ブルックリンでオペラをのレビュー・感想・評価
全69件中、1~20件目を表示
人の縁とは摩訶不思議
アンハサウェイ扮する精神科医パトリシアはなかなか曲が書けなくなった作曲家の夫を気づかっていた。
パッと見、似合わない夫婦に感じたな。昼間っからバーで知り合った女性と浮気したりしてさ。しかし実話を曲に結びつけるとは作曲家もおぞましいね。それをまた当事者が見るんだからたまったもんじゃないね。家族もいて逃げることが出来ないんだもんな。心臓バクバクだろうね。何が芸術なのか何なのか分からなくなってきたよ。16歳の娘をはめる義父も信じられないしさ。全体的に何が尊いかといった観念が狂ってるんじゃないかな。主役だけ置き去りで、人の縁とは摩訶不思議といった展開だったね。
遊び心と芸術性を併せ持つ快作‼️
体験しないと発想の浮かばない作曲家。
精神科医なのに、自分の悩みを自らは解決できない精神科医。
現代オペラの作曲家をピーター・ディンクレイジが、
彼の妻の精神科医をアン・ハサウェイが演じています。
そして作曲家にインスピーションを与える《女神=ミューズ》を
マリサ・トメイが演じました。
そして更に映画は、もう一つの事件、
【ロミオとジュリエット】のようなサブストーリーが、
アクセントになっています。
【ロミオ役】はハサウェイの連れ子のジュリアン・・・18歳です。
【ジュリエット役】は、テレザ。
セレブ夫婦(ディンクレイジとハサウェイ)の家のお掃除や家事を手伝う
マグダレナ(ヨアンナ・クーリグ)の連れ子のテレザはまだ16歳。
このテレザの年齢が大問題を引き起こすのです。
そしてもう1人の登場人物はマグダレナの夫。
法廷速記者をするトレイ(ブライアン・ダーシー・ジェイムズ)
マグダレナがジュリアンのベッドの下から、
テレザのヌードのポロライド写真を発見します。
まだまだ子供だと思っていた娘のヌードにショックを受けたマグダレナは
事もあろうに、夫のクレイに見せてしまったのです。
クレイは激怒して、淫行でジュリアンを訴えると息撒きます。
そんなことをされてジュリアンが検挙されたら、大変なダメージを
ジュリアンは受けてしまいます。
(なんともマグダレナは男運の悪い女性なのです)
それで思いついたのが、
ジュリアンとテレザが結婚してしまうこと。
この案も、ニューヨーク州の法律では結婚可能な年齢が18歳に
引き上げられているのです。
それでは、他の州はどうでしょう?
それで候補に上がったのは、
《デラウエア州》へカテリーナ号で海路を行くとに・・・。
まぁ、まだまだ面白いことがたくさんあるのですが・・・。
見所はスティーブ(ディンクレイジ)の作曲する
【現代オペラのステージ】
装置が素晴らしいし、ソプラノ歌手のアリアが超絶美しい。
そしてストーリーは作曲家スティーブの実体験。
カテリーナ(マリサ・トメイ)とのゆきずりのバーでの出会い、
そして一夜を明かした体験がほぼ同じストーリーで歌詞に
反映されるのです。
カテリーナは恋愛依存症の船長。
(20人乗りくらいの曳き船のオーナーで船長)
ボロ船に見えますが、インテリアもおしゃれで、居心地いい仲間が
寛げる空間です。
潔癖症で、片付け魔で、奉仕とで空虚な心を持て余す妻のカテリーナ
との虚しい仮面夫婦生活。
スティーブは、新しい生活に舵を切るのです。
この映画は《真実の愛》とか《永遠の愛》を大袈裟に描かない。
その時、その時の愛のあり方、
多様性ある考え方、生き方を提案していると思います。
心の片隅に残って、ふと思い出し笑いをしたくなる、
そんな映画です。
(それにしても、道化役に徹したようなアン・ハサウェイ)
ディンクレイジ、マリサ・トメイ、アン・ハサウェイ。
good jobでした。
そしてオペラは「アイーダ」「トスカ」「ドン・ジョヴァンニ」
などの古典しか見ていないので、現代アートのような前衛オペラは
とても新鮮でした。
終盤に軸が見え
妻で精神科医のパトリシアと息子ジュリアンと暮らす、オペラ作曲家のスティーブン。しかし、曲が書けないスランプになっていた。そんな時、タグボート船長のカトリーナと出会う。一方ジュリアンはテレザと交際しているが、彼女の父はそれを反対し訴訟を起こそうとする。
カウンセラー、オペラ作曲家、タグボート船長、法廷速記人、シスター、と自分にとって全然なじみのないこと仕事ばかり。当初は、少し物語に入り込みにくい感じがありました。しかしアン・ハサウェイは存分にきれいだし、終盤に物語の軸が見えてからが良かった。オペラの最後のカット、アン・ハサウエイが笑えます。牧師制度は、そんなんでいいんだ。
原題は地味、邦題はがんばったけど、ずれてるな。
邦題がしっくりこない
コンポーザー
easy come, easy go...
2024年公開、アメリカ映画。
原題は、『She came to me.』
Sheが指す女性は、、、、
監督・脚本・プロデューサー:レベッカ・ミラー
※彼女はアーサー・ミラーの娘であり、小説家でもあるらしい。多才な人。
主な配役
【潔癖症のパトリシア】:アン・ハサウェイ。
【スランプの作曲家スティーブン】:ピーター・ディンクレイジ
【ヤバい女船長カトリーヌ】:マリサ・トメイ
このほか、パトリシア・アークエットの娘であるハーロウ・ジェーンが、恋する16歳の娘を演じる。
1.音楽(オペラ)がとても良い
本作用に書き下ろしたのかまでは知らないが、なかなか良かった。
2.キャストの個性を活かしきっていた
パトリシア(アン・ハサウェイ)
スティーブン(ピーター・ディンクレイジ)
カトリーヌ(マリサ・トメイ)
3人のキャラクターを見事に作品に溶け込ませることに成功していた。
3.やや現実離れしたストーリー
パワハラ親父を除き、みんな根は良い人なんだろうが何かヘン(笑)。
簡単に浮気して、
簡単に好きになって、
簡単にあきらめたり。
アメリカだから?
現代だから?
easy come, easy go...
昨夜、『The Son 息子』というヘビーな作品を観たばかりなので、
あまりのトーンの高低差に、
「耳がキーンってなった」
ゆえに、☆2.0
アン・ハサウェイの夫というフラットな役
スランプで曲が書けなくなっていたオペラ作曲家が、恋愛体質のストーカー的女性に魅入られる事で転機を迎えるという軽やかなラブコメ。
う~む。「ねばならない」と言う道徳や法の軛から解き放たれて好きな人を好きになり、好きな事をやろうというテーマなのだろうが、話を広げた末のバタバタしたまとめ方が気になり、これで「めでたしめでたし」にしてしまっていいのかなのモヤモヤが残りました。でも、アン・ハサウェイはやっぱり魅力的だなぁ。
そして、これは言わずもがなの事なのでしょうが。これまで悪の頭目やシラノ・ド・ベルジュラックと言った、身長132cmの彼の身体性と無関係とは思えぬ癖の強い役ばかりだった(それこそが僕の偏見なのかも知れませんが)ピーター・ディンクレイジが、アン・ハサウェイの夫というフラットな役だったことに何だかホッとしました。もっともっと役幅を広げて欲しい。
それぞれにたどり着く先
それほど期待してなかったのが良かったのかもだけど、
観て良かったーー❣️
想像よりも深いメッセージの含まれた作品でした
超潔癖症の精神科医パトリシア
その夫、オペラ作曲家のスティーブン
タグボートの女船長カトリーナ
いい歳の登場人物それぞれが
ある予期せぬ出来事をきっかけに、
心かき乱され、心暴れ、
傷つきながらもやがてたどり着く、
真実の愛
自分らしい生き方
なんかツボってしまい、泣いた!
個人的には、マリサ・トメイがどすっぴんで演じた、恋愛依存症で情に厚いけどイタいカトリーナが自分と少し被り(笑)
いつもの【またやっちまった】ことが、まさかの結末には驚いたし、でもラストの彼女の表情見たら、あぁ、良かったと。
みんな、行くべき場所があるのですね。
そこにたどり着けた人は幸せ。
なんとも変な感じ…
ちょっと懐かしい雰囲気のオシャレコメディ
こういうテイストのコメディ懐かしい。
オペラの作曲家と精神科医の夫婦、という組み合わせだけですでに設定が特殊。こういう作品はストーリー展開に現実性を求めて見るのではなく、誰もが何かしら若干病的な資質を持つキャラクター達のお話を、ただ愉しめばよいかと。個人的には、現代設定の新作オペラが生みだされ、カジュアルにオペラを楽しむNYのカルチャーに感心。まあ、納得行くことばかりではないが、二人の女優の振り切った演技を楽しめるコメディ作品でした。
キレイな
マリサ·トメイ🤩
密航開始よ!
曲作りに悩むオペラ作曲家が、朝のバーで出会った恋愛依存症の船乗りと出会い、妻や子どもたちを巻き込んだ騒動になる物語。
コメディ作品とのことだが、あまり狙っているようなシーンはなく、思いの外シリアスな展開が多めかも。
序盤は人見知りなスティーブンが愛おしいですね。一生懸命バーテンと会話するも…こうなる気持ちはわかります(笑)そしてカトリーヌと出逢うが…
…スティーブ達の物語というより息子達の恋愛劇がメイン⁉
そんなこんなで、実子じゃなかったりする中でもそれぞれ子を思う気持ちがよく表れているし、まだ16の娘だものねぇ。。
やり方は絶対良くないが、テレザに対する気持ちは理解できなくもないかな。まぁワタクシ自身こんな恋愛してきた質ではないからかもしれませんが(涙)
また印象深かったのが、迷える二人に対するスティーブンの案。実の親じゃなく、少し違う立場だからこそ、ジュリアンの幸せの為にこの思い切った考えができたのかなぁ、なんて思ったり。
お気に入りキャラは船員の太っちょおばさんかな。出番は多くないが、こんな風に思ってくれる人がいるなんてカトリーヌは幸せですね。
船で歌うシーンは最高でした。
話の主軸が分かりづらかったり、結局コレで解決なの?と思ったし、マグダレナの急な掌返しにも戸惑ったが、陽のあたる場所で生きていこうと、私も勇気を貰えた作品だった。
…因みに、オペラのクライマックスが逆なのは何故なのだろう。
映画の内容ではありませんが、聞いてください。
単なるラブコメではございません
結局、人生には刺激が無いと
これすっごい映画だな笑笑
オシャレなパッケージによらず、かなり奇天烈😁
邦題の「ブルックリンでオペラを」はビックリするほど的外れ。タイトルからのギャップで楽しめたところもあるけど、「それでもやってくる」とか「愛に来て」とか原題を活かしたタイトルの方が良かったんじゃないのかな?
まあそれはいいとして、主要キャストであるアン・ハサウェイ、ピーター・ディンクレイジ、マリサ・トメイのそれぞれの良さがすっごく詰まっていて、一癖も二癖もあるストーリーながらに、3人の見事な演技にひたすら魅せられる作品だった。
自分のことばかりのエゴイストな主人公たちが、どうしてか憎めない。恐らくその理由は、誰もが抱えている身勝手な心を、彼らはきっぱりと表に出しているからなのだと思う。いくら家族と言えど、他人の人生を踏み荒らしてまで自分を押し通すのは最低だし、そんなのは人間のやることじゃないけど、猪突猛進の心で生き、守るのではなく背中を押してくれる人のそばにいるのはめちゃくちゃ大事なことなのかも。三者三様、自分のやりたい!を突き進んでいく生き方が、とんでもないことしてるなと半ば呆れつつ、どこか羨ましくも思えた。
肩の力がぬけるストーリー
アンは実は脇役、でもやっぱり華がある
原題"She Came to Me" 、何も想像できない。英語ポスター、地味なデザインで大きめの3人の写真。これもつまらない。それに比べて日本版は素晴らしい。ポスターは全体がPOPな黄色に上部に鍵盤、イラストの街並みと主要3人と犬。アン・ハサウェイのイメージに合う街と重要なアクセントになるオペラを盛り込み、ラブコメをイメージする。しかし自分がイメージするラブコメではない、さらに上をいく映画であった。
①スランプの作曲家スティーブンとタグボート船長カトリーナの話と、②子供の恋愛と娘の父との闘い、③その2つが融合する。そこにオペラテイストが加わる。
ネタバレあります
①船長との出会いを元にこっそりオペラを作るが、バレて恋愛依存症の船長はストーカーまがいに?でもタグボート船長って変わった設定。しかしそれがのちに生きる。
②18歳の男性と16歳の女性の本気の恋愛。しかし娘の父は南北戦争再現ごっこをする堅物が許すはずがない。本気の恋愛でも法的には犯罪。母もショックではあったが、父にバラしてしまった負い目もあり娘を理解してくれる。
もっとネタバレ
③ここはアメリカ。州によって法律が違う。結婚していれば問題ない州も。タグボートで脱出。宣教師資格も24時間で取れる。ここでもオペラできました。
それぞれの立場で将来を考え、最適解を探す(父以外)。観客側も若い恋愛や他人対する気持ちや依存症などいろいろ考えてもいい。オペラも短いながらしっかりと舞台演出の見応えがあった。
…………
アン・ハサウェイはメインキャストではあるが、なんか出番が地味? でもこれでも良いんです。アンは脚本が気に入ったが、今のアメリカでは小規模作品の制作が難しいらしい。その為製作に加わって実現できたわけ。(パンフインタビューより)
でもアンはいるだけで華があるよな。作品の格がグッと上がる。
………………
エンドクレジットで流れる曲は、Bruce Springsteen の書き下ろし"Addicted to Romance"(歌は夫妻)。この曲も素晴らしい。やっぱりブルース。74歳現役です。
全69件中、1~20件目を表示