ジョーカー フォリ・ア・ドゥのレビュー・感想・評価
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"ジョーカー"は いない、それがエンタテインメント
鬱屈とした空気が流れ不満の溜まる世の中・時代にたまたま共鳴して、象徴シンボルとして祭り上げられただけで、別に誰でもよかった替えの効く存在。出自不明の得体のしれない『ダークナイト』でのジョーカーへのアプローチとは真逆・対極と言っていい描き方。"悪のカリスマ"にさせられた彼のベールをはがして内実に迫りメスを入れるような、前作を見て感化されていた観客も同罪。前作で夢に落ちて、本作で現実を突きつける…だからこその、このサブタイトル。
"本当の君(あなた)" --- 脱神話化・幻想を打ち砕くアーサーの物語を通して観客が真に語るべきことは何か?それはいかにショッキング・残酷で刺激的・熱狂的か、カッコいいとか、ハロウィンで仮想しようなどということでなく、虐待・ネグレクトやそれによる心の病などの人生を狂わせ壊す影響ではないか。憐れで惨めでひたすらに生い立ちが可哀想なうえに辛く苦しい日々を過ごしてき(そうするしかなかっ)た、ただの名もなき一人の青年がそこにいるだけ…。
刑務所モノ ✕ 法廷モノ ✕ "恋愛"(?)ミュージカル = ショータイムだ!ノックノック…誰?アーサー・フレック in Me & My Shadow("僕と僕の影")。相変わらず心配になるくらい痩せ細っているホアキン・フェニックスの名優カメレオンっぷりは健在だし、『アリースター誕生』『ハウス・オブ・グッチ』に続きガガ様は本作でも非常に存在感がある。ブレンダン・グリーソンは流石にハマり役すぎる?
作中中心を占める法廷シーンでは前作を見ているぼくらは知っている事実をわざわざ振り返っていくし、前作を見ていなかったらチンプンカンプンだし、色んな意味で観客を選ぶ敷居の高い作品だなとは思った。「"山"をつくる」-- 法廷モノといえば最後の山場(見せ場)はやっぱり最終弁論!本作でももちろんあって、ジョーカーがノリノリなショータイムを繰り広げるか、それとも…?作品終盤でアーサーに出くわして、彼を助けようとする狂信者が、メイクした感じのパッと見が"ジョーカー"時のアーサーにソックリ似ているのも"僕と僕の影"言わずもがな、そういうことだろう。前作と同じ構図で、自身の厄介な影ジョーカーから逃げるアーサーとは、作品をまたぐ差異を伴う反復イメージングシステムとして示唆的。
見る者を引き込む(求心)力のあった前作に比べると、どうしてもキャッチーさの無いまま上映時間・本編尺だけダラダラ散漫と伸びているようにも感じられてしまう。"したいことは分かるけど…"パターンか(ex.『マトリックス・レザレクションズ』)。本作で『ワン・フロム・ザ・ハート』のビジュアルを出典されているコッポラ御大が、"観客に媚びるのだけが映画がじゃない"と本作を支持するのも頷ける。大ヒットした前作からのこの続編へのアプローチは大胆というかチャレンジングではあるけど、個人的には鑑賞後に「うわ〜、食らった…」みたいなアッと言わされるような衝撃やモヤモヤも「どういうことだったの?」ってあれこれ考え続けてしまうような余韻もあまり無かった。
好き嫌いは置いておいて本作でキリはいから、3作目は要らないかな(もっと言えば2作目も別に高まっていなかったのだが)。彼女も奴(あんた)らも皆寄ってたかって勝手にガッカリしておけばいいさ!これが人生の幕引き?ショーは終わりだ。
"Is that real you?"
エンドロール名曲カバーも必聴!!
♪That's Life / レディ・ガガ
True Love Will Find You In The End / ホアキン・フェニックス
P.S. ジョーカー見ると彼っぽいジョーカームーブしたくなるよね(自分だけ?)。ある意味では、『ベター・コール・ソウル』なんかのオチ・落とし前の付け方も思い出した。あと、配給会社が宣伝文句などで開き直って武器みたいにやたらと煽ってくる"賛否両論"の文句は信じられないかも(今に始まったことじゃないが!)。
すべったジョークみたい
トッドフィリップス監督はこれで終わりだよ、と言っていたのが前作。私は世間が言う程、惹かれはしなかったが、今作観ると大したものだったなと実感。続編、続編とうるさいワーナーへの意趣返しではないかな、と勘ぐるくらいにつまらなかった。
アーカム・アサイラム(かな?)と法廷しかほぼないのに、何度もクルマで行き来する鈍重さには辟易。2億ドルくらいのバジェットらしいが、どこが?今回、オリジナルスコアもないようなだし。ミュージックの使い方も、妄想ミュージカルもなんだかよくわからないし、現実パートの聖者の行進やカーペンターズの方が響いた。
これはタイトルをジョーカーではなく、アーサーにした方がいいでしょ。でなければラスト腑に落ちない。というかアレでいいの?
大事な事なので二度言いますバットマンは出てきませんw
かなり人を選ぶ続編。
そもそもあの作品に続きなんて必要あるの?って私も思いましたが…
そもそも前作が好きじゃない人、エンタメや爽快感やダークヒーロー
マーベル映画、アゲアゲを期待してる人 ミュージカル要素が嫌いな人
…には恐らく全く合わないと思います。
バットマンは最後まで出てきませんw
一言で言えばジョーカー(アーサー)の罪を延々と問い続ける映画
夢や幻想が入り混じる難解な代物で考えればきりがないくらい
解釈や考察や意見はあると思います
監督の言う通り「アーサーはジョーカーになれなかった男」で
弱者の自分を取り戻すそういう物語
冒涜
「さあ、ショータイムだ」
※ここから先はあくまでも一個人の感想です。
ゴッサム・シティ惨劇の夜から2年、すべての元凶となった"ジョーカー"アーサー・フレック(演:ホアキン・フェニックス)は収監され裁判を待つ日々を送っていた。看守から「模範囚」と認められ刑務所内での合唱への参加を認められる。そこでアーサーは"リー"ハーレイ・クインゼル(演:レディー・ガガ)と出会う。
まず一言。最低だ、金も時間もあの感情も全てを返して欲しい。前作を大真面目に観た自分をバカにされた気がして猛烈に腹が立った。一応語弊のないように言っておくと、途中まではややパンチに欠けるもののとても良かった。野球で言えば8回終了くらいまでは。今回は裁判がメインだからアクションをとりづらく、その補強としてミュージカル仕立てになっているわけだが、そこでガガが往年のハリウッド・ミュージカルのスタンダードナンバーを色々歌ってくれるからそれほど不満はなかった。むしろなんで賛否両論だったのか分からなかったくらいだ。
終盤の30分でその理由が全て分かった。酷い。9回の攻防でこれまでの積み上げが全てぶち壊しになり、唐突にスタッフの言い訳がアーサーの口を通して始まったのだ。そこから急転直下の展開になるが、要するに「ジョーカーにスポットライトを当てて映画を作ったんだけど、まさかこんなにヤバい展開になるとは思っていなかったんです。本当なんです」とスタッフが逃げてその責任を全部アーサー・フレックに押し付けたのである。悪が偽善に成り下がってどうする?個人的には偽善は悪より卑しいし、そういう展開は心底嫌いだ。だったらそもそもの話として、最初から「ジョーカー」なんて作らないで欲しかった。どんなに一流のパティシエが腕を振るって、最高の食材を最高の技術で料理したところで、ケーキのてっぺんに糞を盛り付けたら誰しも食欲を失くすのが自然というものだろう。本作はまさにそれを地で行った感じだったと個人的には思う。
自分も(さすがに法律は守ったが)子供の頃からヤンチャをして育った方だ。向こうみずで尖った部分が歳をとるにつれて次第に失われていき、気付けば杓子定規の生活をしているわけで他人のことを言えないのはよく分かる。そんな僕に対して「それが人生だ」とでも言いたかったのであろうか?
終盤30分までは本当に良かったんです。なのでレディー・ガガのミュージックビデオくらいで観るのがいいのではないでしょうか?
残念でなりません、俺はもう知らん。
評価に値する続編
楽しみに観ました
もう歌はやめてくれ
『アーサー・フレック:ジョーカーになれなかった男』
DCヒーロー作品の中のバットマンのヴィラン映画のような展開を期待した方には評判はよろしくないようだが、アーサーフレックという、一人のコメディアンにもなれず、悪のカリスマにさえなりきれなかった哀しき男の物語としては、1作目の解として、映画として非常に完成度が高い。
妄想シーン等で頻繁に歌を歌う半ミュージカルな形式も賛否を呼んでいるが、それもリーとの哀しきロマンスを描く上では必要な演出だったのかもしれない。パンフレットにも書かれているが、これはミュージカルではないのも重要だ。
そして、1作目で、DC版ジョーカーと一致しない点(ジョーカーと、後のバットマンになるブルース・ウェインの年齢差等)が議論されたが、本作ラストでそれらの謎がすべて解けた時、その凄さに鳥肌すらたった。
ネタバレになるので詳しくは書けないが、バットマンの宿敵であるジョーカーの特徴である、裂けた口を知っていれば、ラストのあのシーンの背後で起こった描写で度肝を抜かれるだろう。「ああっ!そうだったのか!彼こそが!!」とすべてを理解し、全ての点と線が繋がった。
そう、これはジョーカーの物語ではない。悪のカリスマ・ジョーカーになりきれなかった男の喜劇であり、悲劇なのだ。
アーサーを殺し、ジョーカーの意思を継いだあの囚人こそが、後にバットマンの宿敵となるゴッサムの悪の権化ジョーカーなのだろう。
トッド・フィリップス監督のジョーカーは、『アーサー・フレック:ジョーカーになれなかった男』または、『ジョーカー−1(マイナスワン)』というタイトルの方が相応しいのかもしれない。
余計なことをしてくれた
芸術家肌の人は同じような路線の物を造りたがらないというけどその典型。
ジョーカーの続編を何年も待って期待してたのにガッカリ感が半端じゃない。
ミュージカル仕立てになるとの記事を見て嫌な予感はしていた。
日本ではミュージカルは当たらないから期待値を下げて観た。
ジョーカーが彼女とステージで歌って踊るシーンが何度か出てくるが全てアーサー(ジョーカー)の頭の中でのこと。
退屈で途中何回もあくびが出た。
盛り上がったのは裁判所から王の御帰還のように精神病院に帰り食堂で『聖者が街にやってくる』を歌った患者たちがエキサイトして暴動まがいに騒ぐシーンや、裁判所がぶっ壊されてジョーカーが逃げるシーンくらいだった。
「悪は亡びる」を描くのはいいけど相手が小さくてこれでいいのかと思った。
歌が
Music Video
これじゃない感が強い。
『ジョーカー フォリ·ア·ドゥ』鑑賞。
*主演*
ホアキン·フェニックス
*感想*
約2か月ぶりに映画館で鑑賞!
ホアキン·フェニックスを知ったのは「ジョーカー」前作は、バットマンのヴィランであるジョーカーが何故、コメディアンから悪のカリスマになったのかが描かれていて、ヴィランなのに少し可哀想だったので、思わず同情してしまった自分がいました。そして今回の続編では、ジョーカーが逮捕された後の物語。謎の女性リーがジョーカーに対して徐々に惹かれていくのが気になってましたし、そして何より、他のレビューサイトでは賛否が分かれてるのがとても気になりました。
嫌な予感はしましたが、見事に予感が当たり、かなり残念で、否定派です。。
続編は、ジョーカーの裁判劇が描かれていて、シーン合間にジョーカーやリーが急に歌い出すのが多すぎて、最初の2〜3回ぐらいなら良いんですが、あまりにも多いので、え、また?もう勘弁してくれって心の中で叫んでしまいました。。
これじゃない感が強いな〜前作のような衝撃が欲しかった。ジョーカーの狂気に満ちた笑いと絶望感は完璧だったけど、ミュージカルみたいになってて、何度も失速するから、途中で帰ろうと思いましたが、我慢しました。
こんなジョーカー観たくなかった!
あ〜残念!!ただただ残念!
すっごく楽しみにしてたのに
前作とは全く違う「ジョーカー」として観れば良かったと思います
ホアキン・フェニックスは今作でも役作りからすごかったです
レディー・ガガは「ハウス・オブ・グッチ」のように女優レディー・ガガであってほしかったけど、チラチラ歌手のレディー・ガガが出てきてて、そりゃ歌は素晴らしいんですけどね
今作は賛否両論あるから私はどっちだろうと思いながらそれなりに期待して観ましたが、私は否の方でした
やはり前作の「ジョーカー」を期待していたのでガッカリでしかなかったです
「トムとジェリー」みたいなオープニングからワクワクして面白くなるように思えたのに、わりと最初の方からストーリーに乗り切れませんでした
この「ジョーカー」がアーサーとリーのラブストーリーが多くを占めていても良いのですが、私にはミュージカルはいらなかったです
ミュージカルシーンになる度に少しずつ冷めていったというか
アーサーが孤独からジョーカーになっていった前作、今作はジョーカーになったからこそのアーサーの孤独、そういうのは良かったと思います
酷評と騒ぐほどでも無い。
見かけに反して極端に(日本では)難易度が高い作品。要覚悟。
今年367本目(合計1,459本目/今月(2024年10月度)18本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
社会人にとって3連休というのは貴重なもので、福岡に行ってきました。
以下は福岡の映画館で見た感想になります(まぁ旅行まででも映画館に行くんですか?っていうのはあるんでしょうが…)。
さて、こちらの作品です。
結構評価としては難しくて、主人公を巡る人格の違いを描く映画かな?と思ったら、インド映画でもないのに音楽マシマシで(もちろんインド映画ではないので左下の例のお得意の謎の警告表記はないが、インド映画お約束のダンスシーンではないものの「歌シーン」は他の映画よりも多く、インド映画よりも割合では多い?)、後述の問題もあいまって(映画をご覧になった方はご存じと思いますが、「暗い」映画です。この「暗い」というのは、主人公のおかれた環境による。詳細ネタバレ回避)、理解が一度では難しいかなというタイプです。
おそらく多くの方が理解ができず詰むだろうというのは「アメリカの刑事裁判制度」を使うシーン後半全般で、日本ではこれを深く扱うようなことはないし(資格持ちはある程度はわかるが…)、字幕上の日本語も漢字文化圏という事情から理解を類推できる部分も多々ありますが、アメリカの裁判制度それ自体を知らないと??な字幕もいくつかあり、そこがかなり評価が分かれるのだろうと思います(ただ、元はアメリカ映画なので、アメリカでは当然常識範囲の扱いなんでしょう)。
今週は(10月2週)はおそらく本命に来るのかなと思いますが、視聴にあたってはかなりのハードルが高い映画であることは書いておきます。また、いわゆるマーベルシリーズでは「そもそもない」ようですが、他の方が書かれている通り「マーベル化」(マーベルシリーズではないが、マーベルシリーズにありがちなイベントや特徴を備えている)している部分もないわけではなく、そこもちょっと厳しいところです。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.3/(日本から見ると)アメリカの刑訴法を理解することが困難)
日本の法律系資格ではこれらは当然試験範囲内ではなくごく最低限のこと自体しか学習しないので、まぁ多少類推できる「地の利」はあっても、後半の法廷シーンは結構理解につまづくのかな…といったところです。
アメリカでは、刑事事件についても「通し番号」はつきますが(日本も同じ)、「誰が誰を訴えたか」ということについて「○○vs××事件」という呼び名がつく特徴があります(2024年だったか、「オッペンハイマー」でもこのことは描かれている)。この点を知らないと、ストーリーとは異なる部分での対立関係が2軸存在するのかという理解の把握が難しく、そこで詰むような気がします(もちろん、「陪審員制度」と日本の「裁判員制度」の異同などの論点もあるが、こっちはもう常識扱いか)。
もう少しこの辺、特に後半の法廷シーンはもう少し字幕に工夫が欲しかったです(日本は漢字文化圏なので、漢字である程度推測が付く部分はあるが、それでも限界はある)。
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(減点なし/参考/「法廷侮辱罪」について)
これは、アメリカではなく、まだ三権分立の概念が怪しかったイギリスにおいて発祥した概念で、主にイギリスの影響を受けた国や、イギリスの統治を受けた国で見られます。アメリカもそうですね。実は「アメリカ発祥ではない」のがポイントだったりします。
日本では、「法廷等の秩序維持に関する法律」という中で、「法廷侮辱罪」にあたりうるような行為を別に規制しています(日本では「法廷侮辱罪」は慣用的にしか使いません。日本では戦後の混乱期に生じたいくつかの裁判でのトラブルをもとに作られたのが同法律(日本でいう「法廷侮辱罪」は、「監置」という制裁)ではありますが、現在では抑止的にしか運用されていません(そもそも秩序を乱す行為は退廷を命ずることができるので、日本では同法が登場するのはレア)。
(減点なし/参考/t-joy博多さんのラインナップ)
映画館って、時間(10分前が多い)になって入ると、予告等がいろいろ流れ、例の「無断撮影しちゃだめよ」や「鑑賞中のマナー」等が流れるのが多いかなと思いますが、地域ローカルCM(博多市内の明太子がどうとか)が数本と、例の「撮影しちゃダメよ」だけだったのがある意味びっくりしました。
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