「やっぱり氷魚くんはやってくれる」はざまに生きる、春 Marikoさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり氷魚くんはやってくれる
今日は仕事終えてから尼崎でこれを観てきました。
今一番気になっている俳優の宮沢氷魚くんが、アスペルガー症候群の画家を演じています。
障害ゆえに嘘をつくことを知らず、ごまかしが利かず、言動が常にまっすぐな彼だからこその恋愛と生き方に、なんだか『恋愛の原点』を見た思いです。
⬇️以下、ネタバレあり
ピュア、と表現すると一番わかりやすいのかもだけど、夢中になると止まらない子供のような無垢さと、物事に対する独特のこだわりの強さ、人の気持ちを察することができず、思ったことをそのまま口にする、空気を読めない、など、表面上はコミュ障なのかもしれないけど、実は心の中にはもちろんいろんな思いがあって、自身の障害も自覚した上で、懸命に生きている主人公。
描く青い絵にその心がそのまま表れているよう。
雑誌の編集者として働くハルは、引っ込み思案で今まで人の顔色ばかり見て生きてきた女の子。
そんなハルから見たら、彼の強さが眩しいほど。知るほどに彼に興味がわき、笑顔が増え、心揺さぶられる。次第に心通じ合い、不器用ながらも惹かれ合う2人。
でも彼は、恋をしてる自覚はないんですね。だから、平気で彼女を傷つけてしまう。全く悪気はないのだけど・・・
悩んだ末 ハルが彼のことを諦めようと離れる決心をした時。
「私はあなたといる時は本当に幸せだった。
これからもあなたには幸せでいて欲しい。変わらないでいて欲しい」と伝えて、去る。
幸せの意味ってなんだろう?
君に言われて、調べてみたんだ。
幸せとは、生まれてきて良かったと、思うこと。
ずっとこのままだといいのに、と思うこと。なんだね。
だから僕はこの絵を描きました。と再会する2人。
なんなん。グッときたわ。。。
相手を自分のものにするより、幸せを願いつつ去る愛。
自我よりも、相手のことを思いやる心。
今夜は月が綺麗だよ!一緒に見よう。
桜が咲いたよ!約束した通り、一緒に見よう。
春の次には、夏が来る。
一緒に、君と季節を感じたい。
本当は、この後にもう一本レイトショーで韓国のホラーを観るつもりでしたが、あまりにもこれが良かったので、余韻に浸りたくて、ハシゴやめてのんびりと帰ってきました。
いやー良かった💕
心洗われ、恋愛に関する大きなヒントを貰えた気分です。
やっぱり氷魚くんは上手いわ。。。素晴らしい。
今月の映画館鑑賞、ラスト16本目。
#宮沢氷魚
#はざまに生きる春
初心者とは一緒に釣りに行かないというのは自分の釣果優先主義。ケチで思いやりがないともとれます。発達障がいとは関係ないかも。その辺の使い分けはとても都合がいい透君。もうなんなのよ!って、ハルちゃんはキレないで、お風呂で釣りセットを渡されて呆然。すごく可哀想でした。
幸せの意味をネット辞書で調べると、pikoさんと、ともさんの優秀投稿作品として出てきました。普通の辞書では運がいいこととしか書いてないみたい。ワタシは寅さんが満男から、人間はなんのために生きてんのかな?と聞かれ、ほら、生まれてきてよかったなぁって思うことが何べんかあるじゃない、そのために生きてるんじゃねえのか
を思い出していました。