「おっさん臭のするおっさんが喜ぶ映画」ハマのドン Jaxさんの映画レビュー(感想・評価)
おっさん臭のするおっさんが喜ぶ映画
初日舞台挨拶にて鑑賞。さして目新しい情報もなく、映画と同様藤木氏を持ち上げる内容だった。事前に試写の感想で流れていたとおり、殆どは藤木氏のプロパガンダなのでそこは正直、あまり観るに値しないが、NY在住のカジノ設計者である村尾氏が「カジノはできるだけ現地に留まらせてお金を落とさせる仕組みだ。地元企業に還元なんてされない」と説明しているくだりは全国民に聞かせたい。いやむしろ大阪市民にだろうか。
「政府、権力に立ち向かった」と格好良いあおりがついているが、そういう藤木氏もかなりの権力者である。管とカジノ問題でいえば対立しているとはいえ長い付き合いであるし、親の代から(足抜けしているとはいえ)ヤクザ者とのつながりもある。
劇中で藤木氏は何度もギャンブル依存を問題視しているが、それが本当なら「日本は山ほどパチンコがあるが、何故今更カジノを問題視するのか」という海外のカジノ経営者の言葉はある意味で正しい。パチンコは放置でカジノはだめというのは筋が通らない。まして藤木氏は本人がのハーバーリゾート協会につしてスポーツ賭博を推進している。パンフレットにある藤木氏の「ハマを青い目に渡すわけにはいかん」という発言通り、ただ外資を退けたかっただけではないだろうか。(そもそも「青い目」という表現が問題なのは言うまでもないが…)
劇中で藤木氏を「これこそが正しい保守」が礼賛されているが、いかにも日本の保守らしく(?)全体的に中高年男性ばかりの画が目立つ。女性は前市長とカジノ誘致反対のデモに参加する女性程度だ。横浜、いや日本は中高年男性ばかりで構成される町だっただろうか?酸いも甘いも使い分けるが筋は通すとヤクザ映画が好きな昭和のおっさんが喜ぶプロパガンダ映画だ。
ハマドンは最初は賛成していましたが、途中で自分が利権にありつけないと知った途端、感情的になり、ギャンブル依存という体のいい言葉をスローガンを掲げて反対に回ったと地元の運ちゃんに聞きました。
まぁ、カジノに関しては海外に金吸い取られたり、治安問題とかありますが、おこぼれでインバウンドもあるので、どっちを取るかですね。