「惜しいかな。現世に漂う3人の片思い過ぎる世界!」片思い世界 The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
惜しいかな。現世に漂う3人の片思い過ぎる世界!
もう寝てる ウグイスくるまる サクラ布団
暖かいと思うんだがな、寒いのかな?
あんまりウグイス鳴いて無くて、サクラ満開はまだ遠い感じ。
天気も良くて郊外の山や公園へ出かけている人が多いのか
劇場の人は少なめ。
今日は「片思い世界」を見ましたよ。
かなり前からチラシに予告に、目が肥えてましたが
色々あってお披露目が今日となった次第。
所感から言うと、狙いすぎた展開脚本が否めません。
無理矢理感がありますね。
まるで生きてるような死者の振る舞いそして想い。
コレをベ-スで語っていき
残された人の心と、死者の思いを重ねた感情を
引出したかったのであろうと思いますが。
ちょっと この感情波の作り演出に抵抗を感じました。
流れ的に 所々惜しい感じが致しました。
監督:土井裕泰氏
脚本:坂元裕二氏
------MC-----
相良美咲(姉妹の長女的役 働いてる) 役:広瀬すずさん
片石優花(姉妹の真ん中 大学生的) 役:杉咲花さん
阿澄さくら(姉妹の末っ子的 水族館で働く) 役:清原果耶さん
高杉典真 (ピアノ担当)役:横浜流星さん
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以降、※ネタ含み直書き
今 絶好調の坂元さん脚本と、土井監督なのですが
ビジュアル的なイメ-ジは凄く良かったと思います。
生きてる人の視点と、彼女らからの視点のイメ-ジ切替えですね。
しかし 流れていく感情の作りが無理矢理な所を随所に感じました。
そこが惜しい所。
(思った点)
・具体的に言うと、更生しムショから出た犯人と 優花の母との対峙でしょうか。
何故今? どうしてここで?
気持ちは凄く分かるのですが、凶器の持ち出しが やはりダメと感じます。
ここでの揉め方と 追いかけ、そして車で衝突。
全部読めてました。300%位の自信で思った通りでした。
主点なので今一度、この流れは再考すべきだったと感じましたです。
・母のポケットから ハンカチに包まれたビスケット。
それは亡くした娘がきっと好むであろう 月の形であった事。
母が決して忘れず居ることを示す。
ここの展開は良かったと思います。
・もどかしい更生した犯人。
全く反省していないが社会に戻されてきたヤツ。
ここの母の 相手を許す言葉は良いのだが、何故したかの動機への問いが
全編通して何も明かされておらず ここは頂けないかなと感じますね。
存在の意味が曖昧。 もっと背景設定を入れるべきだと感じます。
・美咲と典真の抱き合う場面。
ピアノのある場所で彼女のノ-ト(創作劇を読んで)
~ずっとこうして居たかった~って抱き合う場面。
多分メインの感動波を起こそうと思われたようですが、
私的には流れがクドすぎて全く起きなかったですね。不発です。
本作は彼女たちの感情をもっと魅せなきゃいけないのに
色々と主にセリフで語りすぎててそこが 折角彼女らを使ったのに
誠に惜しい点だと思いました。
(話展開)
児童合唱コンク-ル練習場?、そこにやって来た殺人鬼が
児童等を殺害した事件が発生。
(この犯人がここに来た存在理由と、なぜこんな事をしたのか動機不明にて、そこが本作の失敗だと私は感じてます)
何人かが犠牲に。やがてこの事件は人々から忘れられてゆく~
十数年後・・・・
とある街に繰り出している彼女たち3人。
見た目は普通の20歳代程の女性3人。でも秘密が・・・
実は事件被害者の3人。(実はゴ-スト)
一緒に素敵な家に暮らしてて、学校に職場に来てる。
・いつも乗るバス停で見掛けたクセ毛の男が気になる。
彼はあのピアノの高杉典真くんであった事に気づく相良美咲。
・片石優花は花屋で働く母を見つけるが、母は再婚していて新しい子供も居た。
自分の存在を忘れられたと悟る彼女。そして同時にこの子供を少し妬む。
・阿澄さくらは水族館で働く。不真面目に働く仲間に気をもむ。
やがて事件を起こした犯人が更生して社会に戻ってくる事を知る3人。
彼に会いに行くのだが・・・・
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メイン役の3人。このキャスティングは良かったですね。
実は姉妹ではないのですが、本当の仲の良い姉妹のような間柄は
素敵な印象を受けました。
ラジオの情報でゴ-スト存在 ⇒ 実世界へ戻れる話を信じる彼女たち。
美しい海辺と、灯台の背景感は素晴らしい。
未来を信じて 3人が大きく ジャンプ ~
今作の 全てだったと思いますね。
ご興味ある方は
劇場へどうぞ!!