劇場公開日 2025年4月4日

「是非「ネタバレする前に」鑑賞を!」片思い世界 ネコと映画と人生とさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0是非「ネタバレする前に」鑑賞を!

2025年4月11日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

私が本作を鑑賞する前に知っていた事は《脚本家と監督が『花束みたいな恋をした』を制作された二人》という事と《(ぼんやりと)広瀬すず・杉咲花・清原果耶の3人が共演している(らしい)》と言う2点のみで、[あらすじ]も[予告編]もノーチェックでした。

ただ漠然と「三人の女性の片思いを描いた恋愛映画なのかな?」くらいな感じで鑑賞に行ったのですが、良い意味で予想を裏切られました。

【ストーリー(脚本) & 演出】
『花束みたいな恋をした』では 主人公二人の「出会い〜交際前〜告白〜交際後〜同棲〜の数年間」の《リアルな日常》を描いていましたが、本作では打って変わって 主人公三人の《非現実的な非日常》を 絶妙な[空想的リアリティ]を用いる事によって、全体的にはファンタジーな作りでありながらも 上手く物語に説得力を持たせて描いていた様に感じました。

演出面においても、物語冒頭から暫くは[観客が「主人公達の行動に微妙な違和感を感じる」程よい加減]の演出が続き、また 主人公三人が[まだ子供だった12年前から ずっと一緒に住んでいる]という奇妙な状況も判明し、その後 物語の割と早い段階で《その状況になった理由と共に 冒頭から感じていた違和感の答えも明かされる》上手い演出であったと思います。

序盤以降の脚本や演出については書きませんが、作品全編を通しての巧みな脚本と演出のお陰で、久しぶりに「作品の世界と そこでの物語に 思いっきり浸れた」様な気がしました。
脚本評価★★★★★
演出評価★★★★★

【キャスティング(配役) & 演技】
[相良美咲/広瀬すず]
[片石優花/杉咲花]
[阿澄さくら/清原果耶]
今や 押しも押されもせぬ《実力派》の三人。演技力には何の心配もなく安心して鑑賞出来る 何とも豪華なトリプル主演でした。

[高杉典真/横浜流星]
映画に出演し始めた頃と比べると 年々飛躍的に演技力を高め、近年では数々の映画作品に主演する程の横浜流星さん。
良い意味で「存在感を主張し過ぎない演技」と 良い意味で「没個性的な人物描写」で、高杉典真という人物を演じていたと思います。

[その他 出演者に関して]
本作は『役の名前のある方・役の名前の無い方』『台詞のある方・台詞の無い方』に関係無く、出演しているすべての方への「演技指導や動きの指示が 上手く為されているな」と感心しました。下手な動きをしている人が殆ど居なかった様に感じました。
配役評価★★★★★
演技評価★★★★★

【映像 & 音楽】
まず映像に関しての感想としては、『撮影の構図』『カメラワーク』『ロケーション』『ライティング』『セットや小道具等の美術』『衣装』など、[観客の視覚に関わる全ての要素]が高いレベルで纏まっていたと思います。

また音楽に関しても、『メロディ』『サウンド(使用する楽器を選択するセンス)』も素敵でしたが、劇中でBGMが挿入されるタイミングも「曲が印象に残る」非常に良いタイミングであったと感じました。
映像評価★★★★★
音楽評価★★★★★

【総合評価】
久しぶりに『映画を観終わった時』に、「愛おしい存在を より愛おしく思い」「大切な存在を より大切に感じる」気持ちになれる素敵な作品に出会えたと思いました。
勿論《エンターテイメントとしての映画》としても 多くの方に楽しんで貰える作品であると思います。

本作なら「フルプライス(通常料金)で鑑賞しても損はない」と思います。半信半疑の方は「レイトショーやサービスデイの料金で試しに鑑賞してみては?」如何でしょう。
個人的には《暫定的ながら 本作が現時点での『今年1番』の作品》なので、客観的に見ても 主観的に判断しても《★5評価》で良いと考えます。
総合評価★★★★★

【補足】
エンドロール後にシーンは無いので すぐに離席しても問題は無いのですが、ストーリーが終わった時に「素敵な作品だったな」と感じた方は、エンドロールの音楽を聴きながら 余韻に浸るのも良いかと思います。

【ささやかな考察】
軽い考察なので「ネタバレにはならないと思う」のですが、劇中で『5人組のストリートバンド(moon riders)』が登場するのですが、物語のラスト直前に登場した際の 彼らの挙動を見て考えたのは、「もしかして彼らも…」と言う事です。

私が言う「もしかして彼等も…」の意味は 本作を最後まで鑑賞して頂いた方には分かると思いますので、これから鑑賞される方は ストリートバンドのメンバーの挙動にも注目してみて下さいね♪

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