ジョーカー フォリ・ア・ドゥのレビュー・感想・評価
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言いたいことはわかるが……
観客と映画に出てくる「JOKER」に期待する大衆を重ね合わせていることは理解できる。前作の暴力的で華美なJOKERの世界への転身から、アーサーに戻ってくる姿を描写したかったのだろうと感じた。
が、あまりにも盛り上がり所がない。前作にあったアーサーの陰鬱さ、危うさや色気のような部分がとことん削がれており、そこに何か新しい魅力が追加されることは無かった。ひとりのつまらなく悲しい男を描くにしてももう少しやりようがあったのではないだろうか。
シチュエーションがほぼ刑務所と裁判所、あと妄想のステージだけなのも単調さを助長している。前作の昼、路地裏、夜と街灯、シャワー、電車のホーム、のように様々な自然光と人工灯に照らされてクルクル変わる印象的だった雰囲気が、ほとんど屋内の光で完結しており全体的に霧がかっていた。映像作品としても前作と比較してイマイチ。ただ、序盤の煙を吐き出しオレンジに変わるシーンだけは前作を感じられて高揚した。ちなみに予告されていたハーレイとの階段ダンスはない。
期待に応えられないようなつまらない人間には誰も見向きをしない悲しさ。言いたいことはそんな感じだと思うが、まあ、その通りでつまらない。特に見てよかったなとは感じない作品。
鑑賞した人の多くが思うのはゲイリーに幸せになって欲しい、ただそれだけだと思う。
ラ・ラ・ランドとダンサー・イン・ザ・ダークの愛の讃歌
個人評価:4.0
レディー・ガガをキャスティングした理由。なるほどそういう事か。
ダークサイドの中の愛の讃歌。追い詰められ時に始まる音楽。まさに悲しみの淵のビョークを連想させ、2人のダンスはラ・ラ・ランドが頭をよぎる。本作ジョーカーに期待した演出ではないが、見応えのあるショーである。
前作からこの物語はDCコミックのジョーカーではなく、アーサーというコメディアンを目指す1人の純粋な男を描いていると感じ、そのスタンスは今回も変わらず、アーサーの個人的な物語として見る事が出来た。
ホアキンの演技も今回も素晴らしく、5年の時を経てもアーサーそのものであった。
それにしても2人の関係は未完なので、これは続編あるな。
JOKERは名前だけ?
ミュージカル?違うって言っても18曲以上の曲が…
エンディングのロールで挿入曲を数えてみたら、18曲以上の曲が。(最初数え間違えた。2回目では数え損ねたけど、それ以上はあった)しかも、ホアキン・フェニックスにレディー・ガガが結構な曲を歌っていた。
レディー・ガガがキャストに見た時、音楽映画にするのか?と思っていたけど、そのとおりになっていた。
前作と映画の種類が変わったなって感じでした。それはそれで、悪くはなかった。けど、裁判にかけられたり、弁護人解雇して自分で弁護したりと、そんなことより逃げて悪の所業をしてもらった方が楽しめたかなって感じでした。
レディー・ガガが良かったので、もっと二人で外の世界で楽しんで欲しかった。
追記、予告か何かで公開前に見たジョーカーとリーが階段で二人で踊る場面は本編にはなかった(はず、見落としてないはず)のはガッカリというか重要なシーンとして使って欲しかった。何かそんなことが観る者の期待を裏切っていったのかな。
曲は昔聞いたことがある名曲を二人が歌うので、懐かしくて良かったけど、若い観客はどう感じたのだろうか?
前作よりは好き嫌いは出る映画。(よっぽど裏切られた内容だったのか終わる10分前くらいに前の方にいた背の高い男性が立ち上がり、かがむ様な後ろの観客を気にする仕草もせずにトイレに行き、帰ってきたらエンドロールが始まったらすぐ連れと3人でやはり後ろは無視で出ていった客がその最たる例だった。)
2回目に観て、劇中最後の曲の歌詞に自分の息子に引き継いでやってもらいたいとあったので、続編あり!レディー・ガガのリーが母親の息子が出て来て、リーが新しいジョーカーに創り上げる話になるかな。
賛否両論(否が大分優勢ですが)ある映画ですが、鑑賞後グランドシネマ...
切ないフォリア2の作品
魔法がとけて、本当の自分に戻るやすらぎ。
「ジョーカー」の衝撃は、すごかった。
アーサーの現実と妄想の区別がつかず、その衝動性で次に何が起こるのか分からなくて、ただただ怖かった。
内容が頭に入っている2回目、今年の3回目の鑑賞でも、何回か体がぴょんと跳ねた。
そんなことは夜中にテレビを観れなくなった貞子に出会って以来だ。
今回の「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」は、ジョーカーの仮面を脱いだアーサーの物語。
社会のルールに適応できなくて排除される異物の悲哀に、やるせなさを感じた。
同時に、私は彼と友だちにも、隣人にも、顧問弁護士にもなれないと思った。
今作も、私のダークサイドを根底から揺さぶるという意味で、観た甲斐があった。
母から愛をもらえず、恋をして、ただ一人の人を求め、けれどその人が欲したのはアーサーではなくジョーカーで、振られてしまう。
ジョーカーとして崇拝されるのではなく、アーサーとして愛される経験を持って欲しかった。
「ジョーカー」と同じく、今作もラストのシーンが尾を引く。
最期に、彼は何を想い、何を見ているのだろうか。
魂にひりひりと悲哀を感じさせる音楽は、相変わらずよかったし、全く楽しくなさそうなアーサーの笑顔にも笑い声にも、しびれた。
見納めなのだと思うと、寂しいけれど、これ以上アーサーがしんどい目に遭わなくてよかったとも思う。
「ジョーカー」・「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」は、発火装置な気がする。
本当は、そこここで既に小さな火が燃え始めていて、大きな炎に繋がっていくかもしれない。
怖いと同時にワクワクしている私は、自分の中のジョーカーとうまく付き合っていきたい。
何やっとんねん
心が元気な時に
心が元気な時に見たほうがいい、ととある芸人さんが言っていたので、体調整えてIMAXで鑑賞。
1作目は私にとってその年のthe best of movie だったので期待しすぎたかもしれない…
世界線が複雑になっていて、アーサーとジョーカーとリーの気持ちや立ち位置が交錯していて、見ていて時々混乱しました。
見応えもあるし、長丁場も飽きることなく見れましたが、肝心の話のつながりがやや浅い感じ…
リーのキャラクラーも曖昧な気もする。
最後、アーサーはああ言う結末になってしまったけど、もしかしたらあれはあれで良かったのかもしれない。死刑をただ待つよりも本望というか。
文章に残すのがとても難しい感情ですが、ホアキン・フェニックスの憑依型演技は見る価値あり。
ジョーカーはアーサーを救ったか
「アーサー」に戻りたかった「ジョーカー」。3度殺される。
「社会」から拒絶された人間は、生きていくことはできない。それが「社会的に」であろうと「直接的に」であろうと。
前作の「アーサー」は、その「社会」との関係性を何とか保とうとして、最終的に「暴力」という手段を用いた。そして、「ジョーカー」が誕生し、一部の「社会」はそれを受け入れ、「カリスマ」となった。
この一連のジョーカー誕生の経緯が、私は好きだった。ダークナイト版のそれよりも、とても親近感があったし、真にあり得ないことではないなと感じさせられたからだ。
今回の作品では、主に、裁判を通して話が展開していくが、弁護手法は、この手の裁判でよくありがちな二重人格戦術で、別人格の「ジョーカー」が犯罪を・・・・・みたいな。そして、周囲は、社会も、因人仲間たちでさえも、「ジョーカー」を神格化して、決して「アーサー」であることは許されない雰囲気が蔓延していく。
しかし、実際のところ、アーサー自身はどう受け止めていたのだろうか。
彼は、精神的に強い人間ではない。むしろ、とても繊細でガラスのようにもろいだろう。だとするならば、永遠に「ジョーカー」を演じ続けることなど、到底、不可能なはずだ。
裁判途中で、「アーサー」は、「ジョーカー」を引き合いに出そうとする自分の弁護人を解任し、自己弁護の方法とるが、その時、私は、「あぁ、彼は、「ジョーカー」でなく、「アーサー」として裁かれたかったのか。」と勝手に思ってしまった。裁判結果はどうであろうが、「アーサー」に戻りたかったのではないかと。
そして、彼は、「ジョーカー」誕生の地である、あの階段に辿り着き、「アーサー」として再生を望むものの、再び「リー」から拒絶される。そして、最終的に用済みなった「アーサー」は、因人仲間では最大の理解者であったはずの若者から実際に死刑を執行される。
思い起こせば、前作も含めて、彼は3度殺されている。1度目は、前作で「社会」から。2度目は本作で、「リー」から。そして、最後に、本当に「因人仲間」から。
「アーサー」が犯した罪を肯定などできるわけないし、映画内容を現実のことの様に語ってはならないが、前作も含めて思うことは、「社会」は「アーサー」を本当に救うことができなかったのかということ。100人全員を救うことはできないかもしれないが、少なくとも、救いのシグナルを拾えるぐらいのアンテナを持っていてほしいしとは思う。
「社会」に翻弄され、「社会」に殺された「アーサー」。彼の冥福を祈ります。
作品自体の内容やホアキンのキャラクターに対する役作り・体作りは、大変に素晴らしいですが、ミュージカル映画を全く鑑賞したことがなくて免疫がないためか、途中、頻繁にスクリーンに流れる「リー」とのダンスや歌唱の場面にどうしてもなじめず、もっと別の表現方法があったのでは思ってしまう。原作のDCコミックもこのような内容なのか。結果、評価ついては、内容は★★★★ですが、全体としては★★にした。
ジョーカーに求めるものの違いが評価の違い
ホアキン・フェニックスがアカデミー主演男優賞に輝いた前作「ジョーカー」の続編。いやが上にも期待は増し、公開2日目にIMAXで鑑賞してきました。
ストーリーは、前作での殺人の罪で収監され、自身の罪と向き合うかのように穏やかに過ごしていたジョーカーことアーサー・フレックが、自身の前に現れた謎めいた女性リーに惹かれ、彼女に煽られるかのように再びジョーカーとしての振る舞いを取り戻し、自身の裁判さえも嘲笑うかのように周囲を翻弄していくというもの。
ホアキン・フェニックスの名を不動のものとした前作同様、本作でも彼の名演に魅了されます。役作りのために極限まで減量したであろう肉体や独特の乾いた笑い声から、アーサーの悲哀がひしひしと伝わります。一方で、リーと出会って赤いスーツに身を包み高らかに歌う姿から、ジョーカーとしての強い自信のようなものを感じます。そして、その両者の間で揺れ動く不安定な心情が、彼の全身からヒリヒリと伝わってきます。
その不安定さの原因となっているのが、謎の女性リーです。ジョーカーの熱狂的な支持者であり、言葉巧みに彼に近づいていきます。リーの境遇に親近感を覚え、惹かれていくアーサーの気持ちはよく理解できます。しかし、それがジョーカーに近づくためのリーの嘘だと知った時、アーサーは再び心に深い傷を負います。リーが求めていたのは弱く惨めなアーサーではなく、強く破壊的なジョーカーなのです。
一方、法廷ではかつての友人がアーサーの善なる一面を振り返りながら、今は恐怖を感じていると吐露します。かつて強者に打ちのめされたアーサー自身が、今や強者ジョーカーとなって恐怖を与えていると知り、己の行為や存在のもたらす影響を省みたことでしょう。そんなアーサーがジョーカーの仮面を捨て、自らの罪を告白する姿が切ないです。自らの手でジョーカーにピリオドを打ったアーサーですが、すでにジョーカーはアーサーだけのものではありません。ジョーカーという偶像を彼に求め、ある者はアーサーの元を去り、ある者はアーサーに失意をぶつけます。
結局、「ジョーカー」とは、本当の自分を認めてくれていた人の存在に気づかず、自ら創り出した偶像に翻弄され続けた、憐れな男の物語だったのだと思います。本作は、前作で誕生したカリスマ・ジョーカーに自らの手で決着をつける、見事なアンサームービーになっているような気がします。
とはいえ、ミュージカル映画ばりに押し寄せる歌の多さと茶番のような裁判のおかげで眠気を誘われ、鑑賞中は何度も意識が飛びかけました。しかも、鑑賞前は、今度はどんな破壊的なジョーカーを見せてくれるのか、そこにハーレイクインが加わりどんな化学反応を見せてくれるのかと期待していたので、観たいものが観られなかったという不満が大きかったです。レディー・ガガを迎えたことでこうなったのなら、このキャスティングは失敗だったと言わざるを得ず、何だか残念な作品だったという印象です。しかし、そう感じてしまうのも、劇中の大衆と同じようにジョーカーを偶像崇拝する心理から生まれる期待感だったのかもしれません。そう思って振り返ってみると、本作も決して悪い作品ではなかったと思えてきます。
主演はホアキン・フェニックスで、もはや何も言うことはありません。共演はレディー・ガガで、その存在感は圧倒的ですが、それが作品にプラスとなっていたかは微妙です。脇を固めるのは、ブレンダン・グリーソン、キャサリン・キーナー、ザジー・ビーツ、リー・ギルら。
ジョーカーの結末。。。
始まりが まさかのアニメーション。。意外でした。捕まって収容されたジョーカーには 全く 魅力は感じず 収容監視員 の やられるがままに。。とても痛々しいジョーカーが 描かれていました。。レディガガが キャストであるから どーしても 歌がメインに。ジョーカーと2人 妄想で歌って踊って殺られたりの 繰り返し。ちょっと 飽きてきました。目が覚めたのは 裁判所での 爆破シーン。IMAXで観ていたので とんでもない 重低音の大音響での地響音が 映画館内にも響き渡って 椅子も揺れた気がして これは結構ヤバかったです。。収容されて裁判所での やり取りの内容の映画と言えば 「夏目アラタの結婚」です。さすがにアメリカの裁判は かなり 緩くて自由で ガチガチの裁判ではないみたいで。。ウソの供述なのかホントなのかの 駆け引きのとこは 「夏目アラタの結婚」に似てる感じがしました。。ジョーカーの結末は。。。まぁ 見始めた時から こんな感じの終わりだろーって 予測はしていました。「夏目アラタの結婚」の 品川ピエロ(真珠)も こんな感じの終わりだったら かなり辛く重く のし掛かって 引きずってしまうだろう。さすがに複数回も 観に行く気には ならなかったと 思います。
ジョーカーは 暴れまくって やりたい放題やってる姿が 面白く 捕まって収容先で暴行されたり 裁判で 裁かれるとかって スゴくイメージダウンで 弱々しくて。。 ハチャメチャして 強いイメージで ラストの結末を 望んでいたのに。。最期だけでも。。。
所詮ネコに恋するスカンク
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