「色メガネを外して見るべき傑作!」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ shirahamaさんの映画レビュー(感想・評価)
色メガネを外して見るべき傑作!
もしも自分が重度疾患あるいはハンディキャップ持ってたら、あるいはマイノリティでもなんでもいい、そういう人たちだったら。
そして世界に馴染めずにいたら。
頑張って何かを達成出来るかもしれない。そういう人達はガーディアンズ・オブ・ギャラクシーみたいな事が起こるかもしれない。
そうでない人たちは、、、。
今作は理解してもらえず、抵抗出来ず、逃げることも出来ない人間の物語。その末路。
誰だって仮面を持っいる。本当の自分なんて自分でもわからない。
前作、妄想にしか居場所がなかったアーサーは世界で上手くやっていけるジョーカーという仮面を手に入れた。
今作では、なぜそうなったかの話しも聞かずに勝手に二重人格にさせられる。
影としてのジョーカー?
光を当てているのは誰か?
アーサーではなく、ジョーカーはこうあるべきという信者。
共同妄想の信者たちはアーサーという人間はジョーカーではないと言う。
笑いという悲鳴を上げるが、誰にも届かない。
逃げ込む妄想。そこだけは綺麗でピュア。
そんなアーサーを信者たちが破壊する。
そして壊れたアーサーは嘘をつく。自分を否定する嘘を。
前作を通して初めてつく嘘。
ジョーカーは実在しないと。
自殺行為。
ラスト、信者に殺されるが、アーサーは死ねて嬉しかったのか、それとももっと生きたかったのか。カメラは静止したまま死んだアーサー を映すだけ。
批判的な意見の多くは望んだ映画(望んだジョーカー)とは違うというのが多数で、しかもラストのシーンはルーニー・テューンズ的な画面がしぼんでいくホールで終われと言う。セリフで言ってたから尚更だと。あんな死に方をしたのに。(私にはどのセリフかは分からなかったけど)
人はどこまで無慈悲になれるんだろう。
たかだか映画だけど、私は主人公が生き残る映画が好きだ。
(どんな人でも)
あなたの周りの人は本当に笑ってますか?