「碁の道‼️」碁盤斬り 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)
碁の道‼️
最近の時代劇は参勤交代とか、引っ越しとか、コメディ・タッチの作品が続いてゲンナリしていたのですが、今作は久しぶりの本格的な時代劇だと思います‼️核となるのは仇討ち‼️濡れ衣を着せられ、藩を追われたあげく、妻を自殺に追いやられた一人の浪人の仇討ちを描いています‼️この作品で重要になってくるのが囲碁‼️主人公・柳田格之進と碁敵である萬屋の主人、源兵衛の対局‼️序盤の時を変え、場所を変え、繰り返される二人の囲碁の対局のシーンの美しさは詩的とすら言える‼️囲碁の道が商いの道へ、武士の道へ、そして人間の道へ‼️加えて、格之進の心情を表現してるとも言える自然描写も印象的で、長屋に射し込む陽の光や、清原果耶ちゃん紛する娘のお絹に、母の死の真相を告げる土砂降りの雨のシーン、仇である斎藤工の柴田兵庫との囲碁のシーンの、山々を美しく照らす夕焼け、大晦日の雪など、ホントに素晴らしいシーンの連続‼️そして物語は、萬屋での五十両紛失事件で格之進に嫌疑がかかり、お絹が遊郭に連れられ、格之進の仇討ちと五十両紛失事件の真相、年明けまでにお絹を救い出さねばならないというカウントダウン的なサスペンスまで、怒涛の展開で息もつかせぬ面白さとなっています‼️格之進と兵庫の囲碁のシーンからの、殺気みなぎる殺陣シーンもホントに手に汗握らせます‼️主役の草彅剛もそれなりに頑張ってるし、江戸に住む健気で明るい娘役がピッタリの清原果耶ちゃんは、その所作も含めて完璧‼️また時代劇をやって欲しい‼️格之進に感化されていく源兵衛役・國村隼さんもホントに上手い‼️敵役の斎藤工はもっと殺陣を練習しなきゃダメ‼️ラスト、すべてがうまく収まり、格之進と源兵衛ののどかな囲碁のシーンでハッピーエンドかと思いきや、格之進は自分のために貧しい暮らしを強いられているかつての城中の者たちのための贖罪の旅へ‼️ウーン、映画としての格が上がるラストシーンでした‼️
時を変え、場所を変えての二人の囲碁のシーンは良かったです。
徐々に信頼を含めていく様が見ているだけで分かりました。
ラスト、格之進の気持ちは分かるんですが、自分のためにさんざん苦労させた一人娘の婚礼の日に出かけなくてもいいんじゃないかと思いました。
自分だけのうのうと幸せに浸っておれない、という心なのかもですけど、娘がかわいそうすぎる
わざわざ返信ありがとうございます
実は、作品の意図がわかった上であえて、おかしいと言いました
それは彼について考察するなら、落語的にはちょうどいいキャラだけど、講談に向いている偉人では無かったんだと思います
不正を正したのを、若気の至りと判断したんでしょう。
それがなっとくがいかないんです。個人的に
不正を正すには、解雇される人間についても理解した上で決断しなければいけない。
彼らは悪い事だと理解もせずに、不正をしていたんです。既得権としてね。彼らは裁かれなければいけなかった。誰かが正さなければいけない事でした。
今回の彼は、以前の自分の行為を否定した事になると思います。
この辺りは、組織にいると遭遇する事があります。苦しいですが、自分が悪者にならなければならない。
また彼の贖罪は、ある意味、罪とも言えます。
返さなければいけない宝物を横領して、犯罪者救済に当てようとしているんですから。
まあ、これこそ人情噺が大衆受けする由縁ともいえます。
ただ、法を曲げてまで、自分の考えを押し通そうとする映画が増えているのは、ちょっと心配ではあります。
何かあった時、社会という組織の恩恵を思い知る事になります。
あと、結婚式の途中で出奔した父親って。
娘はどう思うのかなあ
最後までいてあげるのが父親のつとめでしょう?
あえて、途中で抜ける必要が見つからない。
結婚式がおこなわれたのを見て、自分は満足しただろうけど、
ものすごく、自己中な男です。
ラストは、最初そう思ったんですが、娘の結婚までには、あの状況からだいぶ時間が経っていると思われるので贖罪ならとっくに行っているはずだし、わざわざ当てつけのような中途退場は理由にならないと思うんですが・・・
父親として、友として
おかしいと思うんですよね
共感ありがとうございます。
窮乏生活の果て、色んな人々に助けられていた事、娘に犠牲を強いていた事に気付き、清廉潔白から一歩踏み出す。良いエンディングだったと思いました、ちょっと今後の目的が解り辛いですが。