「中だるみなしで楽しめた」マッドマックス フュリオサ アボカドかゆうまさんの映画レビュー(感想・評価)
中だるみなしで楽しめた
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荒廃した未来、少女フュリオサは緑豊かな故郷から攫われる。助けに来た母親は緑の土地への道のりを聞き出そうとするディメンタス将軍によって拷問にかけられ殺される。フュリオサはディメンタスの敵対勢力であるジョーの砦で頭角を現し、ディメンタスへの復讐の機会をうかがう。
フュリオサの台詞は少なく、心理台詞もほとんどないが、まっすぐ前を向く強い瞳はぶれることがなく印象に残る。(少年期はアリーラ・ブラウン、青年期はアニャ・テイラー=ジョイの目力がすごい)主人公はディメンタスはもちろんジョーにもそれほど忠誠は誓っておらず、途中くらいで倒すべき敵がどちらか分からなくなるのだが、主人公が長い事悩んだり周りの悩みに付き合ったりすることがなく、バカ改造車のアクションやスリリングなアクションがふんだんにあり、中だるみなしで復讐劇を楽しめた。そんなフュリオサが最後のディメンタスに対峙するときに感情をあらわにするのが人間っぽくて良かった。
冒頭に出てきた、母が命を懸けて侵略者から守った美しい緑の土地が、前作「怒りのデスロード」ではあの陰鬱な沼地に変わってしまっているのだなあと思うと、あの時のフュリオサの絶望のわけが分かった気がした。
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