「フュリオサ・サーガ第一章〜第五章」マッドマックス フュリオサ かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
フュリオサ・サーガ第一章〜第五章
監督は毎度オラオラオラオラドララララァ!MAXの MADくらえやあ!
のジョージ・ミラー。
制作初期段階の参加者に、元ガイナックスの前田真宏も名を連ねている長きサーガ。
【ストーリー】
文明世界が核兵器で滅んだのちも、豊穣なる実り豊かな「緑の地」があった。
そこは「鉄馬の女たち」とよばれる強き女性に守られた土地。
緑の地で生まれ育った少女フュリオサは、ある日バイカーの侵入者たちに捕まってしまう。
笛を鳴らして危険を知らせると、フュリオサの母メリーが彼らを追撃し、一人また一人と撃ち倒す。
バイカーたちはボスの「ディメンタス」キャンプに逃げこむも、緑の地の場所を伝える前に事切れる。
砂嵐に乗じてフュリオサを救出するマリー。
だが逆追撃を受け、フュリオサの目の前で処刑されてしまう。
ディメンタスは彼女を生かし「リトル・ディメンタス」と呼んで死んだわが子の代わりにする。
無数のバイクチームの集合体をひきいるディメンタスは、あるとき「シタデル」とよばれる地下水資源ゆたかな砦の存在を知る。
シタデルは「イモータン・ジョー」をあがめる「ウォーボーイズ」たちの狂信集団に治められた土地だった。
みずからの命もかえりみず自爆攻撃をしかけてくる彼らに、ディメンタスたちは一度は撃退されるが、「ガスタウン」をおさえたディメンタスは、シタデルとの物々交換交渉を持ちかける。
子どもを成すことに異常な執着をもつイモータン・ジョーは、健康な女児のフュリオサを交換材料としてもらいうける。
「子産み女」としての生活をはじめたフュリオサだが、隙をついてぬけだしウォーボーイズに混じって活動するようになる。
鉄馬の女の血を引く彼女は、そこで才覚をあらわし重用される。
10年が経った。
強く育ったフュリオサは、警備隊長のジャックが運転する「ウォーリグ(ウォータンク)」にひそんで脱出をはかるが、そこにディメンタスの配下が襲撃してきた。
さあフュリオサです。
前作『怒りのデスロード』で主人公マックスよりも存在感をはなっていた警備隊長フュリオサの前日譚。
というか前作もマッド・フュリオサでいーじゃんってぐらいに中身フュリオサだったし、あの三日間の物語はこの長いフュリオサ譚の最終章、最後のピリオドだったんだなと。
それにしても出てくるキャラクターからアイテムまで、細かい所まで目配りされてて、物語全体に宗教の逸話的なショットが散りばめられてて、ジョージ・ミラーすごいなと。
前作から出てきたイモータン・ジョーもそうでしたが、ディメンタスも異様なカリスマで、立ち位置としては宿敵というよりはフュリオサの儚さと強さを照らすためのスポットライトのよう。
セリフもまた知的で芝居がかっていて『ウォーキング・デッド』の「セイバー」ことニーガンを思いだしました。
あの人も本当にいいキャラしてたなあ。
医科大いってただけあって、監督ってばほんとうに知的だなあ。
毎回のごとく撮影もやばげ。
とくにウォーリグでのアクション、あれどうやってんだろう。
走行中のトラック用タイヤが回ってる真横でのシーンとか、合成だとしてもどうやって撮ってるんでしょうね。
タイヤも背景も合成、いやいやスタジオでスポンジタイヤ回して砂まとわりつかせて地面ほかの背景だけ合成、はたまたリグ浮かせて固定してスポンジタイヤで本当にスタントマン轢かせて、とかいろいろ考えながら見てましまいました。
バイオレンス担当の戦士たちも一目で所属がわかる優れたビジュアル。
みんな生き方も死に方ももれなくバイオレンス。
おふとんの上で家族に看取られるやつなんか一匹も出てきやしないこの一貫性この清々しさ。
もう一つの主人公、改造車もけしからん出来。
あーもうウォーリグで町に出てあおり運転してくる車に「ボミ—ノッカー」回してけちょんけちょんにしてやりたい(危険思想)。
パンフレットのインタビューの前田真宏、アニオタ魂直撃の名前に刹那で涅槃までブヒりました。ああ大丈夫、声はおさえましたよ。まわりに迷惑はかけてません。
MAD MAX第一話の着想を得た話からディメンタスの末路まで話してて、ガッツリ制作に食い込んでたんだなあとうれしくなったり。
シリーズの中では異色な、約15年の作中時間を経過させてフュリオサを追う中で、シタデルやガスタウン、バレットファームといった資源勢力がどのように運営されているかという、世界観を説明する内容にもなってます。正直シタデル以外なら住みたい。
ネクストMAXがどんな作品になるのか、今回のロングショットMAXのようにフュリオサのピンポイント登板はあるのか、まだなにも明らかにはされてませんが、とにかくMAD MAXワールドを深く大きく広げてくれた今作『マッドマックス フュリオサ』。
もうね、作ってくれるなら十年でも余裕で待ちますよ。
だから監督、長生きしてください。
コメントありがとです。
随所にコレどうやったんだってカットがあり…もうそれが怒涛の如くでビジュアルのインパクトに酔いしれた作品でもありました。前作のようにモノクロやってくんないかなぁと仄かに期待しております。
かせさんさん、コメントありがとうございます♪
『サンダードーム』はあまりにも異色作ですよね💦
ジャックは確かにスネークにも似てますね!ジョージ・ミラーは小島秀夫とも仲が良いみたいですし、もしかしたら意識しているのかも?
コメントありがとうございます!
面白ければ〝老害〟なんて言わせない!
ファンも勝手ですから、人によっては、衰えた?とかなんとか言うかも知れませんが、そうほざけるような作品を作ってくれるだけでもたくさんの人が嬉しいんだから〝巨匠〟と呼ばれるのですよね、あの人たちは。
共感とコメントありがとうございます
この世界観、たまりません。
ジョージ・ミラー御大には是非、長生きしてこの世界観を貫く、マックスシリーズ、作って欲しいですね~~
コメントそして共感ありがとうございます。
克明なレビュー、素晴らしいですね。
アニャちゃんの前日譚も興味深かったですが、
トム・ハーディのマッドマックス、観たいです。
監督に長生きして頂きたいですね。
コメントありがとうございました!本作よかったですよね〜!
レビューにトンチンカンな事書いちゃいましたが、前作冒頭では時代設定合わないよなと💦もう1回見てみたいシーンです💪
ビッグフットのとんでもないモンスターぶりは、何度みても興奮します。
とんでもない坂をいとも簡単に駆け上がったり、挙げ句には、乗り上げてV8を押しつぶす。フュリオサが可哀想だけど、圧巻ですね。