「星はいつも三つにしています。」碁盤斬り フェルマーさんの映画レビュー(感想・評価)
星はいつも三つにしています。
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江戸を幻想の世界として描いている映画なので、たとえば主人公が食い詰めた浪人なのにいつも月代がきれいに剃られているなどというところも気にはならない。
ただ、裃を着た武士が刀を腰に差したまま対座して碁の勝負をしたり、吉原の遊女屋で営業中に清原果耶が廊下に雑巾がけをしているところなどはどうも気になって困った。誰か注意する人はいなかったのか。
落語の釈ネタの『柳田格之進』と『文七元結』をミックスしたような話だが、特に主人公の行動原理がさっぱりわからなかった。だいたい仇をみつけたのに、なんで碁で勝負するの?
『孤狼の血』の白石監督だが、全編にわたるこのぬるさはどうしてだろう。
最後に清原果耶は遊女にならずに救出されてめでたかったのだが、遊女屋の若い衆や遊女たちも皆こぞって「よかったよかった」とばかりに笑顔でうなずき合っている。若い衆や遊女は苦界の住人だぞ。
ホント、ズッコケました。
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