片思い世界のレビュー・感想・評価
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タイトルは思いつかないけど
ちょっと期待外れな映画
清原伽耶さん、広瀬すずさん、杉咲花さん、横浜流星さんと名だたる実力派俳優さんが出てるから、さぞかし感動出来る映画🎞と思い観たら。。。期待外れでした。。。
自分は、清原伽耶さんが好きなのですが、清原伽耶さんの背景の説明が無く、薄い存在で。。。ガッカリ💦清原伽耶さんらしさが出て無かった💦
広瀬すずさん主役なんだろうね。。。
でも、ストーリーも、有りえない世界で、少しちんぷんかんぷんで、薄ぺらいと思います。
3人の女子の仲良しごっこの映画🎞を観に来た訳では無いです。🤣笑笑
他のレビューの方が書かれてたけど、B級映画🎞ぽっい作品に、豪華俳優陣は、もったいないような気がします。
もう少し、キャストを変えれば、また違った感じで良い作品になったのでは。。。?
別の映画を観ればよかった
広瀬すず、杉咲花、清原果耶の3人が出演する映画だったため、このキャストなら間違いないだろうと思って観に行った。
結論、私には全く合わず、途中離席はしない主義の自分としては久々に映画の2時間が苦痛だった。どうしても腹が立つのでレビューを書くことで怒りを昇華したい。
ポスターを見てピュアなシスターフッド系のヒューマンストーリーだろうなと誤認した私が悪いのだが、御涙頂戴の粗末なゆるふわSF設定映画だったとは。
勘づいていればそもそも観なかったのに。
片思異世界ってタイトルにしておいてほしかったくらい。
これに尽きるのだが、設定があまりにもチグハグなため、美咲・優花・さくらの誰1人に対しても共感できない。それがゆえに、上映時間中ずっと薄っすらと不快で、「早く終わってくれないかな」と願っていた。
3人ともの行動心理が終始読めず、読めない理由が「12年間小学生が外部とのコミュニケーションを取らずに精神が未熟なまま見た目だけ成長したから」なのであれば、故人の冥福を祈る遺族の目線も併せ持つ鑑賞者側としては残酷な描写すぎて気持ちが悪いし、
単に「脚本の作り込みの甘さ」なのだとしたら、宣伝を見て楽しみに来場した鑑賞者に失礼だと思った。
・3人の進路選択が解せない
どうせどの職業でも認識されなくて役にも立てず給与も貰えないのであれば、まず、「家庭環境が複雑で現世には戻りたくない、3人で慎ましく幸せに暮らせたらそれでいい」という考え方の美咲がOLなのが解せなかった。
美咲が『優花、さくらに喜んでもらいたい、役に立ちたい』という理由で、①おいしいごはんを作るために調理系、②もしくは唯一2人に触れられる人間であるという縛りの設定を活かした美容師やネイリスト他、ケア系、③はたまた不遇な幼少期の反動で食欲/服やアクセサリーなどの物欲/といった欲求直結系の職業を選択していたのならまだ理解はできた。
紙の資料データを手入力する仕事が割り振りも決められず誰もやらない、という解像度の低すぎる仕事像はとても見られたものではなかったし、
飲み会のシーンではこの映画のこだわりポイントのひとつでありそうな衣装の世界観が仇となり、広瀬すずが子どもっぽさの象徴のサスペンダーを着けているのがミスマッチでキモかった。
おままごとじゃないんだから…。
優花は大学に通っているので不問とするが、花屋で働く母親を見つけた日、なぜその場で営業車に乗り込んだり追いかけたりしなかったのか、花屋の名前を覚えてその日のうちにお店を訪ねたりしなかったのかが謎。
どうせ履修登録すらできていなくて出席点なぞないのだから、本当に未練があるならボヤっとせずに即行動するだろと思ってしまった。
あとなぜ母親の再婚を知らなかったのかも謎。死後3人で暮らしているとはいえ、12年もあれば折に触れて実家を見に行くことくらいできたはず。
小学生でも自分の家の住所くらいわかるでしょうよ…。
あと、立派に153cmになった大学生だよ!でも異父妹は受け入れ難いよ!っていう演技を見るのが苦痛だった。共感して憐れんであげるには、優花は歳を重ねすぎていると感じた。典真の幸せを祈ることのできる美咲とのギャップもあって、キツかった。
果てはさくら。人物像がスカスカすぎる。
終始キレ芸みたいな役に見えてしまい、せっかくの清原果耶が可哀想だと思った。
「通行人をあえてギリギリで躱すように避ける、自身のお誕生日サプライズに乗らない、人に認識されていないとはいえピアノコンサートで傍若無人な振る舞いをする」という厭世的で刹那的な20歳のさくらの生き方と、
「信号は守る、お菓子を食べすぎない、犬を飼うことを楽しみにしていた」という無垢な生前の姿が結びつかない。
物心ついてからは犯人への復讐を望んでいました、もしくは現世の人に干渉できないせいでグレました、と言ってくれた方が理解できた。
動機が伝わってこなかった以上、水族館で働いている描写の時間は全て無駄だったと感じた。時間を返してほしい。
仕事描写なし、もしくはニートの設定でもよかったんじゃないかと思う。
3人とも総じて未熟なアダルトチルドレンであり、これを「死んだ人も別の世界線でそれなりに幸せに過ごしているよ〜」と解釈することは私にはできなかった。なんて残酷な描写なんだろうと思った。冒涜にすら感じられた。
こんなの今は良くてもいずれもっと歳をとってから虚しくて精神が狂って貞子になるまでがセットじゃないかと。早く成仏して次の人生に転生してほしいと思わずにはいられなかった。
最後に。
事件直前の合唱クラブの集合写真を家に飾ってるのキモすぎ。胸糞悪い、おぞましすぎる。
新居に持って行くんじゃなくて捨てていけばよかったじゃん…。ほんとうに成仏してクレメンス…。
見るまではキラキラ片想いカワイイ映画だと思っていた
概要サラッとしか見てなくて、可愛い女の子三人が可愛く恋バナしてキャッキャ…みたいな気持ちでいたので、結構始まりからビックリしました…見るもの間違えたか?とすら。というか放映するもの間違えてね?とすら。
最初から最後までず〜っとしんどくて、ず〜っとキャッキャしてて、ず〜っと心臓が痛かったです。
なんか、こう、ネタバレしたくないので何もいえないのですが、見て損はないです。
最初の方は「うわあ」とか「こういうやつ嫌い」とか「頭おかしいんじゃね」とか思うかもしれないけど、そのまま見始めてほしい。
GWのラストに可愛い作品見よ♪と思って見に来て地獄みたいに落ち込んだので凄く良かった。ただ、結構しんどさもあるのと、人によってはトラウマを刺される可能性があるので気を付けてほしい。
演技すご
『ファーストキス 1ST KISS』のその後を描いたような内容。
「亡くなった人は決してかわいそうなではない」みたいな、『大豆田とわ子』で出てきたセリフを映画化したような理不尽さを覚えながらも温かくさせるファンタジー。
脚本もそうだが、杉咲花の“椅子を眺めるシーン”の演技は圧巻。あそこまで表情にギャップを作れるのはすごすぎる。
また、3人を殺した男性の演技も驚き。決して有名な役者ではないけど、ここまですごい演技を見せられると今後の作品にも期待したくなる。
小野花梨と坂元雄二の噛み合わせがめちゃくちゃ良さそうだと思っていただけに、思っていた以上に出番が少なくて残念だった。
恋愛映画だと思って敬遠してる人に伝えたい、恋愛映画ではない。
この映画を観てあなたの心に浮かんだのは誰ですか?
可愛らしい映像の予告編に釣られて鑑賞しました。
前半で設定に気づいてビックリ。
そんな話だったんだ…
ラストの澄んだ歌声には涙が止まりません。
そして、タイトルに込められた意味を想い
誰かとこの世界に一緒に居られる時間は限られていることを改めて気付かされ
だからこそその大切な時間が終わらないうちに気持ちを伝えられたらという想いに駆られました。
あなたがこの映画を観て想った人はまだこの世界にいる人ですか?
美女3人のとっかえひっかえのカラフルファッションと
おしゃれな雑貨屋さんがそのまま引っ越してきたようなレトロ可愛いアイテムが満載された彼女たちが暮らす部屋のインテリアも見どころです。
ストーリーとは別の次元で存分に目を楽しませてもらいました。
観るか迷っていたけれど、観てよかったです。
元気でね 元気でいてね じゃあね またね
日比谷へ映画を観に行ったので、家内に「注文してないから今日発売の山下達郎のCD買って来て」と言われたのだが、日比谷・銀座方面にはCDショップが無い!
ビックカメラ有楽町店はゲームソフトのみでCD,DVDは無し、山野楽器は昨年7月でCD売場を閉めて楽器のみに。銀座松屋にも有楽町ルミネ、阪急にもCD売り場は無い。HMVも新宿や渋谷にはあっても銀座には無い。スマホでググッたらシヤンテの隣のビルにCD売場があるので行ってみたら宝塚専門店でした。あ〜あガッカリ。
閑話休題
4月23日(水)
「片思い世界」をTOHOシネマズ日比谷で。
そろそろ本作のネタバレも漏れ聞こえる頃だが、あえてネタバレしない範囲でレビューを。
見始めて、やや違和感を感じる。
もしかして、そういう事?
あ、やはりそういう事か。
広瀬すず、杉咲花、清原果耶、横浜流星とそれぞれが主演を張れる当代の若手トップを集めての贅沢な配役だ。
3人が同じ画面に映るだけでも幸せな気分になるが、その設定がやるせない。
そして、その事に責任を感じてピアノを辞めてしまった典真(12年後が横浜流星)。優しさで肉まん買いに行ってただけなのにね。
ある理由からピアノに復帰し、ラストの合唱コンサートで伴奏を務める(ちゃんとピアノは横浜流星本人が弾いていた。メイキングでも確認出来る)。
違和感ありありの部分もあったが、こうした設定では仕方がない。
灯台の下で声をかけられた時に一瞬あれ?と思ったが、演出だった。
亀やカミオカンデまで出して何かあるのかと思わせて何も無かったのが肩すかし。
松田龍平どこに出てたと思ったらラジオの声か。あのラジオが、また昔のワールドボーイじやないか。50年以上前か?
そして、杉咲花の母親役に西田尚美。彼女のせいではないが、最近母親役なら西田尚美のキャスティングが定着した(「言えない秘密」「アイミタガイ」「正体」「大きな玉ねぎの下で」)のはマイナスだ(彼女が下手だと言う事ではない)。
ラスト、合唱コンサートに3人の思いを落とし込んでの合唱の演出は良かった。
合唱曲「声は風」の作詞は、明井千暁名義の坂元裕二。
「声は風」
端切れの空から花びら降り積もり
未来はいつでも君を待っている
歩き続けよう 歌い続けよう 胸躍る方に
離ればなれでも 目に見えなくても
君に呼びかける
声は風 風は夢 飛んでけ
高く飛んでゆけ
永遠 最果て 約束
君が好き 背筋伸ばして
元気でね 元気でいてね
じゃあね またね
悲しみのない世界ってあるのかな
涙流したら優しくなれるのかな
初めての道 初めての人と お別れしながら
花が忘れても 種は覚えてる 生きる喜びを
声は風 風は夢 飛んでけ
高く飛んでゆけ
永遠 最果て 約束
君が好き 背筋伸ばして
元気でね 元気でいてね
じゃあね
屋上の夜 煙突の月
明日を夢見て 手を繋いでみた
私は今も ここにいるよ
声は風 風は夢 飛んでけ
高く飛んでゆけ
永遠 最果て 約束
君が好き 背筋伸ばして
声は風 風は夢 飛んでけ
高く飛んでゆけ
永遠 最果て 約束
君が好き 背筋伸ばして
元気でね 元気でいてね
じゃあね またね
おまけ
NHKEテレのスイッチインタビューに坂元裕二が出演した時に、Eテレが堂々と本作のネタバレをしたらしい。全国放送のEテレでネタバレしちゃダメでしょ。本作未見の友人が視聴して教えてくれた。
予告でも伏せていたのに坂元裕二、良く許したな。
ファンタジーですね!
ここ最近、全く罪のない方が理不尽な事件で犠牲になってしまうこと、ちょくちょく目にします。でもこの映画のようにパラレルワールド(?)で独自の世界を築くことができるとしたらホント嬉しいことですよね!?
今の映画界を代表すると言っても過言ではない3人の若手俳優さんたち。(宇宙人ジョーンズの仲間かと思いましたが杉咲花さんしか被ってませんでした!)やはりいい味出してましたね。最近の広瀬すずさんは若干当たり外れがありますが杉咲花さん、清原果耶さん、存在感そして本当に仲良し感満載で素敵でした。
特に杉咲花さんなんかは『市子』でみせた複雑な想いを含んだ演技とは違ってどちらかというとパン好きなお嬢さんの印象に近く多彩な役どころを演じ分けられる素晴らしい役者さんだと思います。
清原果耶さんも「宇宙でいちばんあかるい屋根」での桃井かおりさんにも負けない演技でびっくりして「望み」では多感な妹をうまく演じ、「花束みたいな恋をした」「まともじゃないのは君も一緒」「護られなかった者たちへ」と着々と演技の幅を拡げています。
今回尺の関係か広瀬さん、清原さんの生い立ちにはあまり触れられていませんがその辺りも描写されてるともっと彼女たちの素晴らしさが引き立つのでは、って思いました。杉咲さんのお母さん西田尚美さん、合唱団の田口トモロヲさんも脇を固め万全の布陣でした。
また何気にアホ毛のお兄さん横浜流星さんも過去を重く抱えすぎる青年が少し吹っ切れて合唱団の演奏ができるようになったくだり、表情でうまく演じてました。でも誘惑感丸出しの小野花梨さん、ウザかったのでさっさとプロミスインして帰って欲しかったです。
坂元裕二さんの脚本、外しませんよね。この前観た映画「このおばさんあんたとこと好きなんだよ!」のセリフは秀逸すぎました。坂元裕二さん脚本と聞いただけでハードル上げてしまいますが余裕で飛び越していらっしゃいますね、今回も。
いい音楽聴かせてくれたストリートミュージシャンたち、鈴木慶一とムーンライダースの皆さんだったんですね。ご健在で何よりです、ってこの作品自体の音楽監修、鈴木慶一さんなんですね。エンドロールで知りました。
観終わったあと彼女たちはどんなおばさん、おばあちゃんたちになるのか興味津々です。次のいいすみか、田舎への移住計画がうまく行くことお祈りしたいと思います。
追伸
スーパーカミオカンデにはよく知ってる企業が参画されているし岐阜県なので親近感ありありでした。聖地巡礼してみたいものですが彼女たちとは違って簡単には入れないでしょうね。
眼福の作品
広瀬すず、清原果邪、杉咲花のトリプル主演を堪能できる映画。演技派若手トップ女優が揃い踏みということで、見応えは十分。それに、単純に3人とも可愛い。この3人のトリプル主演ありきの映画だったと聞き良くも悪くも納得。
この3人でなければおそらく映画としての評価は下がるだろう。ポジティブな言い方をすれば、この3人の共演を観れるだけでもこの映画を観る価値がある。
元の世界に戻ることはできなかったけれど、合唱の場面は感動的で、家を出ていくラストも、本来は寂しい場面なのだが不思議とワクワクさせる演出でした。
序盤の仕掛けも、観客の好奇心を掴みつつ人によって気づくタイミングが異なるであろう微妙な違和感を残す演出が楽しいですね。物語の本質ではなく、あくまで物語の1側面でしかないので、種明かしを序盤のうちにするのも好印象です。
もっと早く気づけよ、俺!
序盤からいくつか違和感のある場面があり、音楽会の場面であまりの傍若無人ぶりに「どういう脚本?」と頭の中が疑問符だらけになったけど、清原果耶が舞台上に上がったところでさすがにその意味に気が付いて納得しました。本当ならバスの乗車ができず、なぜか後から来た北村匠が入れてもらえた場面で気が付いてもよかったけど、まったく頭が働いていませんでした(笑) 勘のいいひとなら、20未満の女性3人が共同生活をしているという現実にはなさそうな設定で気が付いているのかも・・・
しかし、それでも会社などでの他人との絡みの場面に違和感があったのが、そのからくりも見せてくれて完全に納得しました。後半は実在の人に気が付いてもらえない状況でどう話が進むのか楽しみにしていましたが、唯一残念だったのが、他の人も指摘しているように母親と殺人犯との絡みの場面です。サイコパス相手に1対1で対峙しようとするのは流石に無理があり過ぎです。その犯人が事故で死ぬのもあまりにもご都合主義すぎて、すっきりするどころか、モヤモヤしか残りませんでした。
母親の場面を除けば、とてもよかったです。ラストで広瀬すずと横浜流星が(エアーで)ハグする場面もよかったし、最後の合唱では歌詞も相まって涙が止まりませんでした。
映画のタイトルも、内容とぴったり合ういいタイトルだと思いました。
現在上映中のもう一つの坂元作品より遥かに好き
公開前は坂元さんか~珍しい組み合わせ3人組だな~~横浜流星忙しすぎない~~~くらいに思っていて、ずっと気になっていたものの「絶対観るゾ!」なモチベではなかった。
この日も別の作品を鑑賞予定だったが、まさかの満席で本作を鑑賞。
といいつつも、こちらもラスト一席しか空いていなかったのだ。
結論、大大大傑作に出逢えた。
恐らく10分に1回は号泣していた。
そんなに⁈って思う人もいるだろうけど、当方PIXERのリメンバーミーも大好きなので
「亡くなった人と今世が繋がっている系」ものに弱いのかもしれない(有識者の方、お勧め作品教えてください)
あんなに泣いたのに見終わったあとの幸せホルモン半端ない。
ゴジラストリートで貰ったポケットティッシュに大いに助けられた。
実際に生きていると孤独を感じる瞬間って結構あるから
どんなときも味方同士でいる三人を時折羨ましく思ったり
でも羨ましいとは口が裂けても言えない生涯を経験していて。
相手が自分のことどう想っているのかって、
実際伝わるのはほんの僅かなんだなと実感し、
少し安くなってしまうけど、男女のありがちな
「私はこんなに貴方の事が好きなのに、何でっ、、!> <」
でも実は相手も大きな愛情を持っていて
どう想っているか腹の内そのまま伝わればいいのにと願ったり
実際そうなったら何かが崩れるかもしれないという不安
正解がないことをわかっていても苦しい苦しさ
一人を除く皆の心の綺麗さがそのままハーモニーの美しさに直結していて
胸を打たれた
何度も記憶を消して何度も観たくなる大切な一作となりました
ps:小野花梨ちゃんうますぎ
つながらなくても伝わる思い
広瀬すず26歳、杉咲花27歳、清原果耶23歳。Z世代を代表する若手女優3人をキャスティングして、監督土井裕泰&脚本坂元裕二の『花束みたいな恋をした』コンビは、本作でどんな社会風刺を見せようとしたのだろうか。アメリカのさる大学教授に言わせるとこのZ世代、世の中と繋がることをとうの昔に諦めていて、仕事上のストレスやお悩み事を上司や先輩に一切相談することもなく、いっぱいいっぱいになると突然会社を辞めてしまう輩が大変多いのだとか。
ある事情があって、本作に登場する3人娘も血が“つながって”いないのになぜか古い家に同居していて、お互いの悩み事を自分たち同士で相談しあって解決している、Z世代特有の連帯感を共有している。その完全に閉じられた空間と時間は、3人娘にとっては大変都合良くできており、交通機関も全て只乗りOkで、腹が空けばスーパーで欲しいものを手にいれて調理することだってできる。大学で興味のある授業だけ受講したり、会社でOLの真似事をしたり、水族館のペンギン飼育係だって仮想体験?できちゃうのだ。
しかし、自己満ではあるけれどそれなりに楽しそうな3人の生活に変化があらわれる。三咲(すず)はおさなじみの典真(横浜流星)を、優花(花)は実のお母さん(西村尚美)を偶然街中で発見し、さくら(果耶)は3人同居の原因を作った男の社会復帰を週刊誌で知るのである。周囲の人間にその存在を無視され続け、本人たちも不本意ながら諦めていた“現実世界とのつながり”を渇望しはじめるのである。私は若干演出に無理があるなぁと思いながら鑑賞していたのだか、慣れない量子理論まで持ち出して説明しようとした脚本家に免じて、そこに突っ込むことは止めておこう。
3人のそれぞれの“つながり”物語の中で最も感涙ポイントの高いのは、なんといっても優花とその母親とのパートだろう。離れ離れになってから12年、母親はすでに再婚していて小さい娘までいたことを知り、優花は「自分のことなんかとっくに忘れちゃったのね」と大いに傷つくのである。小さい娘に嫉妬の眼差しを向ける杉咲花の目力はこの時ばかりはあの広瀬すずをもしのいでおり、身長153cmのちびっこ女優がホラームービーに十分耐えられることを証明していた。
そしてある事件が.....すっかり忘れ去られていたと思っていた自分のことをずっと覚えていてくれた母さん。こんなに早くに○んでしまうなら、生まれて来なければよかった、なんて一瞬でも思った私がバカだったわ。さくらの“つながる”夢はたたれちゃったけど、きっと許してくれるよね。結局私たち「飛ぶ」ことはできなかったけれど、とっても大事なことを見つけた気がするの。例え私たちの姿が見えなくても、歌声が耳に届かなくても、強く願う気持さえあればきっと誰かに“伝わる”ってこと。それってシナリオライターの仕事と一緒だよね、坂元さん。
女優の無駄遣い
坂元裕二脚本と今をときめく若手女優3人が出演というだけの知識で見ました。
坂元裕二には「花束みたいな恋をした」のイメージがあり、タイトルに「片思い」とあるんだから恋愛ものと思い込んで見たら、まるっきり裏切られました(笑)
とにかく、設定が奇天烈です。
そんな奇天烈な設定の時ほど、その世界観を視聴者がすんなり受け入れるためにはディテイルのリアルさが必要だと思うのですが、そのあたりが非常に甘い。
たとえば、幽霊で他の人には見えないし触れないはずなのに、雑踏で他の人に突き飛ばされて転んだりしてるのはおかしいですよね?
本来なら彼女たちのからだををすり抜けて歩いていくはずです。
また、誰の目にも見えないし存在すら分からない彼女たちが、仕事をしたり学校に行っているという設定も納得感に乏しかったです。
途中で挟まれるエピソードにしても、亀の話もよく分からず、ラジオ放送の話もわざわざ灯台まで行ったのに何も起こらず、では何のことやら。
唯一、西田さんの演技は素晴らしかったけど、それも加害者があんなことで死んじゃうってあまりにも安易です。
結局、加害者は大して反省もしておらず、西田さん演じる被害者の母親に詰め寄られたら逆上するというのでは、そこになんの救いもありません。
更に、横浜流星演じる同級生が過去をずっと引きずって生きているというのが、ストーリーのひとつの柱になっているのですが、これに関しても、この映画の説明だけでは必然性に乏しくてあまり共感できません。
結局、ラストに至るまで、西田さんも横浜流星も誰も彼女達の存在には一切気づくことなく、何も奇跡は起こることなくエンディングを迎えます。
確かに、ラストで横浜流星が広瀬すずの存在に気付くようなストーリー展開だとあまりにもベタかも知れませんが、そもそもがそんなに大した話でも無いので、いっその事ベタにまとめてくれた方がスッキリしたような。
総じて、この内容なら実写ではなくアニメで良かったのではないでしょうか?
少なくともこの若手女優3人も使ってこれでは勿体ないと言わざるを得ません。
同じく横浜流星も勿体ないですし。
無論恋愛映画ではなく、かと言ってファンタジーにもなり切れておらず、非常に中途半端な映画というのが感想です。
ファンタジーだけどリアル
ただ仲良し3人組がわちゃわちゃしてるわけじゃあない。
届かない想いを抱えながら世界を生きている。
ネタバレを観てなくて良かった。
はじめのやりすぎには理由があってそこから明らかになっていく。
坂元裕二の脚本は自分にはすごく合う。
悲しいだけでは終わらない、むしろ優しさのあるお話。
優しい人が多い世界でよかった。
映像がつくとさらにこんなに美しくなるのか。
映像も大げさすぎず、ツボだった。
主演3人には安定して良かったし、うるさくない演技にグッときた。
ファンタジーだけど、心があって共感できることがたくさん。
願いが叶わなくても想いは届いただろう。
死者と生者が繋がる瞬間。
私が生きるこの世界にもまた別の世界があるのかな。
残酷なことが起こってしまうこの世界だけれど、素敵な作品を作れる方々がいる世界がここにあることと、作品を観ることができて私は幸せ者である。
そんな気持ちにさせられた。
成長する事が、生きている「証」。
仲の良い三人娘のほのぼのとした青春物語かという始まり方である。違和感のある展開が続いた後に突然知らされる、「この子たちは死んでいる」という事実に驚かされる。人が死んでも別の世界で生きていてほしいという願いは、人類が始まってから続く普遍的なテーマである。しかしこの映画は一味違う。生きている者と同じ日常生活を送っている所が実にユニークである。普通にお腹もすくし、仕事をしたり勉強したりしている。家に帰れば三人でおしゃべりしたりテレビを見たりして規則正しい生活をしている。そして何よりも、成長していることが「生きている」証である(死んでいるけど)。初めは楽しそうな共同生活だなと思って見ているが、物語が進むにつれて段々切なくなってくる。
通り魔による集団殺人という設定は普通だが、これしかないという効果を生んでいる。幼くして命を絶たれた子供は、果たせなかった自分の人生への心残りと、親や親しかった人との突然の別れの悲しみは、想像を絶するものがあるだろう。三人一緒だったから力を合わせて、今の(幽霊としての)充実した生活が成り立っているというのは納得できる描き方だと思った。
三人からは現実の世界が見えており、その場に存在することもできるが、現実世界からは見えないし存在しないことになっている。この一方通行が「片思い世界」であり、映画の全体を通すテーマになっている。三人は現実世界に残したそれぞれの「片思い」を果たすべく奮闘するが、最後まで一方通行のままである。下手に現実世界と通じたりしないことがこの映画の潔い所であるとも言える。通じなくても相手もこちらを「片思い」していることが分かり、救いを感じることができる。
最後の「合唱」は記憶に残る名シーンになった。昔から聞いてきたような良い曲である。
大切な人を亡くしたら、死後の世界でこんな風にいてほしいという願望を実現した作品でした。
3人が魅力的 ずっと見守っていたい
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