劇場公開日 2025年4月4日

「これは。。。」片思い世界 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5これは。。。

2025年4月6日
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鑑賞方法:映画館

いつ面白くなるのかと思ったら遂に最後の合唱がはじまっていた。

『ファーストキス』同様、劇中のSF設定の「え?」というところが解消されないまま突き進むのでちょっと置いていかれる。スーパーカミオカンデとか素粒子とか霊界通信ラジオみたいなのを並べて、今起こっている世界を説得しようとしているのだが、人にぶつかって倒れるけれども車は通り抜けるし、物は動かせるのか動かせないのかわからないし、また何ができて何ができないのかの説明芝居をスーパー女優3人がわちゃわちゃ繰り広げているうちに時間は進むのでもったいない。

そして物語の駆動部分のとある事件。同じモチーフを是枝監督がやったらこの辺はいやらしいくらいに深掘り設定してくるだろうけど、そこが割と大雑把な泣かせと大雑把なサスペンスにしかなってなくて、言ってみれば突っ込みどころ満載の描写が連続してゆくためなかなか心は動かされない。特に西田尚美と横浜流星パート。もちろん芝居が、というより設定というか段取りというか、要は演出が。。

それと、正直この設定でなぜ犠牲者を美人3人にしたのか。姉妹でもなくたまたま美人に成長しちゃったのか。横浜流星に言い寄る女性が小野花梨なのは何かのバランスなのか。更に広瀬すずは腹が減ってひとりぼっちとかの設定の割には制服ごとお金持ち学校風というか、俯瞰でくるくる回るところを見ていると、文化系男子、文化系おっさんの思い描く少女コミック趣味の世界に見えてしまう。

自分は今のところ坂元裕二のファンタジーとは相性が悪い。

ONI