「余韻ひたひた 薄っぺらくない大人の恋愛映画」アナログ ジェラートさんの映画レビュー(感想・評価)
余韻ひたひた 薄っぺらくない大人の恋愛映画
とにかく丁寧に作られた映画、というのが第一印象。物事をちょっとななめから見てしまう癖がある自分がほぼストレスなく最後まで見ることが出来、とても満足感が高い。
やたら大袈裟な演技や音楽、映像があると作り手側の我を感じてしまって興ざめしてしまうが、それもなく世界観が保たれたまま話が進むのでストーリーに存分に入り込めた。
予告だとちょっと退屈しそうな印象を受けたがそんなことは全くなく、あっという間の2時間だった。
そしてあのヒロインは波留ちゃんじゃなきゃ成立しないんじゃないか?と思わせるくらいぴったり。二ノはやはりと言うべきか、違和感なく自然体でそこにいてさすがの一言。脇役もしっかりと芸達者の方で固められており、安心感が半端なかった。
恋愛映画ではあるが、チャラついた恋というより「人を愛する」ことについて考えさせられる映画だった。
割りと良くある展開ながら、丁寧なつくりとそれまでに積み重ねられたものがあり大いに泣かされた。
終わった後もちょっと引きずるくらい良い映画だった。
余韻にひたるなら一人での鑑賞がおすすめ。
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