劇場公開日 2024年5月17日

「時代劇は苦手なんだけど面白かった!」碁盤斬り ころんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5時代劇は苦手なんだけど面白かった!

2024年5月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

平日に時間があり旦那と鑑賞、見たかった映画と時間が合わなかったので選んだ作品、でも面白かった!草彅君なかなか見ごたえありです。

新しい時代劇のため非常に見やすいです、時代劇苦手な方にもオススメ。
音楽にピアノやヴァイオリンなどが使われており、非常におしゃれな感覚。
カメラも上品で好きです。

欠点としては人物が描ききれていないところかな~。
原作あるのかな?
原作ではきちんと描かれているのかな。

草彅君に父親としての人物像が見えてこない、それとも父親っぽくない人物像ありきなのか。

娘さん、父親を疑った人を許せた?ってこと?、う~ん、ここもちょっと人物像が弱いし描き切れていない(うちの旦那が非常に納得せず)。

元部下に掛け軸を欲しいと言ったのは何故なのか?(ここも旦那納得せず)。
売って自分が追い詰めた人に現金でも渡しに行くのかなと私は解釈したのですけどね。

元同僚はもともとあのような人物だったのか?なにか原因があってあのような人格になったのか?少し気になる、ここも人物像がいまいち見えない。

でもね、見えなくてもストーリーは繋がるので問題はないのですよ、面白かったです。
この映画のテーマは別なところにあると思うんですよね。

自分の正義を完璧に貫くことで相手やその家族が窮地に陥ることがある、それでも正義と言えるかどうか?、それともそこも含めて正義なのか?

本当に人として正しいこととは何か?
正しいことは立場が変われば逆になるもの。
今あなたが信じていることは本当に正義で正しいのか?疑問を持ってみることも大事。

人の数だけ正義があるのだろうね。
年齢重ねる度に分かるようになってきた。
草彅君の後悔の演技に共感、私も若き日の自分の正義に後悔することがあります。

ストーリーありきの映画にも見えてしまうのですが、描きたい訴えたいテーマはこの後悔の部分なのかな~と感じました。そういった意味では非常に見ごたえのある映画になっています。人物像が描き切れていれば☆5でもいいと思います。

時代劇苦手な人でも苦痛に感じることなく見れる映画になっていますので、ぜひ!

ころん