまり書けませんが笑
素粒子やら多層のレイヤーやら、なかなか面白い。
実際のところ、どうなんだろうな。
ツッコミどころもなくはないけど、まあいいか。
主役の3人、広瀬すずさん、杉咲花さん、清原果耶さん、素敵です。
どれか1人でも映画観に行くのに、3人そろうなんて。
さらには、横浜流星さんまで共演。このキャストはすごい。
二度と見れないのでは。
これだけ好きな俳優さんがそろった映画も珍しい。
合唱曲も、すてきでした。
タイトルの印象とは異なる映画なのにタイトルが染みる映画
かわいい3人に片思い世界というタイトル
そんな映画だと思っていたのに
理不尽に命を奪われていた3人
その親の気持ちになってしまって
こんな形でも幸せに暮らしているのかも
と思うと泣かずにはいられなかった
成長してるし楽しそうだし
いくつかのエピソードのなかでも
新しい家庭を作り幸せそうな母の姿に複雑な思い である様子が描かれていたとき
母親とはそういうものではない という気持ちで見ていたら
やはりそうであった
犯人に会いにいく母
お月様クッキー やっぱり我が子のことはいつも思っているよね
「逃げて!!」の階段のシーン
無力と知りながら母親に覆いかぶさる3人
またアイツに刺されてしまう その恐怖を思うと
大号泣してしまった
犯人のアイツ こんな事件を起こすようなヤツは
ほんとうに刑期を終えてもこんな感じだったら
なんて思うとやるせない
なので、映画の中だけであって欲しい
この世界に帰ってきてほしいけど
きっと帰れないというか、そんな事になったら
興醒め ある意味よかった
SFなんですよね
いついつまでも3人で幸せに暮らしていて欲しい
こちらの世界に対しての
片思い世界
というタイトルが染みて染みて大号泣
今どきのアニメ原作だったかと思うようなお話
逆にアニメ化されてもいいと思う
美しくかわいく実績のあるアニメ会社さんに是非お願いしたい マッパキョウアニ トカ
タイトルなし(ネタバレ)
坂元脚本であること、すごいトリプル主演であることに惹かれて、すぐにも観たいと思いつつ、タイミング合わず、ようやく公開3週間で鑑賞できた。
公開から日が経っているのに、ネタバレせずに見られたことは本当にラッキーだったけれど、この作品があまり話題になっていないということなのかな。
「合唱出てみない?」という、美咲の提案。え、どういう事?と思っていたら、あんな形で、なつかしい合唱クラブに、制服に寄せた服装で、「勝手に」子どもたちの合唱に参加していた。だって12年前は、舞台に立てなかったのだから。その歌の歌詞も、3人の心情を表すものだし、フルコーラスの間に、12年間の3人の生活が「走馬灯のように」描かれるところも、とてもステキ。歌い終わったときの楽しそうな3人の満面の笑顔がよい。
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