劇場公開日 2023年5月26日

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「青がグレーに変わる時。」はざまに生きる、春 はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0青がグレーに変わる時。

2023年5月30日
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鑑賞方法:映画館

青い絵しか描かない発達障害を抱える画家の屋内。編集者として彼と出会う春。一見純粋な青年と健気な女性との純愛映画のようですが、そんな淡いものではありません。これはある意味裏切られました。

屋内の自由さ。純真さ。孤独や生き辛さに惹かれ、春の一方的な想いが静かに暴走してゆく。これ見方によっては結構正気の沙汰でないのよ。だって同棲中の恋人いるやん。悪意のない無神経さと悪意のある距離感。健常であることと障害と診断されることのはざま。グレーゾーン。人はいつだってきっと何かのはざまに立っている。春はどんなはざまにいるのだろうか。

小西桜子が圧倒的かわいらしさをもって春の隠れた邪悪さを体現しています。とにかくめっちゃかわいかった。ラストシーンが意外とあっさりしてるのでそれで何とか踏みとどまったように思います。なかなか危ない展開でした。

はるたろう