「毎回変わるテイスト」マッドマックス フュリオサ こめちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
毎回変わるテイスト
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Mad Maxは毎回、雰囲気と形が変わる。監督はまるで同じ雰囲気と話運びを意識的に避けているようだ。車との追跡という点では同じだけれど状況が異なる。今回は年代記のような構成だった。前回を期待してみるとちょっと違うと思う。それでも大がかりな爆音と疾走はわくわくする。そして最後には主人公と悪党は少し哲学的な会話を行う。ただデイメンタスが悪党に見えない。悪党の冷ややかなところがない。Maxのような主人公の相棒も鋭い所がない。要するにミスキャストだからだ。最後に話の運びを見せるために前回のシーンが付け加えられている。するとやはり前回の方が面白かったなーと思ってしまう。これはない方が良かっただろう。
CGはすごい景色を作り出せるけれどあの肉弾の恐怖が薄れる。それは発展なのか退化なのか?犬が足をくわえてやってくるシーンがある。これは用心棒だ。この監督は様々な映画特に黒澤明をよく見ているようだ。実はかなり高度な映画制作のテクニックを持っている監督だ。巨費をかけなくてもMad Max2のような線で新たな地平が見えるかも知れない。
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