「人は人を裁く必要があるのか。」法廷遊戯 のりたまちびさんの映画レビュー(感想・評価)
人は人を裁く必要があるのか。
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普段なら、観に行かないタイプの映画だけど、レビューが熱いので心が動き、出かけました。
ロースクールの学生が法廷ごっこしてて事件が起こる…的な、わっちゃわちゃした映画ではなく、想像以上に切ない作品。
人間の認知の仕方って、その人の特性や経験、知性によるので、その掛け違いが悲劇をうむ過程を観るのは、辛い。
人は失敗から学ぶ生き物なので、間違いを指摘してくれる人との出会いは、人生のターニングポイントなんだけどね。
親の立場から言えば、我が子に自殺した自分の第一発見者にならないように配慮すべきだけど、そうできないくらい父親はメンタル追い詰められていたんだろうな。
そこまで行く前に、心理面の専門家に相談に行けたらよかったね。
被害者が加害者への報復について、話し合う場面がある。
ハンムラビ法典の復讐法は、一定の説得力があると思う。
けれど、それをすると現代社会では今度は被害者だった者が罰せられるというリスクを負う。
加害者と同レベルに落ちるというのも、イヤだしね。
因果応報という法則を信じて神に委ねるのが、ベストな報復と私は考える。
永瀬廉君、以前推し出演のため観た「新信長公記」で初めて出あい、「へえ、こんな普通っぽい子が主演なんだ」と驚いた。
コメディタッチの群像劇で、大コケだったけど、彼の良さが活かされてなかったのねと今回で思った。
キラキラより、哀愁が似合う俳優さんで、20年後が楽しみ。
彼が出演する作品をまた観てみたいなと思った。
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