劇場公開日 2023年11月10日

「観る視点によって感じ方も変わる映画」法廷遊戯 空豆さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0観る視点によって感じ方も変わる映画

2023年11月11日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

原作が好きで観に行きました。法律用語が並び登場人物の感情はあまり描かれておらず淡々と進んでいく原作をどう映像化するのか?
…なるほど!すごい!
原作では読み進めるのがしんどかった前半部分を演出でかなり迫力あるものにしていて面白かった。主演の永瀬廉君の声がいい。物語を作れる声質だなと思った。
原作で好きだったエピソードなどが結構削られていて、その代わり清義、馨、美鈴3人の過去や関係性が丁寧に描かれていた。
それもあって原作は読んだあとかなり気持ちが沈む結末だけど、映画は3人の生き様や絆を考えさせられて涙が出てきた。
特に美鈴の接見室での壊れ方はすごかった。
自分をボロボロにした大人達への怒り、過去の暗い過去を共にした清義への想いがめちゃくちゃ伝わってきた。
過去の事がなければこの3人は共に切磋琢磨して希望ある法律家として輝いていたんだろうなと。それだけお互い信頼しあっていたからこその結末だったのだなと。それがまた切ない。
しかし最後の清義の言葉とエンドロールの主題歌に心を救われるような終わり方でそれもまた泣けてきた。優しい気持ちに包まれます。
正義とは何か?これはやっぱり原作も映画も永遠のテーマだなと考えさせられました。
素晴らしい映画でした。

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空豆