劇場公開日 2024年10月11日

「悲劇なのか喜劇なのか」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ 晩子さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5悲劇なのか喜劇なのか

2024年10月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

知的

「ジョーカー」に魅せられた民衆
影響力に恐れる国家
恋い焦がれてどんな手を使っても近づきたかった女

誰も「アーサー」に興味がない。
そこがとてつもなく悲しくて、でもどこかで自分の知っている「悪の権化ジョーカーとして覚醒しろアーサー!」と期待してしまう自分にもまたアーサーに興味がないのかと落胆してしまう。
あぁなんて悲しい男なのだろう、自分は此処に居ると叫べば叫ぶほど「ジョーカー」として神輿に乗せられてしまう。
誰もアーサーには寄り添ってくれないのだ。
ミュージカルパートは昔観た「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を思い出しました。
現実に救いのない主人公が妄想の中でこうありたい、楽しい現実逃避の美しい歌

歌が美しければ美しいほどに現実の残酷さが際立つ。
ジョーカーという喜劇なのか
アーサーという悲劇なのか

私にとって「ジョーカー」とは名前のない怪物なのだと感じる映画でした。

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晩子