「テーマに焦点を合わせないままメリハリなくダラダラ夫婦関係を描いた作品」ノイズ・ウィズイン 徒然草枕さんの映画レビュー(感想・評価)
テーマに焦点を合わせないままメリハリなくダラダラ夫婦関係を描いた作品
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始めから展開が遅いし、登場人物にはイライラさせられるし、どうやら製作者側はキーポイントにしているらしい赤ん坊の泣き声は鬱陶しいだけだし、下らない夫婦喧嘩をしでかすわ、何一ついいところがない。
旦那が父親の工場跡を探索し始め、何やら新しい局面に入るのかと思いきや、「オヤジの濡れ衣を晴らすんだ」と意味不明なことを叫びながら、どんな濡れ衣か、何が原因か全然明かさないまま、そのままバカげたエンディングに突入してしまうので、観る方としてはこれが何の映画か分からないまま、ほっぽり出された感が強い。
どうやら、旦那の母親は精神病かつ産後鬱のために入水自殺してしまった。それは遺伝的疾患で、旦那も男手で夜泣きする赤ん坊の面倒をみるうちに、同様に精神を病んでしまった。それを奥さんと父親がかろうじて救った…というヒューマンストーリーを描きたかったらしいのである。
だったら旦那の精神状態にフォーカスして、きちんと描いて行けよ。古い工場で何人も死んだとか、濡れ衣がどうしたとか、工場から自宅まで長距離の通路が設けられていたとか、つまらない夫婦喧嘩を延々と描いたりしているから、本筋の旦那の精神状態はメリハリのないまま、全体がのっぺらぼうで退屈なままだった。
はっきりいって時間の無駄。ネトフリは不出来な作品がやたら多いのだが、本作は最低を争う1本だろうw
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