アラーニェの虫籠 リファイン版のレビュー・感想・評価
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心霊蟲の呪い
アラーニェは「蜘蛛」を意味するラテン語、タイトルの意味は主人公が棲む虫に呪われた高層マンションを虫篭に例えたのでしょう。
女子大生りんは、不動産屋に騙されて郊外の怪しげな集合住宅に引っ越したが、そこは不可解な心霊現象が目撃され、最近では女子高生の変死体が発見されるなど、いわくつきの場所。ある夜、救急車で搬送される老婆の腕から大きな虫が飛び出るのを見たりんは、虫のことを調べるうちに民俗学者の時世と出会います。
彼は、「昔から虫の知らせ、虫の居所が悪い、腹の虫が治まらないなど感情表現に虫が使われるが、それは昔の人が人間の体内には虫が棲んでいると考えていたからだそうで学者はその虫を心霊蟲と名付けたそうだ、稀にその蟲を見た者には災いが降りかかるとも言い伝えられていた」と語ります。
りんは心霊蟲の呪いに怯えながらも、怪異の正体を探っていきますが、虫どころか猟奇殺人の犯人は昔、軍が実験していた生物兵器とか謎は深まるばかり、映画はそんな怪奇現象のこま切れが秩序なくバラバラと続きます、高所から何度も落とされても死なないし、りんは不死身なのかしら。アニメーション作家の坂本サクが、監督・原作・脚本・アニメーション制作・音楽の五役を務めて製作した独り相撲の様なものですから難解極まり無いですね、本作はリファイン版で60カ所以上のカットを修正したらしいですがそれでも分かり難さは未解消、アニメだけど血生臭いから子供向けではないでしょうね、意図不明の悪夢の連続、難解、虫ホラーでした。
リファイン版で良かった
リファイン版で良かった。
70分の映画なのにめっちゃ長く感じた。
なんか短い話なのに色々詰め込みすぎているのに、全てが説明不足で
なんだかカラオケの映像見ている感じだった。要するに雰囲気だけ。
日本軍の人体実験、謎の巨大昆虫、心霊的な何かと、サイコパスのお母さん、
そして主人公の唐突な超能力の覚醒。流石にやりたいこと入れすぎな上にどれも捻りがないし。
どうでもいいシーンが長いくせに重要な説明はカット。
想像してくださいと言わんばかりだが、その前に自分の演出センスを疑と言いたい。
そして絵が流石に酷い。動かないし、カクカクしてるし、デッサン酷いし、、、、なのに目だけにこだわりを持っているみたいだが、そんなとこより他に時間かけるとこあるだろう?
正面がやたらと多いのはなんでだろう?
背景が妙にリアルだったりして、キャラとの落差が大きい。
どうやら何もかも一人でやってるとか、、それはすごいけど、
それはそれ。映画の評価には影響はないな。逆を言えばスタッフを入れれば
もっとクオリティ上がったのになあと思うだけ。
タイトルなし(ネタバレ)
3Dじゃないけど、フルCGだと思う。瞳がリアル過ぎて、鎌倉時代以降の運慶等の仏像の玉眼のようだ。
昆虫を気味の悪い物と重ねる事は分からなくもないが、昔から使い古された手法だと思う。王蟲に怒られる。
40年前に起こった事件と言っているが、
1984年の事。先程見た『ウィアザ・ワールド』の時代。僕にとってはそんな昔じゃないのだが。
『かしげ病』と昭和13年とロボトミーではちょっと時代錯誤が甚だしい。
触手の化け物の成人向けアニメとかが流行った時期があったが、40年前位じゃないかなぁ?
似たようなキャラクターが登場するJUNK HEADと言うアニメがあるが、同じ様に一人で作ったストップモーションアニメだが、作業工程の成果を省いても、JUNK HEADの方がセンスがある。
その嘘に近い
1人で制作したアニメ映画、どれだけの時間がかかったのか、考えると頭がいっぱいになってしまいます。元のアラーニェの虫籠の公開当時、存在自体は知っていましたが、近くで上映していなかったのもあり観れなかったので、今回の併映にて初鑑賞になります。
ここ最近の日本のアニメには少なかったオカルトがメインの作品で、そこに昆虫なども加わってきます。巨大集合住宅を速攻で契約してしまった女子大生が怪奇現象に襲われる物語です。
全体的に不穏な雰囲気が漂っており、常に何かしら起こるんじゃないかという不安がありますし、しっかりと驚かせるところは驚かせてくれます。ジャンプスケアはそこまで強くないので、不意な驚きは無いと思います。
巨大集合住宅が真の怪物なのかなと心の中で解釈しました。あの建物があるから虫は湧き出るし、怪奇現象で死者が多く出るし、主人公も悪夢のような時間を過ごしていますし、この後のアムリタを観てからも、やはり巨大集合住宅こそこの2作の元凶なんだろうなと思いました。
自分の読解力が足りないのもあって、難しいなと思う部分が多くありました。尺が70分強とは思えないほど中身は詰め込まれていたなとも思います。
アニメーションのクオリティはどうしても少し見劣りするところがありますが、個人制作で1から10までキャラを動かして、キャラデザもやって、構図も全部作って…こればかりは努力と功績を全力で讃えたいと思います。グロテスクな部分はしっかりと表現されていましたし、虫のデザインはとても好みだったので、坂本監督の手腕は相当なものだと思います。なんの昆虫だったかパッと分かりませんでしたが、灰色のう○こが飛んでるなーとほくそ笑んでいました。
主人公の声を花澤香菜さんが魂ぶつけて演じられており、普段の可愛らしい声から死の淵を見たかのような絶叫や悲哀に満ちた細い声、今まで観てきた花澤さんの出演作品の中でもトップクラスだったなぁと思います。
挑戦的な1作、アムリタの饗宴含め存分に震わされました。是非今後も追いかけていきたい監督です。
鑑賞日 6/1
鑑賞時間 15:55〜18:05(アムリタの饗宴と同時上映)
座席 D-4
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