「面白いはずだがあまり響かなかった」法廷遊戯 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
面白いはずだがあまり響かなかった
ミステリーのドラマや映画を観るときに、設定とか話の流れではなく、キャストの格とか制作上の都合から先の展開を予測する友人がいる。あの俳優はあまり有名ではないから犯人ではないとか、もっと話題性のある俳優を犯人にするはずだ!ってやつ。
そんな見方をするわけではないのだが、本作ではロースクールに通う学生の中で名前を知っている俳優が本当に少なかった。そうなると自ずとあの人かあの人かあの人って感じになる。犯人探しという意味での楽しみはない。実はこうだったんです!みたいな最後の展開も、その前の段階でこのままでは終わらないよなー、インパクトが足りないもの、なんて考えてしまったから驚きは少ない。冤罪が生み出される流れも今ひとつピンとこない。目撃証人がいるのにそうなる?と訝ってしまった。完全に見方を誤った。もっと何も考えずに受け入れるべきだった。
だからそれなりに面白かったとは思うんだけど、満足度はあまり高くない。杉咲花は相変わらず凄みのある演技でよかったのに。ちなみに柄本明が大学教授も年齢的にそろそろ無理がある気がする。他の俳優でいいじゃないかと思ってしまう。あと、エンディングテーマも薄っぺらい感じで今ひとつだなーと思っていたら、やはりキンプリでしたかという感じ。永瀬くんの演技は良かった(特に昔のシーン)だけにもったいない。これから、もっと普通の俳優扱いしてもらえるといいな。
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