片思い世界のレビュー・感想・評価
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予告からは想像できなかった片思い世界
いつも予告からこういう話かなと内容や展開を予想するが、今回は大ハズレ。片思い世界ってそういうことかぁ。そりゃあ、一方通行だよね。序盤の所々に散りばめられた(ん?)という違和感の理由が、ホールのシーンで見事に回収された。
普通こういう類のお話は、設定に無理があって好き嫌いが分かれる。だけど、今作は「触ったものは動いてるの?」という疑問には納得の説明が入っていたし、扉とかエレベーターは開いてないと入れない徹底ぶり。そのおかげで世界に入り込めた。
それぞれの(恋愛だけじゃない)片思いが切なくて、思いが届いてほしくて涙が出てきた。特に美咲と典真の音楽劇朗読シーン。すずちゃんの息づかいが上手すぎる。美咲が典真にどれだけ救われていたか、そしてそれを読んだ典真がどれだけ背中を押されたか。涙が止まらなくなった。土井監督の作品で泣かなかったことないなぁ。
最後にエンドロールで松田龍平の名前。どこで!?と思ったけど、津永か!聞き覚えあるなと思ってたからスッキリ!
公式プログラムの厚さが小説並
よかった
正直な話し、他の方のネタバレを読んで観に行きました。
結果、ネタバレされていてよかったかなって思いました。
そう思ったのは、映画の始まり冒頭部分の3人の主人公たち。
もちろん、物語の中でちゃんと説明はされるのだけれど、
その冒頭15分ぐらいかな、ネタバレを読んでいなければ、ついていけなかった気がします。これは、単に自分の理解力が乏しいだけなのかもしれませんが、
持論として、冒頭15分でその映画の好き嫌いが決まると思っています。
ネタバレを読んでいなければ「?」ってなって好きにはならなかったでしょう。
また「片思い」っていうキーワードも「う~ん」って思いました。
わかりやすいっていえばわかりやすいのかもしれないけれど、そこはむつかしいよねって思う「片思い」だと思います。
何にしても、自分的には嫌いになることもなくちゃんと観ることができて、
広瀬すず、杉咲花、清原果耶、3人の主人公の魅力もしっかり伝わってきてよかったと思います。
変わらないものへの肯定的挑戦
この作品の賛否別れるところで、最大のポイントはやはり3人が「幽霊」であるという点だと思います。難しい理屈はともかくその点は受け入れられたが、どうしてもあの殺人犯のくだりだけは受け入れられませんでした。
ああいう話し方・態度で会話がまともに成立しない。更生をしたとしても根の部分は変わっていなかったという人物像はわかるのですが、あの逃走シーンと死に方はないかなあと。清原果耶が怒りのやりどころを失い叫ぶシーンがありましたが本当にその通りで、それが意図的なのだとしても映像的に車で犯人が撥ねられた末、あのお母さんが助かるという結実はコントのようでした。
まあでも物語の全体像として「変わらないもの」というテーマ性を感じられ、それは死者が生者に決して影響を与えられない。横浜流星は最後、避けていたピアノを弾くことになりますがその行動に根付くのは過去の反省と償いに由来する行動であり、そういった「不変」というテーマを徹底的に、そして大胆且つ肯定的に描こうする坂本さんらしい【マイナスをプラスにはならずともせめてゼロにする】というような言葉の実践には魅了されました。
第一線の女優御三方には目を引くものがありました。貞子のくだりなどあの辺のセリフ使いは坂元裕二さんらしく上手いなあと感心。
声は風
始まって直ぐに不思議な違和感を頂きつつ
どんな状況とイメージしながら観る映像の世界。
徐々に散りばめられたパズルが繋がっていく。
片思いの世界の意味がじわじわ伝わり
タイトルが府に落ちる。
儚くて切ない世界だけど仲良く3人で
暮らして笑う姿が見れて良かった。
『声は風』の曲と横浜流星さんのピアノ
演奏。みんなで歌う姿に気持ちが溢れ出した。
飛べーーー!!
美咲、優花、さくらの3人は、東京の片隅に建つ古い一軒家で一緒に暮らしている。
それぞれ仕事、学校、アルバイトへ毎日出かけていき、
帰ってきたら3人で一緒に晩ごはんを食べる。
リビングでおしゃべりをして、同じ寝室で眠り、朝になったら一緒に歯磨きをする。
家族でも同級生でもない彼女たちだったが、お互いのことを思いあいながら、
楽しく気ままな3人だけの日々を過ごしている。
もう12年、ある理由によって強い絆で結ばれてきた3人には、
それぞれが抱える“片思い”があった……。
といったあらすじ。
どんな話かわからずに見に行ったけど、
途中、あれ?なんでこんなに無視されている??となり、
しばらくして理解。
そういうことなのね。
そして、映画のタイトルの意味合いもそこでわかった。
何を書いてもネタバレになりそうなので、あんまり書けませんが笑
素粒子やら多層のレイヤーやら、なかなか面白い。
実際のところ、どうなんだろうな。
ツッコミどころもなくはないけど、まあいいか。
主役の3人、広瀬すずさん、杉咲花さん、清原果耶さん、素敵です。
どれか1人でも映画観に行くのに、3人そろうなんて。
さらには、横浜流星さんまで共演。このキャストはすごい。
二度と見れないのでは。
これだけ好きな俳優さんがそろった映画も珍しい。
合唱曲も、すてきでした。
タイトルの印象とは異なる映画なのにタイトルが染みる映画
かわいい3人に片思い世界というタイトル
そんな映画だと思っていたのに
理不尽に命を奪われていた3人
その親の気持ちになってしまって
こんな形でも幸せに暮らしているのかも
と思うと泣かずにはいられなかった
成長してるし楽しそうだし
いくつかのエピソードのなかでも
新しい家庭を作り幸せそうな母の姿に複雑な思い である様子が描かれていたとき
母親とはそういうものではない という気持ちで見ていたら
やはりそうであった
犯人に会いにいく母
お月様クッキー やっぱり我が子のことはいつも思っているよね
「逃げて!!」の階段のシーン
無力と知りながら母親に覆いかぶさる3人
またアイツに刺されてしまう その恐怖を思うと
大号泣してしまった
犯人のアイツ こんな事件を起こすようなヤツは
ほんとうに刑期を終えてもこんな感じだったら
なんて思うとやるせない
なので、映画の中だけであって欲しい
この世界に帰ってきてほしいけど
きっと帰れないというか、そんな事になったら
興醒め ある意味よかった
SFなんですよね
いついつまでも3人で幸せに暮らしていて欲しい
こちらの世界に対しての
片思い世界
というタイトルが染みて染みて大号泣
今どきのアニメ原作だったかと思うようなお話
逆にアニメ化されてもいいと思う
美しくかわいく実績のあるアニメ会社さんに是非お願いしたい マッパキョウアニ トカ
タイトルなし(ネタバレ)
坂元脚本であること、すごいトリプル主演であることに惹かれて、すぐにも観たいと思いつつ、タイミング合わず、ようやく公開3週間で鑑賞できた。
公開から日が経っているのに、ネタバレせずに見られたことは本当にラッキーだったけれど、この作品があまり話題になっていないということなのかな。
「合唱出てみない?」という、美咲の提案。え、どういう事?と思っていたら、あんな形で、なつかしい合唱クラブに、制服に寄せた服装で、「勝手に」子どもたちの合唱に参加していた。だって12年前は、舞台に立てなかったのだから。その歌の歌詞も、3人の心情を表すものだし、フルコーラスの間に、12年間の3人の生活が「走馬灯のように」描かれるところも、とてもステキ。歌い終わったときの楽しそうな3人の満面の笑顔がよい。
食べ物は一生記憶に残るのさ
始まってからいろんな感情や想いが込み上げてくるのね。歳を取ると。
片思い。人の心のなかが見えないので永遠にみんな片思いなのかも。
せつないの一言で済ませるのもなんだかなぁ。
じゃあね。またね。
言いたいけどなかなかね。出てこないね。
でもこの作品はちょっと胸の奥につっかえたものが取れるキッカケをくれたように思える感じでした。
帰り道に『じゃあね。またね。』と振り向いて呟いてみました。
瑞々しい綺麗な若手3女優の演技を2時間眺められはする
TV番組で見かけた脚本•坂元氏の説明によると、企画書として複数の「履歴書」なる登場人物プロフィールを作成→それがプロデューサーやメインスポンサーへの主要提案ツールとなり、プロットは存在すらしない?とのことだった それは主に1クール11週分の連ドラ立案•制作スタイルで、視聴率など反響を勘案し乍ら未決の結末まで進行してゆく「パフォーマンス制作」が専らで、本作もそれに準じた制作手法と思しく、ディテールの整合性は総合的現場力に依存したプライオリティの副次性に貶められるようである
だからどうしても気になって仕方ないエピソードも付き纏うことになる
北川悦吏子の定番ハンディキャッパー多用の如く、本作も坂元氏お得意パターンが組み込まれる
ミステリーとは違い、余り突っ込み過ぎべからざる作風だとは思いつつ、観ていてもどうしても気になり引っ掛かって入り込めなくて困り果てた
開始30分程で主演3娘は12年前に殺された幽霊だと知らされる 新たな幽霊の定義に果敢に挑んだということだ
死後も成長を続け20代に成った3人---もう死ぬことがない幽霊は千年〜万年後はどんな様子なのかな---そんな彼女らが現世の我々とどう関わるのかに注目せざるを得ない 本作の幽霊の特質はその3娘だけが存在し他の幽霊はいないレイヤー(映画鑑賞者もそこにいる)越しに描かれ、彼女らは実存しない部屋に居住し、毎日寝呆けて目覚まし時計を落とし、歯を磨き、服を着替えて(つまり裸ではなく)飲食し、どうやって入手したのか貞子映画に悲鳴をあげる---しかし、物理的に現世に関与し影響も及ぼす---週刊誌を(お金を払って?)入手し頁を繰り、割れたクッキーを持ち歩き、でも生ける者からは見えない/聞こえない つまり今世の週刊誌は空中に浮き頁がめくれているがこのレイヤーからはそうは見えない だけど生ける典真(横浜流星)の涙を拭い、スタンドカラーシャツの腕を掴んでシワをつけるが↔︎流星はそれを実感せず空気を抱いている 都会の雑踏の中3人横並びで歩いているところを、レイヤー不可視にするとその空間だけがぽっかり無人となる 自分たちを殺したサイコ増崎が“出来過ぎた”昏睡状態に陥ると3人は灯台から現世に生き帰れそうにもなる 異父妹の不幸を願った優花(杉咲)も生臭いまま恩赦されている 彩芽(西田尚美)の処遇はどうなったのだろうか? 一件落着?し居住?する空き家から実存する新規入居者と入れ替わってスーツケース押し乍ら退出してゆく‥‥つまり実存したり/しなかったり、亀を除いて生ける者から見えたり/見えなかったり、ルノーカングーに乗り込んでいたのにそのドアを開けられないように場当たり的に境界線が節操なく無い混ぜにされる
nキッドマン『OTHERS』の幽霊ならストンと落ちるのに、そもそも幽霊など存在しないのだから仕方ないけど、予算も張り込んだのに設定上の矛盾に充ち満ちた本作にはどう接したら良いのだろうか
クライマックスには、、、泣ける、、
多くのレビューにあるように前情報なしで私も入館。
どのような映画か知らないで入ってみるのも多々あるが、
これほど味わい深いもの、だとは、、
無念の死を遂げた人々がどのように報われるのか、
ということを改めて考えざるを得ないものとなる。
こんな風に、その魂が楽しく、明るく過ごしていると
思えるならどんなにか、残された家族には癒しになるか、
とも思えるが、あまりにも切ない、悲しい現実。
多くの犯罪が、その裁きが加害者の更生に向けられるが、
被害者や被害者家族には向き合ってない、という現実を
思い知らされる作品だと思う。
それにしても横浜流星のピアノ演奏には感動した、
役作りのために本当にここまでやるとは、、、と改めて
思いつつ、鑑賞させていただきました。
甘酸っぱくはない世界
3人の楽しそうなやりとりでこちらも幸せな気分に
本作を観る前に、主演の3人が出演したトーク番組「ボクらの時代」を観た。年下なのに落ち着いた清原果耶、年上なのにどこか抜けた感じのある杉咲花、そしてなぜかリーダー的な存在感のある広瀬すず。普段も仲が良いという3人のおしゃべりがとても楽しそうで、観ているこちらもほっこりする放送だった。3人が演じた本作のキャラクターのやりとりは、「ボクらの時代」で観たおしゃべりの延長線上にあった。脚本があて書きだったことも後で知って納得。本来であれば悲しい話のはずなのに、なぜか温かい雰囲気だったのは彼女たちが醸し出す雰囲気のおかげだ。
本作の前提となる基本設定が結構序盤で明かされることにまず驚いた。この設定の細かい部分については異論や違和感のある人が多いかもしれない。私もどうなんだろうと思う部分が少しあった。物に触ることができるということは、すり抜けることができないということ。この手の映画では珍しい設定を受け入れられるかどうかがポイントに思える。
私はそこまでの違和感がなかったので、最後までこの世界観に浸りつつ、最後にちゃんと感動ができた。これだけファンタジーな設定なのにファンタジーな結末にしないところも嫌いじゃない。なるほど、「片思い世界」とは「思いが一方通行の世界」ということか。
個人的には、広瀬すずと横浜流星のくだりよりも、杉咲花と母親のくだりや3人が居場所を求めて努力してきた姿が切なくて泣けてきた。彼女たち3人が居場所を探し求める物語なんだな。女性が居場所を見つけようとする物語が好きでそんな映画を観がちなのだが、本作がそうだとは思っていなかった。思わぬあたりを引いた気分だ。
さて、気になるのは広瀬すずと清原果耶のキャラクターの過去。きちんと明かされなかったが、何かあるように思わせたまま終わった。続編の可能性を残したのかもしれない。期待したい。
う〜ん、
あまりにも未来とか希望がないではないか………
そんな中での、最後、合唱をバックに子供だった頃の3人がはしゃぎながら生活するシーンは、心が痛くなった。
美咲、優花、さくら
来世を生きてくれ❢
それでも、観ないより観たほうが良い映画だと思う。
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