「それぞれの正義」法廷遊戯 んさんの映画レビュー(感想・評価)
それぞれの正義
原作未読。
予告動画の段階でテンポ良いややコミカルな映画か?と思ったが、想像と違った。
最初から最後までたんたんと謎が明かされていく緊迫感あるミステリーと深い愛の物語。
“ 正義とは… ”物語の余白が思考をめぐり、この問いがずんっと胸にのしかかる。その重みを軽くするように、善も悪も包みこむ切なくもあたたかな主題歌。このフルセットでこの物語は完結したように思える。是非エンドロールまで劇場で観てほしい。
余談だがYouTubeでもフル音源が楽しめる。
個人的にはガリレオシリーズのシリアスとコミカルさのテンポが好みだが、法廷遊戯はただのどシリアスとは違う独特の空気感が面白かった。
法廷ものは正直眠くなることが多いが飽きがこない場面転換と散りばめられた伏線を美しくたんたんと回収しており、説明ったらしいセリフが少ない変わりに情感を訴える演技に魅了され、あっという間の1時間37分だった。
特に杉咲花の演技は圧巻。彼女の空気に飲まれず演じきった永瀬廉と一人異様な空気を纏い謎を隠した北村匠海…メインキャスト3人の演技力に今後も期待する。
結末を知ってからのおかわり鑑賞すると私は面白みが増した。あと、帰りに原作を購入してしまった。良作。
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