「余韻凄まじく何回も観たくなる。私にとって一番の作品。」法廷遊戯 えがおさんの映画レビュー(感想・評価)
余韻凄まじく何回も観たくなる。私にとって一番の作品。
自分は重たい話は苦手なのですが、評判がかなり良かったのと俳優陣が好きな方ばかりだったので鑑賞しました。そんな苦手意識から入った私でも話が4転5転し、次の展開がわからなくてずっとドキドキし、最後まで飽きる場面は一瞬たりともありませんでした。
皆さんの演技力はもちろんなのですが、その中で見劣りするどころか同等の演技力を発揮されていた主演の永瀬廉くんに驚かされました。永瀬廉くんの表情と目、息づかい。北村拓海くんのさりげない仕草や間の取り方、杉咲花さんの迫力。全員が演技派です!またカメラワークや構成、音楽も目が行き夢中のまま95分経ちます。
1回目鑑賞直後からドキドキとした余韻が収まらず、すぐにまた観たい衝動に駆られて我慢できず2日後に2回目、4日後に3回目と観に行き、行けば行くほど胸にくるものがあり、4回目辺りが一番涙が溢れました。
おすすめはパンフレットを読むこと。私は2回目鑑賞後に読み、また深く鑑賞することができました。見応え十分!かなりかなり面白かった! 最後に「愛し生きること」の歌が場内に響き渡り染みて余韻凄まじくかなり浸れます...。皆に観てほしい!私は最終的に劇場へ8回観に行きました。
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結城薫は最初は憎しみの心を持って法学部に入学したと思います。だから無辜ゲームをしかけて清義の反応を見ようとしたのかな。ここは私もあいまいですが、その後清義に近づいて接していくうちに仲良くなり、ほんとは清義はいいやつなんだと気づいた。
無辜ゲームから2年経ってから起こった事件。その2年の間に薫は大学に残って同害報復の論文を1年で8本書き、清義を許そうとした、許そうとする方法を考えていた。そのために必要な2年。清義は薫の幻に
「なぜ検察官にでもなんにでもなれたのに大学に残ったんだ?」
と問いてますが、それは清義、あなたを許すためだよ!と切ない気持ちになりました。一つ一つのセリフにも深い意味がある映画だと思います。